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ITコラム

思わずクリックしたくなるバナーとは?特徴や制作のポイント

バナーは、企業のマーケティング戦略において集客やアクセス数、売り上げアップにつながる重要な要素のひとつです。掲載する広告メディアによってさまざまな形やレギュレーションがありますが、思わずクリックしたくなるバナーには特徴があり、注意点に則って制作することによって、集客効果が期待できます。この記事では、思わずクリックしたくなるようなバナーの特徴や実際の作り方、作る際に注意すべきポイントについて詳しく解説します。
 

◎Webマーケティングにおけるバナーの役割

企業のWebマーケティングにおいて、画像として商品やサービスを訴求できるバナーの存在は重要です。バナーは企業や商品、サービスのイメージやコンセプト、メッセージを視覚的に表現できるため、幅広いユーザーに対して訴求を行えるというメリットがあります。また商品、サービスについての認知を広げられることから、潜在層へ効果的にアプローチができ、企業やブランドとしての信頼性を確立するうえでも役立ちます。デザインが魅力的なバナーはユーザー認知の向上、クリック数や集客アップに貢献することから、近年では多くの企業がバナー広告を制作し、ユーザーをクリックに導くような戦略立案を行っているのです。バナーの存在意義は、ユーザーの注意を引き、自社の商品やサービスに対する興味を掻き立てることにあります。ユーザーが「いま」興味を持って見ているものから注意を引きはがすような、強いインパクトや訴求が求められるのです。そのためバナーにはイメージやコンセプト、伝えたいメッセージなどのみを記載し、実際の商品やサービスの詳細は、バナーをクリックした後で表示されるランディングページなどに記載するのが一般的です。
 
企業がWebマーケティングにおけるバナーでとくに重視すべきなのは、実際に表示された回数であるインプレッション数ではなく、ユーザーが自ら興味を持ってクリックした回数とクリック率(CTR)です。一般的にバナー広告のサイズが大きいほどクリック率が高くなり、小さいほどクリック率が低くなるといわれています。また、バナーの表示される位置もクリック率に大きく影響を及ぼします。たとえば、バナーがWebページの上部にある場合にはインプレッション数は増えますが、コンテンツを下に読み進めてしまうためクリック率は低くなる傾向があります。反対にバナーがWebページの下にある場合、すべての人がコンテンツの1番下まで読み進めるわけではないため、インプレッション数は低くなりますが、コンテンツを読み終わった後であることから、クリック率は高くなる傾向にあります。このようにバナーはクリック率と大きく相関しているため、コンテンツと広告の訴求内容をうまく合致させることでユーザーにとって魅力的な導線を作ることで、クリック率を向上できるのです。
 
Webマーケティングにおけるバナーの役割

◎思わずクリックしたくなるバナーの特徴

クリックしたくなるバナーには、大きく分けて4つの特徴があります。まず、視認性が高いことが特徴としてあげられます。バナーをひと目見ただけで何の訴求か理解でき、ユーザーが「これは何?」「ちょっと良さそう」と思わずクリックしてしまうような魅力的な内容が含まれています。このようなバナーは、たとえば文字数を少なくして商品やサービスのメリットやベネフィットを端的に伝えたり、数字やトレンドキーワード、重要度の高いワードを強調することでコントラストを際立たせる、見やすく意味のある画像を採用するといった方法が取り入れられています。
 
2つ目の特徴として、魅力的なキャッチコピーを使っていることがあげられます。ここでいう魅力的なキャッチコピーとは、情緒的、文学的な美しいフレーズという意味ではなく、ユーザーのメリットが明確であり、かつ「もっと知りたい」「詳しく見たい」と思わせるような引きの強いフレーズのことを指します。CMのキャッチコピーを思い浮かべるとわかりやすいかもしれません。端的な表現ながら一瞬で惹きこむ訴求を行うことにより、バナーのクリック率は向上します。3つ目の特徴は、バナーにおける要素を左上から右下に配置していることです。これは「Zの法則」と呼ばれ、主にチラシやポスターといった紙媒体を見る人の視線の動き、具体的には左上から右上、左下から右下という「Z」の形に移動することから名づけられたものです。バナー広告はWeb媒体ですが、Zの法則に当てはめて要素を配置することによって、高いクリック率を獲得できることがあります。
 
4つ目の特徴は、バナーの訴求内容と誘導するランディングページのトーンを合わせていることです。バナーとランディングページのトーンがまったく異なるものになっていると、クリックしたユーザーに混乱を与えることになり、どれほど訴求効果の高いバナーだったとしても好印象を残せなくなります。バナーの訴求内容はジャンルによってさまざまですが、たとえば食品系ならおいしそうな食事や食材の写真、美容系なら美しい人物の写真や売れ筋商品のパッケージ、旅行系なら観光地の風景や乗り物の写真など、商品やサービスに紐づく情報を視覚的に掲載することにより、ユーザーはバナーをクリックする前に具体的なイメージを連想できます。
 
思わずクリックしたくなるバナーの特徴

◎思わずクリックしたくなるバナーを制作するポイント

企業のWebマーケティングとしてバナーを制作する場合には、ターゲットを明確に設定したうえで訴求内容を研究し、要件定義と設計のプロセスを入念に行うことが大切です。
 
○必要な要件や機能をヒアリング
思わずクリックしたくなるバナーの制作手順として最初に行うべきことは、ヒアリングと要件定義です。利用する媒体を決定するとともに、「具体的にどのような人に向けてバナー広告を表示するのか」といったターゲットを設定し、バナーを出稿する目的を明確化したうえで、インプレッション数やクリック数、コンバージョン数をKPIとして定義します。また、訴求する商品やサービスについての理解を深め、どこにアピールポイントがあるか、1番訴求したいのは何かをヒアリングによって把握し、必要な要件や機能に落とし込んでいきます。訴求ポイントを明確化できなければバナーの存在意義があいまいになってしまい、伝えるべきメッセージを伝えられなくなります。バナーでクリック率を向上させたいなら、「誰に」「何のために」「何を」「どこで」といった訴求ポイントを明確化し、要件や機能を分かりやすく定義しておくことが大切です。また、バナーにおいて「やること」「やらないこと」をはっきりさせておく必要もあります。
 
○アイデア出し・設計
要件定義やヒアリングが終了したら、次に設計を考えていきます。ターゲットユーザーの境遇や思考、悩みや不安などを細かく分析し、そのような人が興味・関心を持って自らクリックする訴求とはどのようなものか、どのような表現に心を動かされるかといった切り口を具体化していく作業です。良い切り口が見つからない、ターゲットのイメージをつかみにくいという場合には、クライアントや担当者に直接質問したり、WebやSNSなどを活用してさまざまな声を集めるといった方法があります。切り口が固まったら、キャッチコピーなどを考えます。キャッチコピーのインパクトはバナーのクリック率に大きく影響する要素なので、さまざまな方向から検討を行いましょう。ターゲットが思わずクリックや実際の行動を起こしたくなるような、わかりやすく、かつ強いメッセージ性のあるキャッチコピーにすることが大切です。キャッチコピーは必要であればメインコピーとサブコピーに分け、文字の大きさや装飾などによって差別化します。
 
○ラフ案の作成
要件定義や設計によってバナーの大まかな内容が固まったら、次にラフを制作していきます。要件定義や設計のプロセスで決定した内容に基づき、必要な要素をイメージ通りに配置していく作業です。画像やイラストにキャッチコピーを載せるか、それとも左右に分けるかといった具体的なデザイン構成を検討し、一番おさまりが良くクリックしたくなるデザインを具体的に考えていきます。もしラフのアイデアが出にくい場合には、イメージを手書きで書いてみる方法がおすすめです。はじめは手書きで必要な要素を大まかに配置し、補足情報は後から追加、最終的にまとまったものをデジタル化していくといった進め方です。配色や装飾、素材イメージは、デジタル化した段階でバランスを見ながら決定していきます。バナーにおけるデザインは、キャッチコピーと同等にクリック率に大きく影響する要素なので、さまざまなパターンのバナーを検討することが大切です。
 
○制作
ラフが完成したら、IllustratorやPhotoshopなどのツールを使用して、クリックしたくなるようなバナーを実際に制作していきます。安価かつ手軽に扱えるものとしては、Canvaなどオンラインのグラフィックデザインツールがあります。制作する際には、バナーデザインの中心となっている部分から作業をはじめ、全体のバランスやトーンを確認しながら細部を作り込んでいくようにしましょう。バナー制作においてクリック率向上のために重要なのは、素材選びとフォント選びです。バナーとして使用する素材には、クライアント提供の素材、自社で用意する素材、フリー素材がありますが、PhotoShopなどで加工を加えればさまざまな雰囲気を演出でき、思わずクリックしたくなるようなバナーデザインを実現できます。またバナーとして使用できるフォントには、フリーフォントやWebフォント、有料のフォントサービスなどさまざまなものがあります。フォントもバナー全体のイメージを大きく左右する重要な要素のため、要件定義や設計で決定したイメージにマッチしたものを選びましょう。バナー制作が進んできたら、クリックしたくなるデザインかどうか、全体のバランスを整えながらブラッシュアップしていきます。バナーデザインがなんとなく物足りないと感じたなら、文字の周りに装飾を追加してみたり、テクスチャやグラデーションを足してみるなどによって、バナーのクオリティを高めていくことが大切です。
 
思わずクリックしたくなるバナーを制作するポイント

◎バナー制作で注意すべきポイント

Webマーケティングのバナー制作においてとくに注意すべきなのは、要件定義や設計といった制作前のプロセスを入念に行うことです。クリック率を向上させることはもちろん重要ですが、まず企業としてバナーの制作意図を明確にしたうえで、強いメッセージとインパクトでもって訴えかける必要があります。またバナーは集客における入り口でしかなく、その先につながる商品やサービス、ブランド力が伴わなければ売り上げアップにはつながりません。訴求から集客、コンバージョンまでをひとつのストーリーとして捉え、それぞれで高いユーザー体験(UX)を提供できるよう工夫することが大切です。バナーデザインの際には、とくに文字の大きさや色、行間、コントラスト、配置、読みやすさなどを意識しましょう。極端に奇抜なデザインでは視認性に欠け、バナーを配置したページから浮いてしまう可能性があります。また見やすさを意識するあまり、極端に余白が多かったり、逆に情報を詰め込みすぎてしまうバナーは避けましょう。
 
思わずクリックしたくなるようなバナー制作をするためには、要件定義や設計から制作までさまざまなプロセスを経なければならず、手のかかる作業になります。もし自社内でバナー制作をするのが難しいと感じたなら、マーケティング支援を行っている会社へ依頼することも検討してみましょう。YTC・PLUSでは、広告運用に関するさまざまなノウハウを持っているので、クリック率が向上するバナー制作から運用まですべてお任せいただけます。集客や売り上げアップはもちろん、ブランディングにも役立ちます。
 
バナー制作で注意すべきポイント

◎まとめ

バナーは企業におけるWebマーケティングの入り口であり、インプレッション数ではなくクリック数とクリック率を重視することが大切です。視認性が高くユーザーベネフィットの多いバナーを制作し、集客や売り上げアップにつなげていきましょう。バナー制作や広告運用に関してお困りの方は、当社までお気軽にご相談ください。
思わずクリックしたくなるバナーとは?特徴や制作のポイント