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ITコラム

リピーターを増やす!魅力的な店舗アプリ開発で集客戦略

商品やサービスを継続的に利用してくれるリピーターは、店舗にとって大切な存在です。一方で「ホームページで情報発信はしているものの、きちんと顧客に届いているのか?」とお悩みの方は多いかもしれません。幅広い業界で開発されている店舗アプリは、リピーター獲得に効果的な集客ツールですが、多くの機能から自社に必要な機能を選択するのは難しいものです。この記事では、店舗アプリの開発メリットや代表的な機能、開発時のポイントをご紹介します。
 

◎店舗アプリ開発がもたらすメリット

アプリはアプリケーションソフトウェアを略した用語で、目的を達成させるための機能を搭載したソフトウェアです。店舗アプリとは、スーパーマーケット、飲食店、美容院などの店舗に特化したアプリになります。スマートフォンやタブレットにインストールするとホーム画面に店舗のアイコンが表示され、店舗からの情報を受け取れたり、クーポンを利用できます。オフラインでの使用が可能な店舗アプリは、場所を選ばず手軽に操作できるため、既存顧客をリピーターに育て上げるのに最適なツールです。ECサイトなどオンラインでの流入経路と実店舗をつなぐツールとしても利用されています。実店舗と店舗アプリを連携すると、顧客は買い物がよりスムーズになるほか、店舗側もオンラインとの相乗効果を発揮します。
 
店舗アプリのメリットには、リピーター獲得や集客にかかるコストの削減、ブランディング効果があげられます。ビジネスで用いられるパレートの法則によると、商品やサービスにおける80%の売上は20%の顧客により成り立っています。さらに1:5の法則によると、新規顧客からの売上を得るにはリピーターの5倍コストがかかる計算です。つまり、安定した売り上げの確保には、既存顧客の再来店や、再購入のための施策を優先する必要があるのです。総務省の通信利用動向調査によると、2021年の世帯別スマートフォンの所有率は88.6%であり、パソコンの69.8%を上回っています。身近な存在であるスマートフォンで、オンラインで素早く操作できる店舗アプリの活用は、より効率的なリピーター獲得に貢献するでしょう。アプリを実店舗やSNSと連携させ、顧客データを分析すると、地域や店舗、年代ごとの再来店のプランを立案できます。店舗アプリでは、クーポンやチラシ、会員証などの印刷物を容易に変更できるため、用紙やインクといった紙媒体のランニングコストや広告費の削減につながります。店舗アプリには、ホーム画面に表示されるアイコンを目にすることによって、自然と店舗の存在を思い出してもらえるメリットもあるため、店舗のブランディング強化にも効果的です。
 
店舗アプリ開発がもたらすメリット

◎店舗アプリの代表的な7つの機能

店舗アプリには、業務効率化やユーザーの利便性を高めるさまざまな仕組みがあります。ここでは、店舗アプリの代表的な7つの機能をご紹介します。
 
○プッシュ通知
プッシュ通知は、店舗アプリのアイコン上にマークを表示したり、ホーム画面やロック画面にお知らせを表示したりする機能です。マークやホーム画面の通知を押すと、詳しい内容が記されたページに移動し、すばやく情報にアクセスできます。既存顧客を囲い込むには、情報をしっかりと読んでもらう仕組みが必要です。アプリのプッシュ通知は、チラシやメルマガに比べ反応を得やすい点が特徴です。一般的にチラシの反応率が0.01〜0.3%、メルマガの平均開封率は20%前後といわれています。一方、プッシュ通知の開封率は、30〜40%と高いため情報発信に効果的です。プッシュ通知では年代や性別、利用頻度など顧客に合わせた異なる内容を届けることも可能です。ガソリンスタンドの車検日や来店感謝のメッセージなど、適切なタイミングの情報発信で顧客の満足度が高まる効果もあります。位置情報をONにしているユーザーに対しては、入店するとセールやクーポンの情報を送るなど、場所にあわせた通知も可能です。
 
○ポイントカード・スタンプカード
アプリのポイントカード・デジタルカード機能は、デジタル化したアプリ内のカードでポイントやスタンプをためる機能です。アプリのバーコードやQRコードを読み取ると、デジタルのカードに来店スタンプや店舗のポイントが付与される仕組みです。店舗のポイントカードやスタンプカードをデジタル化すると、財布のスペースを圧迫しません。カードを増やしたくない顧客でも利用しやすくなるほか、カード忘れにより活用の機会を逃したり、紛失による再発行したりする手間がなくなります。具体的に店舗アプリで開発する際には、アプリ内のゲームでポイントを獲得したり、QRコード決済をするとポイントが貯まる仕組みづくりが可能です。
 
○クーポン配信
クーポン配信はアプリから割引券を配信する機能で、再来店や再購入を促すのに効果的な施策です。心理学の損失回避の理論によれば、人間は損を避けようとする傾向があるため、クーポンをきっかけとした再来店の可能性が高まります。一定金額以上で使えるクーポンなどの配信によって、より単価が高いものを買うアップセルや、ほかの物も同時に購入するクロスセルといった販売手法を実現できるでしょう。店舗での事例には、初回ダウンロード限定などでアプリのインストールを促す、来店から1か月で10%安くなる、誕生日月のみ使えるといった施策があげられます。
 
○デジタル会員証
デジタル会員証は、アプリ上での会員証表示や、保有しているポイント残高の確認ができる機能です。店舗アプリの会員証は、紙やプラスチックの会員証と異なり、店舗に並んで新規発行や更新手続きをする必要がないため、スマートフォンでスムーズに提示可能です。店舗でのポイント照会の面倒さから、気づけばポイントが失効していたという事態を避けられます。さらに購入金額に応じて会員証にランク制度を設ければ、商品や企業への愛着の指標である、顧客ロイヤルティを高められます。
 
○電子チラシ
電子チラシ機能は、従来の紙のチラシを電子化して、アプリ内で写真のように表示したり、検索したりできる機能です。紙のチラシをポスティングする際には印刷の手間や配布コストがかかりますが、電子チラシでは印刷が不要なため、ランニングコストを削減できます。また、個人が好きなタイミングで検索して読める電子チラシを活用すると、ターゲットに沿った効率的な集客が可能です。2022年の公益財団法人新聞通信調査会のデータによると、月ぎめで新聞をとっている人の割合は、30代が30.3%、20代が37.3%です。アプリの電子チラシ機能は、こうした折込みチラシのみではカバーできない客層の集客につながります。
 
○顧客管理
店舗アプリの顧客管理機能は、アプリ内で顧客情報を一元管理し、来店頻度や購入履歴を把握できる機能です。実店舗が複数ある企業では、アプリの顧客管理機能に他店のデータを連携させれば、従来の管理では難しかった顧客データの集約が容易に叶います。既存顧客の年齢や性別、居住地といった顧客データの分析によって、コンテンツの閲覧履歴やクーポンの利用頻度、既存顧客と新規顧客の来店比率の分析が可能です。店舗アプリで適切に既存顧客を管理できれば、店舗のスタッフ間の情報共有もスムーズになります。管理機能で得た情報をもとにサービスを向上させると、顧客の満足度が上がります。結果的にLTV(顧客生涯価値)と呼ばれる、顧客ひとりが生涯でもたらす企業への利益が高まるでしょう。
 
○予約管理
予約管理機能は、アプリで店舗や施設の来店予約ができる機能です。美容院やサロンなどの来店予約の際に、希望する時間の空席照会が手軽にできるため、顧客が行動に映しやすいといえます。予約管理機能付きの店舗アプリで個人情報を1度入力すると、次回からは入力する手間が省け、移動中などの音を出せない場所でも予約が可能です。無人で予約を受け付けられるため、コスト削減にもつながり、電話がつながらない、プライベートな予約がしにくいといった問題が解消されます。アプリとWebサイトのデータを連携させることで、キャンセルや予約履歴の情報が一元化され、登録漏れや2重予約といったヒューマンエラーの防止に効果的です。
 
店舗アプリの代表的な7つの機能

◎店舗アプリの開発を成功させるポイント

アプリによる集客効果を最大限高めるには、顧客に利用してもらうための仕組みを整える、運用中の分析と改善を怠らないといった点を意識する必要があります。多くの便利機能を搭載できるアプリですが、使ってもらえなければ意味がありません。アプリ開発の成功において最初の壁となるのが、ユーザー獲得です。店舗アプリは、能動的にインストールしてもらう必要があります。しかし、アプリに対して個人情報の取得やデータ容量を圧迫するといった感情を抱いている顧客も多くいるなか、インストールしてもらうのは容易ではありません。インストールを促すには、既存顧客へのニュース配信や、ポスターでの告知などでユーザーにわかりやすくメリットを伝えることや、ASOを行うことがあげられます。
 
ASO(App Store Optimization)は、アプリストア最適化を意味するマーケティング用語です。キーワードを説明文に含めたり、わかりやすいアイコンにしたりするなどしてストアの検索上位にアプリが表示されるよう工夫する施策です。SNSを利用している店舗の場合、アプリの特定ページに直接遷移するディープリンクをSNSの投稿内に設置すれば、インストールの拡大にもつながります。ただし、使い続けやすい配慮が不十分な場合、一定期間が経過したあとに使われなくなったり、アンインストールされたりする恐れがあります。広告の表示頻度が高すぎる、プッシュ通知が多すぎるといった問題は、顧客がアプリから離れる要因のひとつです。プッシュ通知は週1回に抑える、ONとOFFで通知有無を切り替えられるようにするなど顧客目線に立つ意識が大切です。
 
変化する顧客のニーズに対応するために、アプリ開発後は定期的に分析する必要があります。分析にはKPI(Key Performance Indicator)と呼ばれる指標を用いて、目標達成のための項目がきちんと機能しているかを評価します。アプリで代表的なKPIには、インストール数、実際に使っているアクティブユーザー数といった項目です。こうしたKPIを設定すると、ユーザーの行動を把握でき、アプリを使ったマーケティングが成功しているのかがわかりやすくなります。アプリの使いやすさを向上させるには、操作画面の見やすさや快適な使用感を左右するUI(ユーザーインターフェース)や、UX(ユーザーエクスペリエンス)を意識した開発が大切です。
 
店舗アプリの開発を成功させるポイント

◎店舗アプリの開発方法

店舗アプリをスムーズに開発するには、アプリの種類や開発手法、外注する際の流れを押さえておきましょう。アプリには、アプリストアからインストールする「ネイティブアプリ」や「ハイブリッドアプリ」、インターネット経由でブラウザから操作できる「Webアプリ」があります。いずれもプログラミング言語で作られますが、ネイティブアプリはiOSやAndroidなどのスマートフォンのOSによって使われる言語が異なるため、OS単位で別々のアプリ開発が必要です。アプリの開発手法にはクラウド型とフルスクラッチ型があります。クラウド型は、ひと通りの機能や開発環境が整っている既存ツールを使用するため、短期間かつ安価でアプリ開発が可能です。フルスクラッチ型は、まっさらな状態からプログラミングして開発するため期間やコストを要しますが、店舗ならではの独自性のあるアプリを開発できます。アプリ開発の最初の工程は、要件定義です。要件定義では、顧客データをさらに活用したい、利便性を上げて店舗のファンを増やしたいといった目的を定め、必要な機能を決定します。次に行われるのが、アプリのデザインやシステムの設計、動作テストです。テストで見つかった不具合を修正したのち、最後にアプリストアに申請しリリースします。リリース後は、顧客からの声などを参考にしながら、不具合の修正や機能の見直しを行いながら運用していきます。当社では、ITエンジニアやデザイナー、ライターなど各分野の担当者がアプリ開発をサポートします。企画や設計、デザイン、運用といった総合的な視点から作成できるため、独自性の高いアプリ開発も安心してご依頼いただけます。
 
店舗アプリの開発方法

◎まとめ

アプリは効率的に店舗のリピーターを増やすのに優れたツールで、集客に役立つ多くの機能を持ちます。利便性を高めるプッシュ通知やポイントカード、会員証機能のほか、顧客管理や予約管理など業務効率化を実現する仕組みもあります。店舗アプリの開発を成功させるには、ユーザー分析にもとづいた総合的なマーケティング知識が必要です。YTC・PLUSでは、Webマーケティングに精通した担当者が対面で丁寧にヒアリングいたします。店舗アプリの開発をご検討の際は、お気軽にご相談ください。
リピーターを増やす!魅力的な店舗アプリ開発で集客戦略