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ITコラム

ホームページ制作を発注する前の事前準備と制作会社を選ぶポイント

インターネットで情報を調べたり依頼を受けたりするのが一般化している昨今、ホームページ制作は企業において重要なプロジェクトのひとつです。とはいえ、いざホームページ制作やリニューアルを行う場合、何からはじめたら良いのか、どの制作会社に依頼すれば理想のホームページになるのかわからないこともあるでしょう。この記事では、ホームページ制作で事前に抑えておきたいことや制作会社に発注する際のポイントをご紹介します。
 

◎ホームページ制作をする目的

ホームページ制作とは、法人や個人に向けたWebページを構築することで、ホームページを通して自社の情報を伝えたり、認知度や信頼性を高めるために用いられています。ホームページから問い合わせにつなげて集客に活用することや、自社の世界観を表現してブランドイメージを伝えることも可能でしょう。ホームページ制作では、新しくホームページを立ち上げる場合と既存のホームページをリニューアルする場合があります。
 
いずれの場合も、ホームページ制作を行う際は、「なぜホームページが必要なのか」制作する目的に合わせたサイト設計を行いデザインや機能を決めていきます。コーディングやプログラムといった開発や検証を経てようやく公開、その後運用という流れで進められます。ホームページ制作を自社で行う場合、コストを抑えられますが、制作スキルを持っている人材が必要になります。制作会社に発注する場合、外注コストはかかりますが、専門のスキルを持っている人材が制作を行います。目的に合ったホームページ制作を行いやすく、構築後の運用や改善案などサポートを受けることが可能です。
 
さらに近年では、企業単体だけではなく、取引先などを含むサプライチェーン全体を攻撃する被害も増えています。2022年のトヨタ自動車サプライチェーンを狙ったサイバー攻撃では、部品製造を行っている主要サプライヤー企業がマルウェアに感染し、その結果国内の全14工場すべてを停止する事態にまで発展しました。工場停止は1日に留まりましたが、約1万3,000台もの車両生産に遅れが出るなど、その後の運営に多大な影響を及ぼしました。
 
ホームページ制作をする目的

◎ホームページ制作を発注する前に必要な準備

ホームページ制作を発注する際、外注しているからとすべて制作会社に委ねるのではなく、発注前に社内で必要な準備を行うことが成功のカギとなります。
 
まずは、ホームページ制作あるいはリニューアルの目的を明確化することです。目的がはっきりすれば、どのような人にホームページを見てもらいたいか、自ずとターゲットを絞れるため、ターゲットに合わせてサイトデザインや実装する機能を決定できるようになります。反対に目的があいまいなまま発注してしまうと、実際に仕上がったホームページがイメージしていたものと違ったり、公開後に修正や改善が必要になってくるでしょう。ただ「デザインを新しくしたい」「使いやすくしたい」といった目的では、ホームページ制作の方向性を決めたとはいえません。「商品やサービスを広めたい」「企業の信頼性を高めたい」「新規顧客を獲得したい」「求める人材を確保したい」など、ホームページ制作の目的は実にさまざまです。ホームページ制作によって実現したいことや、解決したいことは何なのかを具体的なテキストで洗い出しましょう。BtoB、BtoCで複数の目的がある場合は、どちらを前に出すか優先順位を決めることが大切です。
 
ホームページ制作の発注前に必要な準備には、予算や納期を決定することも含まれます。ホームページ制作にかけられる予算を具体的に決定しておき、その予算内で実現可能なホームページを制作します。ホームページ制作の予算は、複数のページで成り立つホームページやランディングページ(LP)のような1ページで完結するホームページなど、規模や種類によって異なります。事前に予算の上限を決めておくことで、方向性を決めやすくなるでしょう。また、納品時期や公開予定時期などを具体的に設定しておくと、発注先が開発のスケジュールを固めやすくなるため、納期もあらかじめ決定しておきましょう。
 
発注前に、管理や運用をどこまで依頼するか検討しておくことも必要です。ホームページ制作は完成すれば終わりではないため、その後の運用も行わなければなりません。サーバー保守やセキュリティ、画像や文章の更新、記事作成およびアップロード、運用後の集客など、公開後に行う運用は多岐に渡ります。任せることが多ければそれだけコストがかかるため、運用にどの程度コストをさけられるのか、社内のリソースをあらかじめ検討しておきましょう。運用に関して必要なサポートを明確にしておくと、運用のサポートまで依頼できるホームページ制作会社に発注すると、制作から運用までスムーズに進行します。
 
このような事前準備をしっかり行ったら、RFP(あーるえふぴー)という提案依頼書を用意します。RFPとは、ホームページ制作会社に、発注側の希望を伝えるための資料のことです。これまで準備して決定した、目的や予算、納期、欲しい機能などをまとめます。発注側と制作会社が情報を共有することで認識のずれをなくし、効率的に作業を進められます。
 
ホームページ制作を発注する前に必要な準備

◎ホームページ制作会社の特徴

ホームページ制作を発注する段階になったら、どこに発注するか選択する必要があります。ホームページ制作の発注先は、自社の近くだけで探しても選択肢が多すぎて決定に悩むでしょう。ホームページ制作は、法人だけでなくクラウドソーシングなどを通して、フリーランスに依頼することも可能です。フリーランスの場合、制作コストは抑えられる反面、デザインやコーディングのみなど専門分野が決まっていることもあり、制作のすべてを依頼できない場合があります。法人では、さまざまなスキルのあるスタッフがいて制作全体を一貫して請けている会社や、特殊なプログラムなど一部の作業は外注している会社もあります。
 
ホームページ制作会社はそれぞれ特徴や得意分野があります。まずはシステム開発が特徴のホームページ制作会社です。エンジニアが中心となっている会社なので、システム設計や開発のノウハウを持っており、セキュリティの強化や目的に合わせた必要な機能開発などを得意としています。ホームページによっては、社内システムとのサービス連携やオリジナルのシステム構築、アプリ開発などが必要になります。オリジナルCMSの導入やECサイト構築を検討している場合は、システム開発が強い会社に発注すると、さまざまな角度から提案してもらえるでしょう。Webデザインが特徴のホームページ制作会社は、Webデザイナーが中心の会社なので、トレンドを抑えたデザイン性が高いサイトや最新の技術を得意としています。ブランドイメージを表現したい場合やデザインを通して魅力的な印象を持ってもらいたい場合は、デザインが強い会社に発注するのもひとつの手です。集客が特徴のホームページ制作会社は、システム開発やデザインのほか、Webマーケティングにも力を入れているため、公開後の成果まで見据えた制作を得意としています。サイトの導線設計やSEO、LP制作、広告運用などの施策を合わせて行うことができるため、ホームページの集客まで関わることが可能です。
 
ホームページ制作会社の特徴

◎ホームページ制作会社を選ぶポイント

発注前にしっかり事前準備を行い発注先の特徴について知ることで、どのような会社に発注するか選択肢を絞り込めるでしょう。複数の会社に見積りを依頼したり発注する会社を選ぶ際に、チェックしておくべきポイントがあります。
 
ホームページ制作会社を選ぶポイントのひとつは、制作実績や強みです。会社によって得意分野や対応できる範囲が異なるため、企業概要や実績を見て確認しましょう。これまでの実績のなかに、同じ業種のサイトを構築した実績や、イメージに近いデザインの実績があるなら、こちらの意図を汲み取ってもらいやすく、やり取りがスムーズになるでしょう。実績だけでなく会社自体のホームページを見て、会社の信頼性を確認できます。わかりやすいデザインになっているか、最新情報を掲載しているかなど、会社の強みが反映されているか確認すると、実際のクオリティがイメージしやすくなります。Webマーケティングやブランディング、デザインなど発注先の得意分野が、ホームページ制作の目的と合っているかも確認しましょう。目的に合わせた発注先を選ぶことが、成功させるポイントのひとつです。発注先の規模によっても、対応できるプロジェクトの大きさが異なるため、希望しているプロジェクトの大きさと発注先の規模感が合っているかも確認しましょう。
 
ホームページ制作会社からの提案は貴重な判断材料になります。発注先を決定する際は、複数の制作会社に提案と見積りを依頼し検討する流れになれます。いくつかの会社でしっかり比較検討することで、自社にとって最適な発注先を選択することが可能です。見積りや納期が希望から外れていないことはもちろんですが、提案書の内容が自社の目的に合っているかしっかりチェックしましょう。デザイン性や機能性に優れているサイトの提案であっても、目的に沿っていなければ成果は得にくくなります。目的を理解して自社の課題を解決できる提案をしてくれるかどうかが、発注先を選ぶ重要なポイントとなります。
 
運用後のサポートも、ホームページ制作会社を選ぶ際のポイントです。情報の更新や集客、問題が発生したときの復旧など、どれくらい運用や保守にサポートが必要か事前準備で確認しているなら、必要なサポートまで行える発注先を選びます。運用を別の会社に依頼するよりも、ホームページについて理解している発注先にそのまま依頼する方が良いでしょう。また運用後にほかのツールと連携させるなど、機能面での拡張も可能かという点も発注先の選定ポイントとなります。
 
希望通りのホームページを作るには、発注先に意図を伝えて認識をしっかり擦り合わせる必要があります。そのためにはコミュニケーションが欠かせません。ホームページの完成には時間がかかるため、担当者と一緒に長期間かけてプロジェクトを進めていく必要があります。実績が良かったり提案が魅力的だったりしても、発注先とのやり取りがスムーズにできないとズレが生じ、結果として成果の出ないホームページが完成してしまいます。専門用語ばかり使って理解できるように話してくれない、返事が遅いなど、発注先の担当者とのコミュニケーションに違和感がないか確かめましょう。また対面で打ち合わせできることも発注先を選ぶポイントとなります。作っているホームページを見ながら説明できると認識を擦り合わせやすいですが、メールや電話だけのやり取りでは伝えづらい点も多いため、対面でコミュニケーションが取れる発注先を選ぶと安心です。
 
導入しているホームページの運用システムも、ホームページ制作会社を選ぶポイントです。機能やセキュリティは運用システムによって異なるため、どのようなツールでも使いやすいというわけではありません。ブログ記事などコンテンツの投稿を自社で行う場合、コンテンツを投稿するためのCMSが使いにくいと、更新のハードルが高くなり、なかなか新しいコンテンツを投稿できないという状況にもなりかねません。当社では、ホームページに導入できるオリジナルのCMSツール「更新プログラム+」を開発しています。更新プログラム+は、メールやWordを使うように簡単にコンテンツの作成ができるツールです。誰でも手軽に更新できるため、新着情報やイベント告知など、継続的な情報発信がしやすく、SNSとの連動も可能です。コンテンツを増やすことで魅力的なホームページを運用できます。
 
ホームページ制作会社を選ぶポイント

◎まとめ

ホームページ制作を成功させるには、目的を明確にしたり予算や納期を決定したりといった事前準備が大切です。会社の特徴や強みを確認してホームページ制作を発注する会社を選定しましょう。YTC・PLUSでは、お客さまとのコミュニケーションを大切にしながら、ホームページ制作やその後の集客、運用などのサポートを承っております。ホームページ制作のご相談は、お気軽に当社までお問い合わせください。
ホームページ制作を発注する前の事前準備と制作会社を選ぶポイント