TEL
MAIL

ITコラム

EC-CUBEにおけるクーポン機能のメリットとデメリット

新規顧客獲得や販売促進効果のあるEC-CUBEのクーポン機能をカスタマイズすることは、ECサイトの売上アップが期待できます。ただやみくもにEC-CUBEでクーポン発行するのではなく、継続したサイト運用を目的にクーポンを有効活用することが大切です。この記事では、EC-CUBEでカスタマイズの要望が多いクーポン機能について、利用するメリットやデメリットなどをご紹介します。
 

◎自社のECサイト立ち上げがスムーズにできるEC-CUBE

ECサイトビジネスをはじめる際に、どのような構築方法を選ぶかによってECサイトの運営開始までに必要な時間やコストに差が出てきます。そこで、株式会社イーシーキューブが無料提供しているEC-CUBEであれば、商品管理やショッピングカート機能などの基本機能が揃っているので、ECサイトの構築が迅速に行えます。
 
EC-CUBEは、プラグインによってさまざまな機能を簡単に拡張することができるため、小規模~大規模サイトまで多くの企業が利用している国内シェアNo.1のECオープンソース型ECサイト構築パッケージです。オープンソース型のEC-CUBEは、集客を独自で行う必要がありますが、EC-CUBEには豊富なプラグインも揃っているため機能やデザインも自由にカスタマイズが可能となります。
 
ECサイト内で自社の取り組みやこだわりを前面に押し出すことで、ユーザーにアピールすることもできます。EC-CUBEは日本発のECサイト構築パッケージなので、管理画面が使いやすく問い合わせなどにも日本語で対応が可能となっています。またEC-CUBEの利用者専用のコミュニティの場もあるので、ECサイトを運営しているほかのユーザーとも交流や質問をすることができます。
 
自社のECサイト立ち上げがスムーズにできるEC-CUBE

◎EC-CUBEのクーポン機能を利用するメリットとは

ECサイト内で割引券や商品券代わりとなるクーポンは、活用することでサイトの売上アップやリピーターが期待できる代表的な手法のひとつです。EC-CUBEのクーポン機能は、紙のクーポンと違い現物を用意する必要がなくコストがかからないため幅広い運用が可能となります。クーポンコードをECサイトの決済ページやメールなどに掲載しておき、利用する際にはECサイトに入力することで、特典を受けることができます。ECサイト内で気になる商品があった場合、EC-CUBEのクーポン機能を利用すると、ユーザーの購入意欲の後押しとなる効果もあります。
 
現在においては数多くの比較サイトが存在し、欲しい商品を最安値で購入を検討するユーザーも多いでしょう。EC-CUBEにてクーポンを発行して通常価格よりも割引されることで、購入サイトを比較しているユーザーの目にとまりやすくなります。EC-CUBEでクーポンを発行する際は、クーポンの最低利用金額を設定しましょう。EC-CUBEにて最低利用金額を設定することで本来の目的商品のほかに追加購入を促したり、いつもより高額な商品を試す要因になります。
 
たとえば、化粧品や洗剤などの消耗品はストックするユーザーも多いため、クーポンの利用可能金額を合計価格で設定するのも良いでしょう。いずれ購入するならその都度購入するよりもまとめて買っておこうと考えるユーザーも多くいます。「せっかくだからクーポンを使いたい」という心理を利用することで、 客単価が増えて利益率アップにもなります。ほかにも、ECサイトの新規顧客獲得に向けて、新規入会キャンペーンとしてクーポンを発行する方法もあります。ECサイトで購入をしたいと思っても、いざ会員登録となると手間だからと躊躇するユーザーもなかにはいます。そこで、期間限定の新規入会キャンペーンを開催することで、ユーザーにお得感を持ってもらいECサイトへの会員登録を促すことができます。引っ越しシーズンや入学シーズンなど、イベントに合わせてまとめ買いをする場合もあるので、取り扱う商材によって施策のタイミングを練ることが大切です。
 
EC-CUBEにてクーポンを発行する際は、発行時期を考慮することも大切です。また既存顧客には次回購入分より使用できるクーポンをEC-CUBEにて発行し、継続購入を促しましょう。サプリメントや消耗品などを購入する場合、1度購入してみて良ければユーザーは継続して購入する傾向にあります。その際に以前の購入時にもらったクーポンがあれば、クーポンを利用できる同じサイト内で購入してもらえる可能性は高くなるでしょう。またパソコンを購入したユーザーに対しては、マウスなどの関連商品を対象とした割引クーポンを発行するなど工夫をするのも有効です。クーポンを入手したことによりユーザーが必要性を感じ、購入するキッカケとなる可能性もあるからです。シーズン終わりなど商品入れ替え時などは、対象商品を絞ったクーポンをEC-CUBEにて発行することで売り切りたい商品の販売促進も期待できます。
 
EC-CUBEにてクーポンを発行する際に、全商品対象からカテゴリ別、商品別といったクーポンの利用対象商品を選ぶことができます。そのため、ECサイト内に売り切りたい商品がある場合はクーポンを発行時にカテゴリ別や商品別を設定すると同時に、有効期限を設定して今買わないと損だと思わせることも有効です。既存ユーザーには、カゴ落ち商品に対して利用できるクーポンを発行するのもおすすめです。1度は購入しようとした商品が割引されるクーポンが発行されれば購入する機会がうまれます。このようにユーザーの動向などを分析しながらクーポンを発行することが大切です。
 
EC-CUBEのクーポン機能を利用するメリットとは

◎EC-CUBEのクーポン機能を使うデメリットとは

ECサイトの販売促進においてメリットの多いEC-CUBEのクーポン機能ですが、ECサイトの運営をしていく上で懸念すべきデメリットも存在します。クーポンを発行していくなかで、クーポンが発行されたときのみECサイトを利用するユーザーも一定数出てくるからです。EC-CUBEでクーポンを頻繁に発行していると、ユーザーもクーポンで割引された価格に慣れてしまう恐れがあります。消耗品などで本来ならクーポンがなくても購入しているような商品であっても、クーポンが発行されるタイミングまで待つことも考えられます。またクーポンがないなら、ほかのお店やサイトで購入しようとする可能性もでてくるでしょう。クーポンありきでECサイトを利用するユーザーに対してどのようなアプローチが有効となるのか、検討していく必要があります。
 
EC-CUBEのクーポン機能を利用する際に、新規ユーザー向けの割引クーポンばかり発行していると、既存ユーザー離れが起きることもあります。せっかく会員登録してもらっても、継続して利用してもらわないと売上アップに対して効果があったとはいえないでしょう。初回は割引されてお得に購入できた分、2回目以降は少々割高に感じてしまうかもしれません。次回購入時に利用できるクーポンを発行するなど、既存ユーザーがサイト離れを起こさないように考慮しながらEC-CUBEのクーポン機能を使う必要があります。会員を増やす努力も必要ですが、既存ユーザーをおざなりにすることなく、継続してECサイト内で購入してもらうことが重要です。
 
EC-CUBEのクーポン機能はコストがかからず利用できるため発行しやすい反面、使い方によってはサイト離れにつながる可能性があることも考慮し活用する必要があるといえます。EC-CUBEでクーポンを発行すること自体は簡単ですが、さまざまなパターンでクーポンを発行するなどしてユーザーの動向を分析し把握する必要があります。
 
EC-CUBEのクーポン機能を使うデメリットとは

◎クーポンを発行する前に確認すべきこと

EC-CUBEでクーポンの発行をする前には、さまざまなことを決めておく必要があります。まずEC-CUBEで発行するクーポンの対象商品は、対象商品を広げてサイト内全体の販売数アップが目的なのか、それとも対象商品を絞って一気に売りたい商品があるのかによって変わってきます。シーズン商品などまとめて売り出したい場合は、そのシーズン商品のカテゴリ限定で使えるクーポンをEC-CUBEにて発行すると良いでしょう。同じカテゴリ内に含まれているが新商品はクーポンの対象には含めたくない場合は、EC-CUBEにて設定する際に一部クーポンの対象から外すなど必要に応じて設定を行います。
 
EC-CUBEでクーポンを発行する際の割引額や割引率については、利益率を考慮した金額設定にする必要があります。赤字にしないということは前提ですが、目的や状況により使い分けることも必要です。シーズンの切り替わり時期や在庫処分したい場合には、売り切りたい商品などを大幅に割引するクーポンをEC-CUBEにて発行するという使い方もあります。そのクーポンを利用するためにECサイトを訪れたユーザーが、ついでにほかの商品を購入する可能性もあるからです。注目してもらいたいカテゴリ商品の一部に利用できるクーポンを発行するのも良いでしょう。EC-CUBEで発行するクーポンの最低利用金額は、利用平均金額より少し高めに設定しておきます。EC-CUBEにて発行されたクーポンの最低利用金額に対する不足金額を補うために、追加購入の促進や通常より高額な商品を買ってもらう機会になり得るからです。ただし、あまりにも設定金額が高すぎると、クーポンを利用するユーザーが少なくなってしまう恐れがあるので注意しましょう。
 
ほかにも、クーポンを発行した場合としない場合とで売上を比較するなどユーザーの利用状況を分析しておくことが大切です。またEC-CUBEで発行するクーポンに有効期間を設けましょう。今すぐ必要ない場合でも、消耗品などはクーポンが使えるお得な期間に購入しておこうというユーザーの購買意欲を高めることにもつながります。EC-CUBEでクーポンの有効期限を設定することは、短期間での売上アップも期待できます。ただ短期間にユーザーが集中すると在庫不足の心配もあるでしょう。その場合、先着○名様までのようにEC-CUBEでクーポンの利用可能数量を設定します。クーポンの利用可能数量を設定することで、売りたい販売数量を事前に調整することが可能となります。想定外のクーポン利用や購入を防ぎ、在庫切れの恐れもなくなるでしょう。クーポンを発行する前に確認しておくことで、想定外の事態を避けることができます。
 
クーポンを発行する前に確認すべきこと

◎EC-CUBEでのクーポン発行方法

EC-CUBEは、カスタマイズをすることで、クーポン機能を利用することができます。インストールが完了したら受注管理内にある「クーポン管理」から条件の設定をしましょう。EC-CUBEにてクーポンを発行する際には「クーポン名」「クーポンコード」「割引条件」「割引額や割引率」「最低利用金額」「有効期限」「有効か無効か」を設定する必要があります。クーポン名はEC-CUBEの管理画面内でのみ使用されるため、自分が管理しやすい名称にします。クーポンコードは、ユーザーが購入時にフロントページにて実際に入力するコードのことです。設定する際には、重複しないように気をつけましょう。
 
EC-CUBEで設定するクーポンの割引条件は「購入商品合計金額より〇〇〇〇円値引き」「購入商品合計金額より〇%OFF」「送料全額無料」から形式を選びます。クーポンの目的に応じて検討する必要があります。割引条件を決めたら、実際にクーポン利用時に商品の合計金額から割引する金額または%の値を設定します。利益率などを考慮しながら、EC-CUBEの画面から設定しましょう。最後に発行するクーポンの有効期限を設定したら、クーポンを有効にして利用可能となります。EC-CUBEにてクーポンの有効期限を設けることで、短期間での売上アップや新規会員の増加が期待できるため、最も有効な期間を検討し設定するようにしましょう。EC-CUBEのクーポン設定を無効にしていると、有効期限内であってもクーポンの利用ができなくなるため注意する必要があります。
 
EC-CUBEでのクーポン発行方法

◎まとめ

EC-CUBEでクーポンを発行する際にはさまざまな検討事項はありますが、クーポンを発行することで、ECサイト内の在庫調整や売上アップが期待できます。また新規顧客の獲得につながるといったメリットも多いため、EC-CUBEのクーポン機能のカスタマイズはするべきといえるでしょう。ただし運営していく上では、ユーザーの利用状況など分析も必要になってきます。EC-CUBEのサイト構築やクーポンなどのカスタマイズをご検討の際は、当社までお気軽にお問い合わせください。
EC-CUBEにおけるクーポン機能のメリットとデメリット