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ITコラム

今が狙い目!事業再構築補助金を活用したECサイト構築

昨今、新型コロナウイルス感染症の影響によって売上の回復が見込めないことから、実店舗の運営に加え補助金を活用してEC事業を新たにはじめる企業が続々と増えてきています。
ECサイト構築に活用できる補助金はIT導入補助金、小規模事業者持続化補助金などがありますが、新型コロナウイルス感染症が長期化する今、最もおすすめしたいのが事業再構築補助金です。この記事では、事業再構築補助金の概要やECサイト構築をおすすめする理由、申請から交付までの手続きなどを解説します。
◎事業再構築補助金とは
事業再構築補助金とは経済産業省が実施する補助金制度で、文字通り事業の再構築にかかる費用を支援するためのものです。新型コロナウイルス感染症の長期化によって需要や売上の回復が見込めず、厳しい状況が続くなかで、企業が新しい事業の展開や営業方法の転換などを通じて事業規模の再編・拡大をはかれるようにすることを目的としています。
 
最新の事業再構築補助金は「通常枠」「大規模賃金引上枠」「回復・再生応援枠」「最低賃金枠」「グリーン成長枠」と5つの枠組が用意されており、通常枠では最大8,000万円の補助を受けることができます。ECサイト構築に活用できる補助金制度はほかにもありますが、事業再構築補助金は補助金額が過去最大級となっています。IT補助金や小規模事業者持続化補助金、ものづくり補助金と比べるとその違いは一目瞭然です。
 
令和2年度の第3回補正予算では総予算が1兆1,485億円と大きな額で計上された上、補助額が最大1億円の枠組もあるとのことで多くの事業者から注目を集めました。令和3年度の補正予算では6,123億円と前年度の約半分ほどにまで総予算が減少したものの、補助事業の位置付けとしてはまだ大きいため、本年度も多くの企業が応募することが見込まれます。
 
毎回2万件前後の応募がありますが、採択される企業数はその約半数ほどなので、総予算が減少した本年度はさらに審査が厳しくなっていくといわれています。とはいえ、事業再構築補助金は公募を重ねるごとに枠組の増設・撤廃、要件の見直し等が行われており、より広い中小企業への支援体制が徐々に整ってきています。ウィズコロナ・ポストコロナ時代の環境変化に対応した実効性のある事業計画書をしっかり作成すれば、どの企業であっても採択される可能性は十分あります。
 
過去の事例を見ると、事業再構築補助金を使ってECサイト構築を行った事業者も複数見受けられます。今後事業再構築補助金を活用してECサイト構築を行いたいと考えている事業者は、後述で紹介する事例なども参考にしつつ、実効性のある事業計画書を立てて見ましょう。

事業再構築補助金とは
◎事業再構築補助金はECサイト構築におすすめ
事業再構築補助金の採択率は第1回公募で36.0%、その後は44~46%を推移しています。このことからもわかる通り、事業再構築補助金は応募企業の半数以上が不採択となっていますが、それでもECサイト構築を検討している事業者は検討すべき補助金です。
 
なぜなら、ECサイト構築は事業再構築補助金が採択されやすい傾向にあるからです。事業再構築補助金はウィズコロナ・ポストコロナ時代の環境変化に対応した事業の構築を目的としています。非対面で商品やサービスを販売できるECサイトはウィズコロナ・ポストコロナ時代の現代社会に適したビジネスモデルのひとつです。実際に過去の採択事例を見てみると、新分野の展開としてECサイト構築を行う事業者が数多く存在していることがわかります。ここで、事業再構築補助金をECサイト構築に活用した事業者の事例を2件ご紹介します。
 
○店舗販売に加え通信販売事業を新たに展開
地酒をはじめ、地元の特産品を販売する某観光商業施設では、新型コロナウイルスの影響により観光客が激減し、それに伴い売上が著しく減少しました。しかし家飲み需要に後押しされ、地酒は出荷が伸びたことから、今後ますます需要が高まることを見込み、通信販売を開始することを決断しました。
 
具体的には地酒や地元素材を使用したおつまみギフトを販売するECサイト構築のほか、商品を製造するためのセントラルキッチン新設などが事業計画として盛り込まれています。
 
○水産物卸売からネット体験型販売サービスを新たに展開
水産卸売りのある企業では、飲食店へ鮮魚や加工食品の卸売りを行うほか、事業の一環としてホテルや飲食店のシェフに定置網漁を見せ、魚の特徴や品質の良さを伝える取り組みを行っていました。新型コロナウイルス感染症の影響により飲食店向けの卸売売上が約半分まで落ち込んでしまったため、シェフ向けの取り組みを一般消費者向けに応用し、定置網漁サービスをはじめる事業計画を考えました。
 
内容はスマートフォンやパソコンの画面から水揚げの様子をリアルタイムで見られるようにし、消費者が魚と調理方法を選択するとその場で注文が船上のスタッフに届き、当日中に加工・発送ができるような仕組みを構築するというものです。

事業再構築補助金はECサイト構築におすすめ
◎事業再構築補助金の対象事業者
主要申請要件がさほど厳しくないことも、ECサイト構築に事業再構築補助金が向いている理由のひとつです。事業再構築補助金の主要申請要件は3つありますが、基本的に新型コロナウイルス感染症の拡大前より売上高が減少していれば大半のケースで対象となります。では、事業再構築補助金を申請するにはどういった要件をクリアする必要があるのでしょうか。主な3つの申請要件について解説します。
 
○売上が減少していること
事業再構築補助金はグリーン枠を除く全ての枠で「新型コロナウイルス感染症の拡大前よりも売上が減っていること」が申請要件となります。2020年4月以降の連続する6ヵ月間のうち、任意の3ヵ月の合計売上高が2019年、あるいは2020年1~3月の同月と比べて10%以上減っていなければ事業再構築補助金の申請を行うことができません。
 
ただし要件を満たさない場合でも、2020年4月以降の連続する6ヵ月間のうち、任意の3ヵ月の合計付加価値(営業利益、人件費、減価償却費を足したもの)が2019年、あるいは2020年1~3月の同月と比べて15%以上減っていれば申請することが可能です。
 
○事業再構築に取り組むこと
事業再構築補助金を申請するには経済産業省が示す事業再構築指針に則った新分野展開、業態転換、事業・業種転換などに取り組む必要があります。事業再構築補助金は、認定支援機関と策定した事業計画書がなければ申請することができません。
 
そのため、この要件は「取り組む姿勢が見られるか」というよりも「取り組む目途が立っているか」ということが重要になります。
 
○認定経営革新等支援機関と事業計画を策定する
事業再構築補助金を申請する際は、認定経営革新等支援機関と策定した事業計画書が必要です。事業者のみで策定した事業計画書では申請することができないため、事業再構築補助金を申請する企業は事前に認定経営革新等支援機関を探しておく必要があります。
 
認定経営革新等支援機関とは経済産業省が認定する事業者向けの公的な支援機関のことです。税理士や公認会計士、中小企業診断士、金融機関など、認定支援機関は全国に3万以上あり、中小企業庁のホームページから検索することもできます。補助金額が3,000万円を超える案件は、銀行・信金・ファンドなどの金融機関も参加した上で事業計画書を策定することが必要です。
 
また、事業計画書の内容は補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0%(グリーン成長枠は5.0%)以上増加、あるいは従業員1人あたりの付加価値額の年率平均3.0%(同上5.0%)以上増加の達成を見込むことも要件となります。

事業再構築補助金の対象事業者
◎事業再構築補助金の申請から交付までの流れ
事業再構築補助金はいつでも受けられるわけではありません。事業再構築補助金を活用してECサイト構築を行う場合は、申請期間内に必要書類を用意し、手続きを進めていくことが大切です。ここでは、事業再構築補助金の申請から交付までの流れについて解説します。
 
○申請書類の準備
事業再構築補助金の申請には、gBizIDのアカウントと事業計画書が必要となります。gBizIDとは、法人や個人事業者向けの共通認証システムで、アカウントをひとつ作成しておけば複数の行政サービスにログインできるというものです。
事業再構築補助金だけでなく、IT補助金や小規模事業者持続化補助金を申請する場合も確実に必要となります。申請からアカウント発行まではおおよそ2週間ほどかかるため、アカウントをお持ちじゃない場合は早めに作成しておくことがポイントです。
 
次に事業計画書は、必ず認定支援機関と策定したものを提出することが求められます。事業再構築補助金は事業計画書を基に審査が行われるため、採択されるには合理的かつ説得力の高い事業計画書を策定することが必要です。そのため、申請する場合は認定支援機関の選定も重要となります。認定支援機関を選ぶ際は実績だけに捉われず、直接話を聞いた上で信頼できるところを選ぶようにしましょう。
 
事業再構築補助金はこの2つのほか、新型コロナウイルスの感染拡大前と比べて売上が減少したことがわかる書類、従業員数が把握できる書類などを用意することも必要です。必要書類は公募によって異なるため、申請する際は細心の資料を見ながら書類を揃えるようにしましょう。
 
○申請手続きを行う
必要書類が揃ったら、所定の期間内に事業再構築補助金の申請を行います。申請は電子申請のみで、書類を郵送して申請することはできません。また申請は、認定支援機関ではなく事業者自身が操作マニュアルに従って必要事項を入力していきます。操作が終わったら必要書類を添付してデータを送信します。
 
○補助金の交付申請を行う
申請後は事務局が審査を行い、採択・不採択を決定します。事務局より採択の通知が届いた場合は補助金の交付申請を行っていきます。事業再構築補助金は枠組によって事業実施期間が決まっています。申請が遅れると事業実施期間が短くなる可能性も出てくるので、採択決定後は速やかに申請の準備をはじめましょう。
 
○事業を実施し補助金の請求を行う
交付申請後、事務局による審査が行われ、交付決定通知が届きます。受け取ったら事業計画書に沿って、事業実施期間内に事業を実施していきましょう。事業の実施が完了したら、事業実績報告書を事務局に提出します。その後、内容に不備がなければ事務局に補助額を請求することができます。
 
○フォローアップ
事業再構築補助金は補助期間終了後も5年間は状況報告が求められます。また事業を実施するために取得した建物や物品、さらに補助金に関する経理書類なども5年間保管しなくてはなりません。廃棄や売却を行う場合は事務局への相談が必要となるので注意しましょう。

事業再構築補助金の申請から交付までの流れ
◎ECサイト構築に活用できる補助金
ECサイト構築に活用できる補助金制度は、事業再構築補助金だけではありません。ECサイト構築が補助対象となる制度はほかにも以下のものが該当します。
 
○IT導入補助金
IT導入補助金は生産性向上や業務効率化につながるITツールを導入する際に、一部経費を国が補助してくれる制度です。ECサイト構築も補助対象となり、補助金額は最大450万円となっています。
 
IT導入補助金でECサイト構築を行う場合は、IT導入支援事業者に登録している事業者にECサイト構築を依頼することが条件となります。また、補助対象は新規のECサイト構築のみで、サイトのリニューアルは対象外となるため注意が必要です。加えて、スクラッチ開発でのサイト構築も補助対象外となります。
 
○小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金は事業継続に取り組む小規模事業者を支援する補助金制度です。ECサイト構築も補助対象となりますが、ウェブサイト関連費のみでの申請は不可となっているため、サイト構築のみを目的としている場合は補助を受けることができません。また、補助金額の上限が最大100万円とほかの補助金に比べるとやや低めです。
 
○ものづくり補助金
ものづくり補助金は生産性向上につながる革新的なサービスや試作品の開発、生産プロセス改善に向けた設備投資を支援するための補助金です。そのため、企業広告目的のみのサイト構築は補助対象外となります。一方、通信販売やオンラインレッスンといったさまざまな機能を持つサイト構築であれば申請することが可能です。補助金額は最大1,000万円と、事業再構築補助金の次に規模の大きい補助金制度です。

ECサイト構築に活用できる補助金
 
◎事業再構築補助金を活用したECサイト構築はYTC・PLUSへ
YTC・PLUSでは、国内トップクラスのオープンソース「EC-CUBE」を使ったサイト構築に加え、集客支援、スマホアプリをはじめとするシステム構築など、ウィズコロナ・ポストコロナ時代に対応した事業をサポートするさまざまなサービスを取り扱っております。
 
サポート体制も充実しておりますので、事業再構築補助金を活用したECサイト構築を検討している事業者様におすすめです。補助金制度に関するご相談やアドバイスも承っておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
 
◎まとめ
事業再構築補助金は現時点で新型コロナウイルスの影響を受ける令和4年度までの実施が予定されていますが、過去に類を見ない大規模の補助金制度であるため、令和5年以降は応募できなくなる可能性も十分に考えられます。新たな事業の一環としてECサイト構築を検討している方は、ぜひお早めに事業再構築補助金の申請手続きを行っていきましょう。
 
今が狙い目!事業再構築補助金を活用したECサイト構築