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ITコラム

通販サイトで生き残る!オーダーメイド戦略に欠かせないカスタムオーダーとは

通販サイトの市場拡大に伴い、今や近くに店舗がなくても、欲しいアイテムがインターネットですぐに購入できる時代となりました。しかしその一方で、「いくつもある通販サイトのなかから、どうやって自分に合うものを選べばいいのかわからない」と悩む消費者も少なくありません。
普通のことをしているだけでは売上アップが難しいと言われているこの市場において、生き残るためには消費者に利用してもらえるような新たな戦略が必要となります。

そこでおすすめしたいのがオーダーメイド戦略です。今回は、近年広がりを見せているカスタムオーダー通販についてご紹介します。


◎カスタムオーダー通販とは

カスタムオーダー通販とはその名の通り、既製品ではなく、消費者が求めるものにカスタマイズして注文する「カスタムオーダー機能」を搭載した通販サイトを指します。
従来のオーダーメイドといえば実店舗に限定されており、実際に店頭に訪れて消費者に合わせたサイズやカラーの変更などを行うのが一般的でした。

しかし、時代が進むとともに技術も発展していき、今ではこれまで難しいと言われていた通販サイトでのカスタムオーダーが簡単にできるようになりました。
なかでもカスタムオーダー通販で役立っているのがシミュレーション機能です。このシミュレーション機能により、消費者はパソコンやスマートフォンからの簡単な操作で、仕上がりのイメージを具体的に見られるようになりました。
 
さまざまなモノや情報で溢れかえっている今、消費者はブランドよりも商品やサービスがどれほど自身に合っているのかを重視する傾向が強くなってきています。
カスタムオーダー通販はこういった消費行動にマッチしたビジネスモデルといえるでしょう。自社通販で競合他社との差別化を図りたい企業や、顧客の多彩なニーズに応えたいと考える企業には非常におすすめです。

カスタムオーダー通販とは


◎カスタムオーダー通販のメリット

カスタムオーダー通販のメリットは、何といってもコスト削減につながることです。
対面式でのオーダーメイド販売は人件費や情報を仕様書に落とし込む費用、人為的ミスをしてしまった場合の修正費用などが発生していましたが、カスタムオーダー通販の場合はシステムの力を利用するため、そういったコストがほとんど発生しません。また、コストを抑えられる分、従来よりも商品価格を下げてオーダーメイド対応ができるのも、カスタムオーダー通販ならではのメリットと言えます。
 
加えて、カスタムオーダー通販は業務を効率化できるのも大きなメリットです。
これまでのオーダーメイド販売は、店舗スタッフや営業担当が顧客に要望を伺いながらデザインを作成したり、その後さらに細やかな打ち合わせを行って注文の最終確認をしたりと、製造部門に受注関連データを送るまでの工程が多く、あまり効率的とは言えませんでした。
 
一方、カスタムオーダー通販は利用者自身が画面上で仕上がりイメージを確認しながら色・サイズ・素材などを好きにカスタマイズし、その指定された内容が製造部門の必要とする情報に自動で翻訳されてデータが送られる流れとなります。この注文までの流れは、対面式でのオーダーメイド販売とカスタムオーダー通販の大きな違いと言えます。
カスタムオーダー通販は顧客から製造元へ直接的に注文する形となるため、これまで非効率とされてきた店舗スタッフや営業担当の業務を大幅に減らすことができます。人為的ミスも減るため、顧客クレームの低減化も期待できるようになるでしょう。
 
さらに、カスタムオーダー通販は顧客データの情報収集ツールとしても役立ちます。例えば通販サイトだけでなく、実店舗での商品販売も行っている企業の場合ですと、カスタムオーダー通販で収集したデータを分析することで、実店舗でもひとりひとりに合わせて適切な商品をおすすめできるようになり、顧客体験の向上へと繋げることが可能となります。また、カスタムオーダーを通販サイトのサービスの一環として提供している企業の場合は、カスタムオーダーで得た情報を分析し、新商品の開発に役立てることができるでしょう。
 
通販にカスタムオーダー機能を導入することでメリットを得られるのは企業側だけではありません。カスタムオーダー通販は利用者のメリットとなるポイントがいくつかあります。
 
大きなメリットとして挙げられるのが、顧客が自身で商品をカスタマイズできることです。
対面式でのオーダーメイド販売は店舗スタッフや営業担当にデザインを依頼し、いくつか用意されたものからどれを選ぶか比較・検討する形となりますが、カスタムオーダー通販は簡単な操作で商品デザインをカスタマイズできるため、時間を気にせず好きなだけバリエーションを検討することができます。
また、直接店舗へ出向いたり、店舗スタッフや営業担当の視線を気にしたりする必要もなくなるので、オーダーメイド商品を購入することへのハードルもグンと下げることができるでしょう。


◎カスタムオーダー通販のデメリット

カスタムオーダー通販は利益の確保が難しい、需要が低い、製造原価が高いといったデメリットもあります。ただし、これらのデメリットは全て条件付きなので、それぞれの課題をクリアしていけばそれほど大きな問題点とはなりません。それぞれのデメリットとクリアすべき課題についてご紹介します。
 
まず利益の確保が難しいというのは、あくまでも顧客のリピート購入がなかった場合です。オーダーメイド商品は通常商品の販売に比べ、リピート購入してもらわないと利益が確保しにくいビジネスモデルです。
しかしながら、直接足を運ばなければいけない実店舗でのオーダーメイド対応に比べると、パソコンやスマートフォンから気軽に注文できるカスタムオーダー通販のほうがリピート率は遥かに上げやすいと言えます。定期通販で商品を提供するなどの施策を取り入れれば、リピート率の低下もある程度防ぐことができるでしょう。
 
ここで注意したいのが、サプライチェーンの管理です。
せっかく商品を購入してもらっても、納期遅れや商品不備などでお客様をお待たせさせてしまうと、次の購入へと繋げるのが難しくなってしまいます。また、間違った名前を入れたり、色や素材を間違えたり、製造過程で起こりやすいミスもリピート率を低下させる要因となります。顧客のリピート率向上を目指すなら、サプライチェーンの徹底管理は不可欠となってくるでしょう。
 
次に、オーダーメイド商品は通常商品に比べると、どうしても需要が低くなってしまうこともデメリットとして挙げられます。
例えばスーツを販売する場合、画一的なスーツとオーダーメイドのスーツとでは、前者のほうが需要は大きくなります。そのため、オーダーメイド品のみを通販で販売する場合は、通常商品を取り扱う通販に比べて需要の限界が早く来てしまいます。
 
とはいえ、こうした課題をクリアするのは決して難しいことではありません。
先程と同じくスーツの販売を例にすると、メンズだけでなく、レディースのオーダーメイドにも対応したり、スーツに合わせる革靴やカバンのオーダーメイドサービスを展開したりすれば、1つの市場で需要の限界が来ても、また新たな市場を広げて売り上げを伸ばしていくことが可能です。また、スーツと一緒に購入できるオプション品などを充実させることでも上手く対応していけるでしょう。
 
そして最後にご紹介するのが、製造原価が高いというデメリットです。
通常商品と比べてオーダーメイド品はそれぞれ仕様が異なるため、製造過程で仕様にミスがないか確認する回数がどうしても増えてしまい、その分の人件費が上がりやすくなります。
こうした課題をクリアするためにおすすめしたいのが、生産管理システムの導入です。生産管理システムは製造業の生産管理に向けられた課題をクリアすることに特化したシステムで、導入することにより、オーダーメイドで求められることがより簡単に、かつ確実に実現できるようになります。製造に関わる人達の作業負担も少なくなるため、人件費の削減にもつなげることができるでしょう。


◎カスタムオーダー通販に適した商品

通販でオーダーメイドサービスをはじめるとなると、スーツやユニフォームなどの衣類、靴、時計など、ファッション関連の商品が適していると考える方が多いのではないでしょうか。実はオーダーメイドはファッション関連の商品だけでなく、ジャンルを問わず幅広い分野・業種での転用ができます。
 
おおむねのデザインが決まっており、細かくサイズ・色・素材などを変更できる、いわゆるセミオーダー品であれば、家具や自転車、ランドセル、ヘッドフォン、眼鏡、ジュエリーなど、さまざまな分野の通販でも上手く使っていくことができるでしょう。
また、ハウスメーカーのように通販で取引をしない業種でも、カスタムオーダー機能を使って色や素材などの組み合わせを楽しめるコンテンツを作れば、自社のファンの獲得につなげられます。

カスタムオーダー通販に適した商品


◎YTC・PLUSのEC構築でカスタムオーダー対応の通販運用が簡単に

取り扱う商品にもよりますが、自社通販でカスタムオーダー対応を行っていくのであれば、商品の仕上がりイメージを確認できるシミュレーション機能があると非常に便利です。
一般的な通販サイトのように、何度も画面移動を行って商品を比較するようなカスタムオーダー通販は、ユーザーの購買意欲を低下させて離脱される可能性が高くなってしまいます。
 
それに対し、シミュレーション機能付きのカスタムオーダー通販なら、一画面で豊富なバリエーションを検討できるため、ユーザーの離脱を防いでコンバージョンを高めることができます。
 
このように、カスタムオーダー対応の通販サイトで利益を出すためには、サイト構築の際にユーザーが使いやすい機能を取り入れるなどの工夫も必要となってきます。
 
ただ、システムをゼロから構築していく場合は、数千万単位の莫大なコストと手間がかかるため、予算の折り合いをつけるのが難しい場合は注意しなくてはなりません。機能の導入費用が限られているのであれば、ゼロからシステムを構築するオープンスクラッチよりも、あらかじめ必要な機能がパッケージ化されているシステムを導入するか、自社通販に必要な機能を好きなようにカスタマイズできるオープンソースでのサイト構築がおすすめです。
 
YTC・PLUSでは、EC-CUBE(ショッピングカートシステム)やSugerCRM(顧客管理ソフト)などのオープンソースをカスタマイズしたシステム導入を行っています。企業様のご希望に合わせたサイト構築ができるため、シミュレーション機能を搭載したいというご要望はもちろん、「スマートフォンからでも操作できるようにいしてほしい」「顧客情報から自動的に適切な仕様にカスタマイズできるようにしてほしい」といった細やかな要望にも対応可能です。
 
もちろん、通販サイト構築に関わるさまざまなカスタマイズに対応しているため、自社通販に必要なその他の機能を追加・追加希望も遠慮なくお申し付けください。機能の追加や変更などは、経験と技術豊富が豊富なYTC・PLUSのスタッフが全て行うため、専門的な知識やスキルを持つ担当者がいない企業様でも安心して通販サイト構築をおまかせいただけます。


◎まとめ

最近では商品に自分らしさを求めるお客様が増加していることもあり、オーダーメイド市場が少しずつ広がってきています。そのため、今後は通販市場で生き残る戦略のひとつとして、自社通販にカスタムオーダー機能を導入する企業がどんどん増えていくことが予想されます。

オーダーメイドは分野・業種を問わずに転用できることが最大のメリットですが、必要な機能を通販に導入する際はシステムを再構築しなくてはならないため、今後自社通販でカスタムオーダー対応を行っていこうと考えている方は、どういった方法で構築していくのか考えておく必要があります。

YTC・PLUSでは、カスタムオーダー通販で見られるようなシミュレーション機能、レスポンシブデザインなどの対応はもちろん、「こういった機能がほしい」「現在搭載されている機能を変更したい」といったご要望も伺っております。ご興味のある方はぜひお気軽にお問い合わせください。
 
通販サイトで生き残る!オーダーメイド戦略に欠かせないカスタムオーダーとは