ITコラム

医療業界におけるホームページの特徴と制作時のポイント

医療業界のホームページは、患者からの信頼を得るために欠かせない存在です。ホームページを制作し、ユーザーの求める情報をわかりやすく発信することは、医療機関の信頼度を高め、来院患者数の増加につながります。ホームページの重要性を認識しているものの、コストや運用の観点から、どこまで作り込めばいいか悩む医療機関も多いのではないでしょうか。この記事では、医療業界でホームページを制作する際に注意すべき点やポイントをご紹介します。

◎医療業界におけるホームページの特徴

医療業界のホームページ制作においては、ユーザーが必要とする情報をいかに簡潔でわかりやすく伝えることができるかが大きなポイントです。シンプルでユーザーが直感的に操作でき、トップページから簡単に診療時間・診療科目・アクセスといった基本情報にアクセスできるUI/UXにします。そうすることで、具合の悪いときや緊急時にもスムーズにホームページを閲覧できます。

一般的に医療機関のホームページには、病院やクリニックの特徴、院内施設や設備の紹介、診療科目や治療方針、診療の流れ、診察料、診療時間やアクセス、お知らせなどが掲載されます。休日も診療を行っている、車で来院できる、予約システムを導入しており待ち時間が少ないといった情報は、トップページに記載しておくと、来院を検討しているユーザーのメリットとなり、アピールにつながります。設備や診療科目、治療方針といった専門用語の多くなりがちな内容は補足を加えたり、わかりやすい言葉に置き換えて紹介するとユーザーが理解しやすく、信頼の獲得につながります。

院内施設の紹介は、受付・待合室・診察室や処置室など写真を用いて行うとユーザーが院内のイメージをしやすくなります。院内にバリアフリー対応のトイレやスロープが設置されていたり、おもちゃや絵本のあるキッズルームを用意しているという場合は、その様子も紹介するとユーザーにとって来院時の大きな安心材料となります。診察時間が曜日によって異なる場合は、表を用いて記載すると一目でわかりやすくなります。とくに混雑する曜日や時間帯がある場合は、合わせて記載しておくとユーザーは混雑時を避けて来院でき、満足度の向上につながります。複数の担当医が診療を行っている医療機関の場合は、それぞれの診療日や時間帯を明記しておくとよいでしょう。

ホームページは医療機関のイメージにも直結するため、清潔感のあるデザインに仕上げることもポイントとなります。医療機関のホームページは、幅広い年齢層のユーザーが利用するため、心身の機能に制約のあるユーザーでも視覚的にわかりやすく、直感的な操作で必要な情報を簡単に見つけられる作りにしておく必要もあります。また、運用を担当するスタッフの業務負担を減らすために、更新や運用のしやすい設計にしておくことも大切です。

医療業界におけるホームページの特徴

◎医療業界のホームページを制作するときのポイント

医療業界のホームページは、視覚的にわかりやすく、必要な情報が簡単に見つけられるUI/UXである必要があります。情報のきちんと整理されたホームページは、ユーザーに安心感を与え、医療機関への来院につながります。

○診療時間や休診日をわかりやすく掲載

医療業界の診療時間や休診日・医療機関までのアクセスといった基本情報は、ホームページを訪問するユーザーがもっとも知りたい情報のひとつです。トップページなどユーザーが見つけやすい位置に配置しましょう。平日は来院できないというユーザーも多いため、年中無休や、土日祝日も診療している医療機関はセールスポイントになります。曜日や診察時間帯、担当医を一覧表で色分けをして掲載するなら、一目で情報を理解しやすくなります。予約の受付開始時間や、混雑が予想される特定の曜日や時間帯は表の下部などに記載しておくと、ユーザーに親切なホームページに仕上がります。アクセス情報は、来院するユーザーが迷わないよう、写真や動画を用いてわかりやすく記載しましょう。Googleマップを埋め込んで作成すると効果的です。駐車場を設けていたり、近隣に提携駐車場がある場合は、何台駐車できるかも含めて紹介します。

○治療内容や費用は明確に記載

保険適用の有無により、医療費は大きく異なります。医療業界のホームページ制作時は、保険適用の有無を記載しましょう。保険適用の有無を明記せず診察後に高額な治療費が発生した場合、大きなトラブルになりかねません。保険適用外の診療の場合は、誤解のないよう必ず料金の詳細を明記する必要があります。2021年4月1日より、消費税の総額表示が義務化されているため、すべて税込価格で表記しましょう。また、ホームページに症例紹介を掲載する場合は、厚生労働省の定める医療広告ガイドラインに沿って、治療内容の詳細や必要期間・治療費用・副作用やリスクの漏れのない記載が必要です。専門的な治療が必要な際、ほかの医療機関を紹介する可能性のある場合は、連携している病院の情報も明記しておくとユーザーにとって安心材料となります。

○清潔な印象を与えるシンプルなデザイン

医療業界のホームページは、病院やクリックのイメージを決める大きな要素となるため、UI/UXにこだわって制作することも大きなポイントです。医療業界のホームページは、白・青・緑など清潔感や温かみのある配色を取り入れると衛生的な印象を与えることができます。ホームページの情報が古いままで更新がされていない、テキストばかりで読みにくい、どこにどのような情報があるかわかりにくいといったホームページは、その印象がそのまま医療機関のイメージにつながってしまう可能性があります。ホームページ制作の際は、シンプルでわかりやすい設計を心がけましょう。「初診の方へ」という見出しをトップページに掲載するなら、新規患者でも迷わない導線作りができます。スマートフォンやパソコンなど異なるデバイスから閲覧しても見やすい作りとするレスポンシブデザインや、心身機能の制約などに限らず利用ができるウェブアクセシビリティへの配慮も大切です。

○インターネット予約や問診表の導入で待ち時間を短縮

医療業界のホームページ制作の際、診察予約や問診表を事前に記入できる機能を搭載しておくと、ユーザーの満足度を高めることができます。待ち時間に大きなストレスを感じる患者は多いため、事前予約による待ち時間の短縮は、再来院にもつながります。予約がスムーズにできないことで来院を断念してしまうユーザーも少なくないため、予約ページはシンプルで使いやすい設計にしましょう。予約ページを設置し、電話での予約や問い合わせ数を減らすことは、業務効率化やスタッフの負担削減にも効果的です。さらに問診表を院内のカルテとも連携すれば、負担削減にもつながります。問い合わせの多い内容や、初診時に必要となる書類や注意事項などを「よくある質問」「初診の方へ」といったコンテンツでまとめておくことも業務効率化につながります。

○医療機関の雰囲気を伝える

はじめて医療機関に来院するユーザーやその家族は、不安を抱えていることも少なくありません。医療機関のホームページ制作時は、ユーザーが安心して来院できるよう、病院やクリックの雰囲気を丁寧に伝えることが大切です。医師やスタッフの写真付きで掲載したページがあると、顔が見えることでユーザーは安心して来院ができるようになります。院長や理事長・担当医は経歴や専門分野・所属学会や発表論文を掲載すると、ユーザーはより理解を深めることができます。開業の想いや医療に対する考え方を掲載するのもおすすめです。医療機関は一定期間の通院が必要となるケースも多いため、医師だけでなくスタッフも写真付きで紹介するとユーザーは親しみや信頼を持ちやすくなります。ほかにも、待合室や診察室など院内の写真を掲載すると、来院の後押しとなります。

医療業界のホームページを制作するときのポイント

◎ホームページを更新しSEO対策することが重要

医療業界のホームページは制作して終わりではなく、定期的に更新することが大切です。新規患者にとっては、ホームページは医療機関の来院を判断する大きな要素となります。ホームページは存在しているものの更新が何ヶ月もされていないために、現在も開業しているのか、きちんとした治療が受けられるのかを不安に感じ来院につながらないケースも見受けられます。トップページにお知らせのメニューバーを設け、休診日のお知らせや感染症対策の情報を掲載するなど、定期的なホームページの更新を行いましょう。

たとえば、季節ごとの症状や健康管理のアドバイス、医院やクリックの近況といったコンテンツは、ユーザーに親しみをもって来院してもらいやすくなります。医師が執筆した書籍や最新の論文がある場合や、テレビや雑誌で医療機関が取り上げられた際は、その内容を掲載するのもおすすめです。ユーザーにとって有益な情報を定期的に更新することは、SEO対策としても効果的です。

SEO対策には、更新する情報量の多さや正確さ、内部リンクの適正化に加え、「〇〇市 小児科」など、インターネット上で多く検索されている検索ワードの利用もポイントとなります。需要の多い検索キーワードを用いて価値の情報提供を行うことで、ユーザーが検索した際にホームページが上位表示される確立が高くなります。検索結果画面での上位表示は、医療機関の来院数に大きな効果をもたらすため、医療業界のホームページ運営において、SEO対策は必須といえます。

ホームページを更新しSEO対策することが重要

◎医療機関のホームページで遵守すべき医療広告ガイドライン

医療業界のホームページ制作や更新を行う際は、医療広告ガイドラインの規制に沿って制作される必要があります。医療広告ガイドラインとは、厚生労働省の定める医療業界の広告活動の指針のことです。医療は人の生命や身体に関わるサービスため、不当な広告における被害はほかの分野に比べて大きいことから、患者の安全性を保障するために医療業界の広告の内容が制限されています。医療広告ガイドラインは、以前はテレビCMや折り込み広告などのみ対象でしたが、近年はホームページを運営する医療機関が増えたことから、ホームページも規制対象となりました。医療広告ガイドラインの広告規制に違反すると罰則が求められるため、医療業界のホームページ制作の際は、十分に内容を理解しておく必要があります。

医療広告ガイドラインでは、虚偽広告・比較広告・誇大広告・公序良俗に反する内容の広告・客観的事実であると証明できない内容の広告などが禁止されています。医学的な根拠がなかったり、「治療を受けたほぼ全員が効果を実感」など数字やグラフの内容が適当な広告は、虚偽広告に値します。画像を修正したビフォーアフターの写真など、治療の内容や効果について誤認する恐れのある治療前後の写真の掲載は禁じられています。医学上、絶対に安全な手術は存在しないため「どんなに難しい手術でも成功させる」などの表現は虚偽広告と見なされます。医療広告ガイドラインでは、最上級の表現を用いて他医療機関よりも自医療機関が優れている旨を記載することも禁止されています。たとえば、「最高の医療の提供を約束」「〇〇治療において日本一の実績を誇る」などといった表現は認められません。

このように、医療広告ガイドラインは適応範囲が幅広く規制内容が非常に細かいため、ガイドラインを十分に理解してホームページ制作を行うことが大切です。各都道府県別に定められた事項もあるため、不安な場合は医院やクリックの所在する地域管轄の保健所に問い合わせを行い、ホームページの公開前に安全性をきちんと確保する必要があります。

医療機関のホームページで遵守すべき医療広告ガイドライン

◎YTC・PLUSのホームページ制作

医療業界のホームページ制作には、わかりやすく簡潔な情報の充実とシンプルで操作のしやすいデザイン設計にすることがポイントです。YTC・PLUSでは、カスタマイズに優れた、オーダーメイドのホームページ制作を得意としています。対面でのコミュニケーションを大切にしており、お客さまの予算やホームページ制作における目的を丁寧にヒアリングした上で最適なホームページ制作を行います。ホームページに予約システムやオンライン問診表の機能を搭載するだけでなく、院内のシステムと連携させ、ホームページ制作における訪問患者数の増加と院内の業務効率化も同時に図ることが可能です。

ホームページは、制作後の定期的な更新が大切です。ホームページの情報が古いままだと、運営状況に不安を感じて来院につながらないケースもあります。作業が属人化せず、忙しいスタッフが業務の合間に簡単に更新できるよう、医療業界のホームページはシンプルで使いやすい設計である必要があります。私たちの制作するホームページは操作性に優れており、Wordやブログで文書を作成するような感覚で更新できます。定期的な更新は、SEO対策にも効果的です。ホームページ更新の不明点や、万が一のシステムトラブルの際のサポートデスクも充実しているほか、SEO対策や広告運用・出稿に関してもサポートができるため、安心して利用できます。

YTC・PLUSのホームページ制作

◎まとめ

医療業界のホームページ制作では、ユーザーが必要な情報にすぐに辿り着けるデザインや情報の充実がポイントとなります。必要な情報がわかりやすく掲載されているホームページは、そのまま医療機関のイメージに直結し、ユーザーからの信頼を得ることができます。訪問患者数をアップさせ、院内の業務効率化も行えるホームページ制作は、YTC・PLUSまでお気軽にお問い合わせください。

医療業界におけるホームページの特徴と制作時のポイント