ITコラム
WEB受発注システムを活用したBtoB向けネットショップのメリット
近年、BtoBビジネスにおけるネットショップの開設が進んでいます。WEB受発注システムを用いたネットショップは、受発注業務の効率化やコスト削減を実現しながら、売上拡大や新規顧客獲得につなげることが可能です。この記事では、WEB受発注システムを導入したBtoB向けネットショップを開設するメリットや、導入時におさえておきたいポイントをご紹介します。
◎BtoB向けネットショップが注目される背景
BtoB向けのネットショップとは、企業間の受発注業務をオンライン上で行う仕組みです。従来のBtoBの受発注は、電話やFAX、メール、郵送といったアナログな取引が一般的でした。ところが、コロナ禍や日本政府によるDX化の推進・働き方改革などの影響を受け、ネットショップの利用が拡大しています。BtoBのネットショップは、Amazonや楽天市場といったBtoC向けのネットショップと比べて市場規模が大きく、成長率が高いのが特徴です。
BtoBのネットショップでは、BtoC向けよりも多様な決済方法が求められます。大きな違いは、与信取引機能が必要となることです。与信取引とは、後払いで商品やサービスを提供する取引方法を指します。BtoB取引は取り扱う金額が大きく、定期的に行われることも多いため、与信取引が一般的です。与信取引を行う際はリスクを最小限におさえるため、取引先企業の信用情報や支払い能力を基に審査を行い、各企業が取引できる数量や金額を設定します。
BtoBのネットショップを構築する方法はいくつかあるため、自社の取引規模や業務形態に合わせて選ぶのが効果的です。ネットショップの種類には、既存のプラットフォームに出店するマーケットプレイス型や、登録した自社の取引先のみが利用できるクローズド型のネットショップなどがあります。クローズド型のネットショップは、WEB受発注システムを購入して構築されることが増えています。WEB受発注システムを用いたネットショップを構築すると、取引先ごとに価格や取引方法をカスタマイズしたり、社内基幹システムとの連携が可能になります。アナログで行っていた見積書と請求書の作成や受発注管理、出荷、納品といった一連の作業を、すべてシステム上で行えます。売上アップを目指すBtoB企業にとって、WEB受発注システムを用いたネットショップの構築は、社内業務の効率化を図れる運用方法といえるでしょう。
◎WEB受発注システムを用いてネットショップを構築するメリット
WEB受発注システムを活用したBtoB向けのネットショップを構築することで、業務内容の可視化や効率化、ビジネスチャンスを生み出すことができます。
○在庫や納期スケジュールの可視化
WEB受発注システムを備えたネットショップでは、受発注における情報管理を自動で行えます。変動する在庫状況を常にリアルタイムで把握できるため、注文後の在庫切れの発覚や余剰在庫が発生しにくくなります。本社や倉庫など複数の拠点で発注管理の連携を行っている場合、在庫の微妙な変化を可視化できず、不要なコミュニケーションが発生するケースも少なくありません。BtoBの取引は、取り扱う数量が大口である場合も多く、納期遅れや発注漏れが作業遅延など大きな問題に発展する可能性もあります。ひとめで現状を把握しやすいWEB受発注システムの導入は、社内のスムーズなコミュニケーションを生み出し、リモートワークなど柔軟な働き方の推進にもつながるでしょう。
○ヒューマンエラーの削減と業務の効率化
WEB受発注システムでは、受注側と発注側の双方において、電話やFAXの手間を軽減できます。たとえば、アナログの作業において発生しがちな聞き間違いや読み間違い、データの入力ミスによるヒューマンエラーの削減です。また、クレーム対応や確認作業などの対応時間、それに伴うコスト削減にもつながります。さらに、WEB受発注システムを導入したネットショップでは、取引先企業も24時間365日発注が可能です。電話がつながらないストレスもなくなり、利便性の向上が期待できます。DX化に伴って、多くのBtoB企業でネットショップを用いた取引が行われるなかで、他社に遅れを取ることは機会損失や契約の切り替えという事態につながりかねません。WEB受発注システム上で正確なコミュニケーションをとれると、顧客満足度が向上し、良好な関係を構築できるでしょう。
○データ分析による受注の見える化と営業機会の拡大
WEB受発注システムを用いたネットショップを構築することで、受注内容や売上、在庫といったデータの可視化ができます。月別や週別の推移を確認できれば、精度の高い分析を行えるでしょう。分析結果を基にして、営業活動の見直しやさらなる機会創出を行えると、売上アップにつながる可能性があります。また、WEB受発注システムを導入することで、ネットショップ上でキャンペーン情報やお知らせをまとめて周知できます。従来の電話やFAXによる営業活動では、取引先ごとに個別対応が必要で、手間や時間がかかるという課題がありました。しかし、ネットショップに広告やキャンペーン情報を掲載すれば、FAXやカタログ送付に比べて開封率も高く、情報をより確実に届けられるようになります。自分のタイミングでネットショップを確認できるため、しっかり内容に目を通してもらえるのも大きなメリットです。
◎WEB受発注システムを用いたネットショップ構築が必要な業種
BtoB向けWEB受発注システムによるネットショップの構築は、有形商材であるモノを扱う企業に向いています。たとえば、製造業や建築業では取り扱う商品数が多く、1社あたりの発注数も多いため、作業担当者の業務負担が増え、納期や発注管理が複雑になりがちです。電話やFAX、メールなど異なる経路で受注した内容を、社内の基幹システムに入力する作業には膨大な時間がかかります。作業担当者の疲労から、ヒューマンエラーにつながりやすいのが課題のひとつです。大量の型番で商品を管理しているため、型番がひとつ違うだけで納品した商品が現場で利用できないなど、大きなミスにつながる恐れもあります。WEB受発注システムとネットショップが連携していると、受注データが自動で取り込まれるため、発注通りの商品を確実に出荷できます。
卸売り業や小売業では、いまだ電話やFAXでの受発注業務が行われているケースも多く見受けられます。商品の名称や単価を明言せずに「いつもので」と発注されたり、スピーディーな回答が求められたりすることも多く、作業が属人化してしまいがちです。受発注処理のために早朝出勤をしたり、残業時間が課題となっている企業も少なくありません。WEB受発注システム導入により、受発注におけるほぼすべての業務を自動化することで、作業担当者の負担軽減や人件費の削減が期待できます。
また、取り扱い品数が多く、ロット数の少ないインテリア業界などでは、取引先からの規格やサイズの問い合わせが多くあります。メールやFAXでの問い合わせが一般的で、数字を用いた正確な回答が必要となり、対応に時間を取られます。WEB受発注システムを導入したネットショップを構築すれば、取引先は細かな情報を自ら確認して発注でき、問い合わせ対応の大幅な削減が可能です。展示会などでも、ネットショップを使用してその場で商品をオーダーできるようになり、利便性の向上につながります。
◎BtoB向けのWEB受発注システムはセキュリティ対策も重要
取引先の機密情報も扱うBtoB向けのWEB受発注システムは、サイバー攻撃の標的になりやすいため、セキュリティ対策の強化は重要です。サイバー攻撃を受けると、ネットショップの閉鎖を余儀なくされ売上が大幅に減少します。事故調査や賠償金に多額の費用が発生するだけでなく、失った取引先の信頼は取り戻すのは極めて困難です。ビジネスの存続が難しくなる恐れもあります。
ハッカーによる攻撃方法は日々進化しているため、専門知識のないなかで対策を行うのには限界があるほか、膨大な労力がかかります。自社にセキュリティ対策の専門知識がない場合は、外部委託を検討しましょう。WEB受発注システムの構築を行う専門業者であれば、構築から保守まで一貫したサポートを提供しています。専門的なサポートのもとでセキュリティ対策が行えるほか、本業に専念できるでしょう。一部の中小企業では、WEB受発注システムの導入やセキュリティ対策に割ける予算が限られているケースもあります。そのため、セキュリティの手薄な中小企業のネットショップを狙ったサイバー攻撃が多いのも事実です。1度にすべての対策を講じようとせず、重要度の高い対策から行っていくと、コストをおさえながらネットショップのセキュリティ対策を行えます。
◎カスタマイズ自由でサポート体制の充実した受発注プラス
YTC・PLUSのWEB受発注システムである受発注プラスは、カスタマイズ性の高さが大きな特徴です。業界のニーズや社内の業務フローに合わせて、必要な機能だけを搭載したネットショップを構築できます。受発注管理や商品管理、在庫管理、請求書と納品書の発行といった標準機能に加え、クローズド型のネットショップとして、取引先ごとに商品の選定や価格設定を行うことも可能です。取引先が定期的に発注する商品がある場合、お気に入り登録機能を利用すると、商品を一から探す必要がなく簡単に発注できます。受発注プラスでは、搭載できる決済機能が充実している点も魅力です。BtoB向けのネットショップを構築できる受発注プラスを導入すれば、社内の受発注業務や運営業務の効率化が期待できます。
受発注プラスでのネットショップ構築では、「WEB受発注システムでネットショップを開設したいが、何からはじめればよいかわからない」「ビジネスをはじめたばかりなのでスモールスタートをしたい」「外部システムと連携させたい」など、幅広いニーズへの対応が可能です。当社では、対面のコミュニケーションを重視しています。営業担当者が直接訪問し、ネットショップの目的などを丁寧にヒアリングしたうえで、WEB受発注システムに必要な機能をご提案いたします。ネットショップオープン後の運用のご相談も承っており、安心して本来の業務に集中できるサポート体制を整えています。
◎まとめ
デジタル化が進む現代で、BtoB向けのネットショップ構築が急速に進んでいます。セキュリティの高いWEB受発注システムを活用したネットショップは、社内業務の効率化だけでなく、取引先の利便性や顧客満足度の向上につながります。BtoB向けWEB受発注システムによるネットショップ開設は、当社までお気軽にお問い合わせください。
