TEL
MAIL

ITコラム

ホームページの自社運用のリスクと外部リソース活用の重要性

近年、規模に関わらず、多くの企業が集客のためにホームページを活用しています。ホームページの運用コストをおさえるために自社運用をしているものの、SEO対策まで手が回らない、セキュリティが不安という企業も少なくありません。セキュリティ対策が不十分だと、ハッキングによる情報漏洩など、ビジネスの存続に関わる問題に発展する恐れがあり、大変危険です。この記事では、ホームページを自社運用するリスクと、運用会社に運用を依頼する際のポイントについてご紹介します。

◎ホームページを自社運用するメリット

ホームページの自社運用は、好きなタイミングでホームページの変更や内容の追加ができるというメリットがあります。ホームページ運用会社に依頼する場合は、ホームページ運用の目的・ゴールなどを共有した後、運用会社の提案に対して、社内で合意してから施策を実施するのが一般的です。自社の持つ方向性とホームページ運用会社の認識が異なる場合、時間をかけて内容をすり合わせる必要があります。

社内にノウハウが蓄積される点も、ホームページ自社運用のメリットです。検索エンジンで上位表示を狙うためのSEO対策やコンテンツ制作は、試行錯誤を繰り返すことで、ターゲットユーザーにささる内容が作成できるようになります。ホームページ運用会社に依頼する場合、納期などを考慮する必要がありますが、自社運用であれば、急な施策変更もその場ですぐに対応が可能です。ほかにもホームページの自社運用は、イニシャルコストである初期費用や更新費用が最低限で済みます。ホームページ運用会社への依頼は、1ページ修正ごとに費用が発生する場合もあります。

ホームページを自社運用するメリット

◎ホームページの自社運用におけるデメリット

ホームページの自社運用は、大幅にコストをおさえられるように感じますが、実際は想像以上にコストがかかるケースもあります。ホームページの制作や運用に関する業務は、デザイン・コーディング・SEO対策・運用保守など、多岐にわたります。どれも知識やスキルが要求されるため、これらすべてを自社で行うには、専門性の高い人材の確保や育成が必要となります。採用・育成ができたとしても、ホームページの自社運用におけるほぼすべての業務が一部の担当者に集中してしまうなど、作業が属人化しやすくなります。専門性の高さから、他部署や周囲のサポートが受けにくく、属人化が進むほか、運用担当者の業務負担・残業時間の増加につながります。作業の属人化は、ホームページの運用体制が脆弱となる可能性があり、危険です。

また、運用担当者がホームページ運用と別の業務を兼任する場合、運用業務の負担から本来の業務に集中できず、ビジネスチャンスの拡大に影響する可能性も否めません。ホームページの自社運用では、CMS・アクセス解析ツール・SEO対策ツール・サーバ管理・セキュリティ対策ソフトや、トラブル対応時の外注コストなども考慮しておく必要があります。運用保守も自社で行う場合は、万が一のシステムトラブルや、サイバー攻撃への対応も、すべて自社で行う必要があり、ホームページ運用担当者への負担は非常に大きなものとなります。ホームページの運用体制の脆弱化は、セキュリティの問題にも大きく影響します。企業のホームページは、サイバー攻撃やハッキングの対象として狙われやすい状況にあります。運用担当者が日々の業務に追われ、セキュリティ対策が後回しになってしまったり、脆弱性やアップデートに関する対応が遅れると、情報漏洩や改ざんといったセキュリティ被害への危険性が高まります。セキュリティ被害は、企業の信頼やビジネスの存続に大きく関わる重要な問題です。また、1度ハッキングなどの被害に合ってしまったホームページは、復旧させることが困難なため、セキュリティ対策は強化しておく必要があります。

ホームページの自社運用を行う企業からは、内容の変更や修正に予想以上の時間がかかり負担となっている、という声も聞かれます。一般的に、ホームページはHTMLという言語で作成されており、ホームページの一部に修正を加えるだけでも、タグやcssに関する専門知識が必要です。ホームページの編集には、必要なソフトウェアを揃えて利用したり、ホームページを修正・更新した内容をサーバへアップデートする作業も発生します。ホームページ上の一部を修正した際にソースコードに小さな記述ミスをしてしまうと、ホームページ全体のレイアウトが崩れてしまい、正常に表示がされなくなってしまう可能性があります。大量のソースコードからミスを探すのは難しく、ホームページの表示を一定期間停止しなければならないなど、ビジネスへの影響は否めません。

ホームページの運用では、SEO対策も重要です。SEO(検索エンジン最適化)とは、Googleなどの検索エンジンでホームページを上位表示させる対策を行い、サイト訪問者を増やす施策のことを指します。ホームページがあっても、訪問者の目に留まらなければビジネスにはつながらないため、上位表示のためのSEO対策は重要な施策といえます。Googleの検索順位は、コンテンツの内容が高品質で訪問者が信頼できる情報であること・定期的に更新されていること・ホームページの表示速度や見やすさなど複数の要素によって評価されます。SEO対策を行わないと、Googleからの評価が得られず誰の目にも届かないホームページとなってしまったり、一定期間上位表示がされても、その後の検索順位の低下によりサイト訪問者や売上が減少してしまう可能性があります。

ホームページの自社運用は、デザインといったビジュアル面でもデメリットになりかねません。自社運用でホームページを作成・変更する場合「何とか修正自体はできたものの、どうしても見た目が安っぽくなってしまった」ということも起こりえます。ホームページは企業の顔であり、商品やサービスの世界観を表します。ホームページを訪れた訪問者が第一印象で「安っぽい」「何だか怪しい」と思ってしまうと、そこから再訪問や購入につなげることは難しいといえるでしょう。ビジュアルが重要であるホームページは、画像形式で多くのコンテンツが作成されています。訪問者が商品やサービスに興味を持つホームページを運用するには、センスと専門スキルが必要です。

ホームページの自社運用におけるデメリット

◎ホームページの自社運用を続けるリスク

ホームページを自社運用する際、もっとも大きなリスクとなりえるのはセキュリティへの脅威です。近年、企業のホームページを狙ったサイバー攻撃やハッキングの被害が増加しています。日本企業のホームページは、とくにセキュリティが脆弱である場合が多く、標的とされやすい状況にあります。代表的なセキュリティ被害の例には、ホームページへの不正アクセスによる情報漏洩や改ざん、マルウェア感染による顧客被害やホームページの停止などさまざまです。どれも企業の信頼問題や多額の損害賠償につながりかねず、ビジネスの存続に関わる大きな問題となります。

たとえば、ホームページの自社運用にWordPressを利用している場合も、リスクが伴います。WordPressは、専門知識がなくても、無料でホームページの作成ができるCMSです。誰でも簡単にホームページが作成できることから世界中に利用者が多く、日本でも高いシェアを誇ります。しかし、オープンソースであるために脆弱性を狙われやすく、セキュリティ対策として定期的にバージョンアップなどの作業が必要となります。WordPressには公式のサポートデスクがないため、すべてのトラブルシューティングは運用担当者が行わなければなりません。セキュリティやバージョンアップなどのアップデートでトラブルが発生すると、ホームページの運用担当者の負担が大きくなります。別業務と兼任している場合は、日々の業務に追われてセキュリティ対策や脆弱性への対応が遅れたことにより、甚大な被害を招くリスクがあるため、十分な注意が必要です。

ホームページの自社運用により、認識のないまま法令順守やガイドライン違反をしてしまうこともリスクです。法令やガイドラインには、個人情報保護法・特定商取引法・著作権法などがあります。ホームページ上で訪問者が商品を購入できる機能を設けている場合は、法令に沿って個人情報の取り扱いや取得について明記しておかなければなりません。法令やガイドラインへの抵触は、行政指導や法的措置につながり、企業の社会的責任が問われる自体に発展する恐れがあります。ホームページの運用担当者が本来の業務を行いながら、すべての法令やガイドラインを適格に理解し、対応することは大きな作業負担を伴います。

ホームページの自社運用では、サイトのパフォーマンスや表示速度に関するリスクも生じやすくなります。サイトのパフォーマンスには、サーバの最適化が不十分、ページ容量の肥大化、キャッシュ設定の不備などが関係し、パフォーマンスや表示速度は、訪問者の離脱率に大きく影響を与えます。検索エンジンも、サイトの表示速度を重視して検索順位に反映させているため、サイトパフォーマンスに関する対策は軽視できません。また、ホームページの自社運用では、マルチデバイスに対応したレスポンシブデザインや、訪問者が必要情報に簡単にアクセスできるかなど、ユーザビリティへの配慮も軽視されがちなため、注意が必要です。

ホームページの自社運用によって、セキュリティ対策・法令やガイドライン遵守・ホームページの修正・SEO対策・サイトパフォーマンスの最適化すべてを行うのは現実的ではなく、リスクがあるといえます。とくにSEO対策やサイトパフォーマンスの最適化は、セキュリティ対策などと比べ優先順位が低くなりがちです。しかし、ホームページの更新頻度やSEO対策の有無は、検索エンジンやユーザーの評価に直結するため、正しく運用を行う必要があります。

ホームページの自社運用を続けるリスク

◎ホームページ運用会社の選び方

ホームページを運用しビジネスで成果を上げるためには、専門性のある分野の外部リソースを有効活用することが鍵となります。ホームページ運用会社を選ぶ際は、サポート範囲をきちんと確認してから依頼を行いましょう。ホームページのデザイン・コーディング・SEO対策・運用と一貫したサポートを受けることができれば、自社のホームページ運用担当者は、本来の業務に集中でき、作業負担を大幅に削減することができます。セキュリティ対策がしっかりしているかも確認しておく必要があります。

また、営業担当者などの人柄や対応もよく確認しておくことをおすすめします。一般的にホームページの完成までには数ヶ月以上がかかり、多くのコミュニケーションが発生します。丁寧なヒアリングで自社の要望や課題点を理解し、手厚くサポートしてくれるホームページ運用会社であれば、信頼して依頼できるでしょう。また、依頼時は「今時のおしゃれなホームページにしたい」といったあいまいな表現ではなく、画像など視覚でイメージを確認できる方法で共有することが大切です。認識のズレが発生すると、やり直しといった不要な時間やコストがかかってしまうため、きちんとコミュニケーションが取れるかは非常に大切です。

ホームページ運用会社の選び方

◎セキュリティ対策に優れたオリジナルCMS「更新プログラム+」

YTC・PLUSの独自のCMSである「更新プログラム+」は、セキュリティ対策に優れ、運用サポートが充実しています。管理画面がシンプルで使いやすく、簡単にホームページの更新ができるのも大きな特徴です。更新プログラム+では、セキュリティ強化のためにIPS(Intrusion Detection System:不正侵入検知システム)・WAF(Web Application Firewall:ウェブアプリケーションファイアウォール)・マネージドサーバーを組み合わせたパッケージ製品を実装しています。最新のセキュリティパッチを常時適用し、万が一のシステムトラブル時は迅速に対応を行います。

日々ホームページを運営するうえで、バージョンアップによる動作変更、セキュリティパッチ適用による意図しない動作忘れといった困りごとを相談できる体制も整っています。専門のチームがサポートを行うため、お客さまはホームページのセキュリティを心配することなく、業務に集中できます。

私たちは、セキュリティ対策だけでなく、ホームページの制作やリニューアルにおける、デザイン・コーディング・SEO対策・運用まで一貫したサポートを得意としています。コラムの更新など、自社運用のできる箇所は更新プログラム+で行いながら、専門性が必要な部分は委任することが可能です。

セキュリティ対策に優れたオリジナルCMS「更新プログラム+」

◎まとめ

サイバー攻撃やハッキングなど、企業のホームページを狙った高度なセキュリティ被害が増加している現在、ホームページの自社運用には大きな負担やリスクを伴います。YTC・PLUSでは、セキュリティを強化しながら、SEO対策など集客や売上に直結するサポートを行なっています。セキュリティを強化したホームページ運用は、当社までお気軽にお問い合わせください。

ホームページの自社運用のリスクと外部リソース活用の重要性