TEL
MAIL

ITコラム

売上アップにつながるECサイトのUI・UX改善のポイント

ECサイトの売上を安定させるうえで、競合他社のECサイトとの差別化は欠かせない要素です。競合他社との差別化を大きくリードできるのが、UI・UXの改善です。視覚的に魅力的なデザインはもちろん、ユーザーの操作性やストレスの少ない導線設計が求められます。この記事ではECサイトにおけるUI・UXの重要性や、UI・UXの改善を通して売上アップにつなげるポイントをご紹介します。

◎ECサイトにおけるUI・UXとは

ECサイトにおけるUIとはユーザー・インターフェースの略称で、ECサイトの使い心地のことを指します。どれだけ買い回りしやすいかを示す回遊性、ECサイト内で迷子にならず、購入までのスムーズな導線確保など、ECサイトにユーザーが訪れた際の使い心地のことをいいます。UXは、ユーザー・エクスペリエンスの略称で、そのECサイトを訪れた際にユーザーが体験するすべてを指す言葉です。ECサイトそのもののデザインが洗練されていて特別感があり感動できた、UIが優れており時間をかけずに購入を済ませることができた、商品画像や購入ボタンが見やすいなどユーザーが体験したすべてをまとめたのがUXです。使いやすいUIは優れたUXの一部となり、顧客満足度の向上と売上アップを後押しする大きな要因になります。その逆で、いくらデザイン性が優れたECサイトであっても、UIが使いにくいと、ユーザーの体験(UX)も低下します。UIとUXは密接に関連しており、どちらかが欠けると全体の満足度に影響を与えます。

ユーザー離れが進んでしまうECサイトには、UXにこだわるあまり、UIが疎かになっているケースが見受けられます。ユーザーにインパクトを与えようと、サイトのディテールや仕掛けに重点を置きすぎると、使いにくいUIが原因で商品の魅力を伝えきれない恐れがあります。まずは、ユーザー目線で優れたUIを構築し、ストレスのない操作性を実現することが求められます。そのうえで、UXを高めるための細かなカスタマイズに取り組むようにしましょう。UIの改善だけでも、ユーザー体験の向上や売上アップが期待できます。

ECサイトにおけるUI・UXとは

◎UI・UXを改善する重要性

ECサイト市場では、カテゴリによっては成長が頭打ちとなり、競合他社に対して商品だけで差別化を図るのが難しい状況です。まさに『ECサイト戦国時代』ともいえる今、UI・UXの改善で顧客満足度を向上させることは、売上アップに直結する重要な要素となっています。ユーザーが商品に興味を持ちサイトに訪れても、カゴに商品を追加した後のナビゲーションが煩雑だったり、決済方法や登録プロセスが複雑だと、UIの欠点が原因でカゴ落ちや競合他社への流出が発生してしまいます。

UIの満足度は、そのままUXの質に反映されるため、売上アップが期待できます。一方で、UIが悪いと顧客満足度を低下させてしまうリスクがあります。Amazonや楽天市場などの大手ECサイトのUIは、ユーザーが慣れ親しんでいるため、自社のECサイトと比較されがちです。ブランド直営のECサイトには、安心感や特別感といったメリットがありますが、UIに改善の余地を残したまま運用を続けると、いつの間にかユーザーが大手サイトや競合に流れてしまうこともありえます。1度購入に至ったユーザーからは、データ分析やアンケートを通じて改善点を探ることができますが、サイトを訪れたものの競合で購入されたケースの要因を特定するのは難しいです。ユーザーがなぜ自社ECサイトでの購入に至らなかったかを把握するためには、UIの定期的な見直しが不可欠です。

UIを改善することで、UXが向上しユーザーの離脱を防ぎます。競合他社のECサイトを定期的にチェックし、自社サイトと比べて優れているUIやUXの要素を把握することが大切です。とくに高齢のユーザーが多く利用する健康食品のECサイトでは、UIが売上を大きく左右する要因になります。ユーザーが決済方法に迷ったり、検索した商品にたどり着けなかったりしないよう、インターネットに不慣れなユーザーにも配慮したUI設計が必要です。UI・UXにおいて欠かせないのがセキュリティ対策です。いくら魅力的な商品ラインナップやUXを意識したECサイトを構築しても、セキュリティに不安があるとユーザーは離れてしまいます。安心して利用できるECサイトであることを最優先にし、デザインよりも安全性を重視することで、安定した運用が可能になります。決済時にユーザーが不安を感じたり、広告が表示される頻度やデザインに不信感を抱かせないよう配慮することで、競合他社やAmazonや楽天市場といった大手ECサイトにユーザーが流出するリスクを防ぎましょう。競合他社が多いカテゴリのECサイトの運用者は、とくにUXに直結するセキュリティ環境については気を配る必要があります。

自社ECサイトのユーザー年齢層や購入単価などを分析し、どの程度セキュリティ環境を強化すべきか見極めましょう。安心感を与えつつ、使いやすいUIを実現するには、最適なバランスを考えることが大切です。ECサイトを安定して運用し、売上アップを支えるには、UXの向上を意識したUIの定期的な見直しと改善が欠かせません。UIの改善を通じて顧客満足度をさらに高めることで、競合他社との差別化が図れ、ECサイト全体のクオリティが増します。

UI・UXを改善する重要性

◎UI・UX改善で売上アップにつなげるポイント

UI・UXの改善を売上アップにつなげるためには、いくつかの重要なポイントがあります。セキュリティを強化したり、デザイン性を向上させる前に、まずは課題を明確にし、ユーザー目線での分析を行うことが欠かせません。運用中のECサイトにおける具体的な改善点を把握し、それにもとづいて売上アップにつながるUI・UXを実現しましょう。

○改善課題の明確な洗い出し

カゴ落ちの原因やユーザーの導線を明確に洗い出して、あいまいに改善を進めないことが最も重要です。なんとなくリデザインしてUXを高めるだけでは、改善とはいえません。KGIやKPIの具体的な改善目標を設定し、改善施策後にどれだけ数値が改善されたかを定期的に観測するこことも忘れずに行いましょう。課題の特定が難しい場合は、会員登録している顧客へのメールやLINEを活用したアンケートを実施するのも効果的です。アンケートに応じてくれるユーザーは、自社ブランドやECサイトのコアなファンである可能性が高いため、意見を重視することが大切です。コアなファンやリピーターのUI・UXを向上させることで、新規ユーザーにとっても魅力的なECサイトとなり、売上アップが期待できます。日次、週次、月次で売上の傾向を把握し、訪問時間や回遊時間、どのような商品をいくつ見た後に購入したのかなど、訪問者から得られるデータをできるだけ収集して整理・分析することが、正しい改善といえます。

○ユーザー目線に立ったUI設計

UIとUXは相互に密接に関連しており、デザインなどの表面的な改善だけではUXの向上にはつながりません。ユーザーが本当に何を求めているのかを理解し、ユーザー目線に立ってニーズに沿った改善を進めることが重要です。そのためには、ユーザーがどこで不便を感じているのか、どのようなプラスαの機能を求めているのかを可視化することが必要です。たとえば、次にどこをクリックすればよいかわからない場合、リンクの操作性を向上させることが求められます。こうしたユーザー目線のUIを構築したうえで、デザイン性を高めることでUXの向上が図れ、売上アップが期待できます。UI・UXの改善点として、顧客接点の見直しは有効な一手です。アクセスできるチャネルが限定されていないか、逆にチャットボットやLINE問い合わせなど窓口が多すぎて、ユーザーを混乱させる原因になっていないかなど、顧客接点を見直すことが大切です。具体的なUIの改善と顧客満足度の向上を図り、UXが向上する要素となります。ECサイトに訪れてから決済を完了するまでのプロセスは、できるだけシンプルでわかりやすく設計することが基本です。機会損失にならないよう、UIの具体的な設計改善を行い、売上アップを実現しましょう。ECサイトの離脱率が低くなると、その評価がSEOにもよい影響を与え、さらなる集客が見込めます。

○OMOの有効活用でUXの大幅改善

OMO(Online Merge with Office)とは、オンラインとオフラインの境界を取り払い、ユーザーにシームレスなサービスを提供する仕組みです。たとえば、ECサイトで購入した商品の受け取り場所を、ユーザーが利用しやすい店舗に設定できるサービスは、身近で馴染みのあるOMOです。また、実店舗でのQRコード決済の導入もOMOに該当します。QRコード決済は、ユーザーにとって便利なだけでなく、運用側にとっても貴重な情報源となります。ECサイトと実店舗を運営している場合、OMOを積極的に活用することで、得られる情報を効果的に利用し、売上アップにつなげることが可能です。たとえECサイトのみの運用でも、取り扱い商品をユーザーの部屋に配置したイメージ画像を表示できるシステムなど、OMOを活用する方法はいくつかあります。たとえば、AIを利用したメイクアップや美容医療のアフター画像生成は、OMOに含まれます。生活に身近なOMOとして、ECサイトの決済方法にPayPayなどのQRコード決済を導入することも有効です。OMOは、UXの改善に直結する機能であり、操作性を意識させないスムーズなUIと組み合わせた高い顧客満足度のサービスを提供することで、UXの向上と売上アップが期待できます。

UI・UX改善で売上アップにつなげるポイント

◎まとめ

ECサイト運用の安定化と売上アップを実現するためには、UI・UXの改善が不可欠です。商品そのもののクオリティを維持することや、適正な在庫管理と同様に重要な取り組みです。運用しているECサイトの改善点を明確にし、UIの見直しを進めることでUXを向上させ、さらなる売上アップにつなげましょう。

売上アップにつながるECサイトのUI・UX改善のポイント