EC-CUBEコラム
大規模ECサイトの構築で重要なポイントとは?EC-CUBEが適している理由
大手企業が大規模なECサイトを新たに立ち上げるときは、扱う規模も種類も増えるため、一般的なネットショップとは求められる条件が大きく変わります。ECサイトを立ち上げてすぐは問題なく動いていても、機能を足すたびにシステムが重くなり、改修のコストも膨らんでいきます。そうした事態を避けるのに大切なのは最初のシステム選びです。この記事では、大規模ECサイトを構築する際に実際に起こる問題とそれを解決するEC-CUBEについてご紹介します。
◎大規模なECサイトで起こりやすい課題
ECサイトの規模が大きくなると、小規模な運用では目立たなかった問題が少しずつ表面化してきます。たとえば、大型セールの開催時や、商品がテレビやSNSなどで話題になった際のアクセス集中です。普段の何倍ものユーザーが同時にECサイトを訪れることで、ページの表示が遅くなったり、買い物カゴに進めなくなったりする場合があります。状況によってはECサイト自体が停止し、閲覧できなくなる可能性もあります。売上を大きく伸ばせる機会にこうした問題が発生すると、貴重な販売機会を逃してしまいます。
商品数や会員数の増加も、ECサイトの運用に影響します。取り扱う商品が数千点、数万点と増えるにつれて、ユーザーが目当ての商品を見つけにくくなることがあります。検索しても欲しい商品が表示されない、似た商品が多すぎて選びにくいといった状況は、購入をあきらめる原因にもなりかねません。一方、運用側でも商品情報の登録や更新、会員情報の管理に時間がかかり、日々の業務負担が増えていきます。
さらに、ECサイトと社内システムの連携にも注意が必要です。多くの企業では、在庫管理や受発注、会計などを扱う基幹システムをECサイトとは別に運用しています。これらのシステムとECサイトの情報が正しく連携されていないと、実際には在庫があるのに売り切れと表示されたり、注文情報を手作業で入力し直したりする問題が生じます。こうした状況が続けば、業務の効率が下がるだけでなく、販売機会の損失にもつながります。
これらの課題に共通するのは、ECサイトの規模が大きくなるほど影響が広がりやすいという点です。小規模な運用では対応できていたことも、商品数や注文数が増えるにつれて、時間やコストの負担が大きくなります。ECサイトの成長にあわせて課題を解決していくためには、日々の運用を支えるシステムや管理体制を整える必要があります。

◎大規模ECサイトの困りごとを解決する機能
大規模ECサイトの運用で生じる課題は、機能や仕組みを整えることで改善できます。アクセス集中への対策では、多くの人が同時にECサイトを訪れても、サーバーがダウンしないようにすることが必要です。状況に応じてサーバーの処理能力を増やせる仕組みや、ECサイトの表示を速くするための工夫などが役立ちます。たとえば、アクセスが集中しやすい人気商品ページのデータを一時的に保存しておき、次に同じページが開かれたときに素早く表示できる「キャッシュ」と呼ばれる仕組みがあります。大規模なECサイトにこうした備えがあれば、セールやキャンペーンのような大事な場面でも、安定した購入環境を維持しやすくなります。
大量の商品や会員を管理する仕組みも必要です。商品が増えても探しやすくするには、目的の商品に素早くたどり着ける検索機能や絞り込み機能が欠かせません。また、運用側が大量の商品情報や会員情報をまとめて扱える管理画面や、登録・更新の手間を減らす仕組みも重要です。これらの機能があることで、ECサイトが大規模になっても、ユーザーと運用側の双方にとって使いやすい状態を保ちやすくなります。
社内のほかのシステムとECサイトとの連携も大切です。在庫管理システムや基幹システムとECサイトをつなぎ、データを自動でやり取りできるようにすれば、数字の食い違いや手作業による入力ミスを防ぐことができます。こうした連携は、異なるシステム同士で情報をやり取りするための「API連携」という仕組みで実現できます。大規模なECサイトでは、ECサイトを単独で動かすのではなく、社内全体の仕組みの一部として、ほかのシステムとスムーズにつなげることが重要です。
これらの機能は、どれも大規模ECサイトを安定して動かすための土台となります。しかし、ECサイトの規模が小さい最初の段階からすべての機能を備えておくことは、コストや手間の面で簡単ではありません。事業の成長にあわせて必要な機能を少しずつ追加できるような、長く使い続けられるシステムを選ぶことが重要です。

◎大規模ECサイトを制作する際に欠かせないポイント
大規模ECサイトを構築する際は、事業の成長にあわせて機能を追加できる拡張性、安定した運用を続けられる継続性、自社独自の業務に対応できるカスタマイズ性が重要です。これらを踏まえ、将来の事業展開にも対応できるシステムを選ぶ必要があります。
事業が成長してECサイトが大規模になると、取り入れたい機能や販売方法も増えていきます。たとえば、新しい決済手段への対応や販売チャネルの拡大、サブスクリプションの導入などです。近年では、生成AIを活用した接客や、AIが商品の検索から購入までを支援するエージェンティックコマースなど、新しい技術を活用した販売方法も登場しています。こうした機能を最初からすべて導入するのではなく、必要に応じて後から追加できる仕組みが重要です。機能を追加するアドオンや、外部サービスと情報をやり取りするAPI連携を活用できれば、最初から多額の費用をかけずに、事業の成長にあわせてECサイトを拡張できます。実店舗との連携など、新しい販売方法に対応できるかどうかも確認しておきたいポイントです。また、商品数や会員数、アクセス数が増えても安定して運用できるよう、サーバーの処理能力や構成を柔軟に変更できることも求められます。
大規模ECサイトでは、どれほど高機能なシステムでも、安定して運用し続けられなければ意味がありません。日々のセキュリティ対策やバージョンアップ、トラブルへの対応など、継続的な管理が必要です。システムの弱点である脆弱性への対応を後回しにすると、不正アクセスや情報漏洩などのリスクが高まります。とくに大規模ECサイトでは、トラブルが発生した際に影響を受けるユーザーや取引も多くなるため、異常を早期に発見し、速やかに復旧できる体制を整えておくことが重要です。また、ECサイトの運用を特定のシステム会社だけに依存すると、その会社でなければ修正や改修ができず、対応に時間がかかる場合があります。こうした状態はベンダーロックインと呼ばれ、システムの見直しや運用会社の変更が難しくなる原因にもなります。特定の一社に依存せず、自社や信頼できるパートナー企業と協力しながら、長期的に運用できる体制を整えることが望まれます。
企業によって、長年の事業運営で培ってきた独自の業務の進め方やルールがあります。たとえば、BtoB取引での掛け払い、顧客ごとに異なる価格設定、複数の担当者による承認手続き、独自の会員制度などです。こうした業務をECサイトの標準機能だけで対応しようとすると、運用が複雑になったり、業務に必要な機能が不足したりする場合があります。また、個別の課題に対応するための改修を繰り返すと、システムが複雑になり、将来的な改修費用や管理の負担が増える可能性もあります。自社の業務をシステムにあわせるのではなく、独自の業務やルールに応じて機能を調整できる柔軟さが求められます。さらに、ユーザーが実際に操作する画面の使いやすさも重要です。商品の探しやすさや購入までの流れ、ブランドの世界観にあわせたデザインなどを細かく調整できれば、自社ならではの購入体験を提供し、他社との差別化にもつながります。
拡張性・継続性・カスタマイズ性を重視する場合、オープンソースのECサイト構築システムも選択肢のひとつです。オープンソースとは、システムを動かすプログラムであるソースコードが公開され、ライセンスで認められた範囲で確認や改修ができる仕組みのことです。ソースコードを確認・改修できるため、事業に必要な機能を追加したり、自社独自の業務にあわせてシステムを調整したりしやすいというメリットがあります。また、開発や運用を依頼する会社を選べる場合もあり、特定のシステム会社への依存を避けるうえでも役立ちます。ただし、オープンソースであれば必ず安定した運用ができるわけではありません。継続的なアップデートやセキュリティ対策、システムの管理には専門的な知識が必要です。大規模ECサイトを長く使い続けるためには、システム自体の柔軟性に加えて、開発や保守を任せられる体制が整っているかどうかも確認する必要があります。

◎大規模ECサイトの構築にEC-CUBEが選ばれる理由
EC-CUBEは、オープンソースのメリットをいかしたECサイト構築システムです。月額制で利用するSaaS型サービスと比べてカスタマイズの自由度が高く、ゼロからシステムを開発するスクラッチ開発と比べても、費用や開発期間の負担を軽減しやすいというメリットがあります。大規模ECサイトに求められる拡張性・継続性・カスタマイズ性を確保しやすいことも魅力です。無料でダウンロードできるオープンソース版では、事業の成長にあわせて必要な機能を追加できます。特定のシステム会社に依存せず、自社で選んだ開発会社と協力しながら、長期的な改修や運用を進めることも可能です。
また、基幹システムや外部サービスとの連携にも対応しており、自社独自の業務やルールを反映したECサイトを構築できます。大規模なECサイト向けには、セキュリティや処理性能、安定した稼働を支える仕組みを備えた上位版のEC-CUBE Enterpriseも用意されています。BtoB取引やリユース事業など、業種や業務に応じた機能の拡張も可能です。EC-CUBEは国内で35,000店舗以上が稼働しており、幅広い業種で利用されています。ECサイトの構築や運用を支援するパートナー企業もあるため、事業規模や運営上の課題に応じた相談が可能です。大規模ECサイトの構築から将来的な機能追加まで、事業の成長を見据えたシステムとして活用できます。

◎まとめ
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