EC-CUBEコラム
ECサイトのリプレイスで維持コストを成長投資に変えるポイント
ECサイトを運営していると、システムの維持や改修に費用と工数がかかり、本来の成長施策まで手が回らないという悩みは少なくありません。今のECサイトには本当に必要な機能が備わっていて、このまま維持を続けるだけで事業は成長していけるでしょうか。疑問に思う場合、ECサイトのシステムを見直すリプレイスの時期が近づいているサインです。この記事では、リプレイスを検討すべき時期の見極め方と、その際におさえておくべきポイントについてご紹介します。
◎ECサイトのリプレイスで維持費がかかる運用を改善
ECサイトは、現在問題なく運用できていても、いずれ見直しの時期を迎えます。古くなったシステムやソフトウェア、ハードウェアを新しくすることをリプレイスといい、早めに検討するほど選択肢が広がり、移行後の品質も確保しやすくなります。そのため、システムの限界が表面化する前の段階で、計画的にリプレイスを進めることが大切です。ECサイトの基盤となるシステムには、大きく分けてASP・SaaS型、パッケージ型、フルスクラッチ型の3種類があります。それぞれにメリットがありますが、長く運用していくなかで課題が生じることもあります。
ASP・SaaS型は更新の手間が少なく、導入しやすいことが特長です。一方、標準的な業務にあわせて設計されているため、商品やサービス、お金が誰から誰へ、どのような流れで動くのかといった、その会社ならではの業務フローに対応しにくい場合があります。パッケージ型やフルスクラッチ型は自由度が高く、自社にあわせたECサイトを構築できます。しかし、その分、システムの更新やセキュリティ対策を自社で進める必要があり、定期的な費用や工数が発生します。バージョンアップでは数百万円規模の費用や数か月の作業期間が必要になることもあり、機能追加だけでも想定以上のコストや期間がかかるケースは少なくありません。その結果、ECサイトの維持や改修に予算が集中し、新しい施策に十分な投資ができなくなることがあります。たとえば、顧客生涯価値(LTV)の向上に向けた施策や、オンラインと実店舗を連携させるOMO施策など、本来取り組みたい改善を後回しにせざるを得ない状況になることもあります。ECサイトで利用しているソフトウェアやプラットフォームには、EOL(End of Life)と呼ばれるサポート終了の時期があります。サポートが終了すると、セキュリティ更新が提供されなくなるため、安全性を維持するためにもシステムの見直しが必要です。
ECサイトでクレジットカード決済を利用している場合は、PCI DSSというカード情報を保護するためのセキュリティ基準への対応も求められます。システムが古いままでは基準を満たしにくくなることがあり、決済機能の見直しが必要になるケースもあります。そのため、サポート終了が近づいてから慌てて対応するのではなく、余裕を持って準備を進めることが大切です。ECサイトのリプレイスを検討するきっかけとして多いのは、「現在のシステムではやりたいことを実現しにくい」「維持や更新に多くの費用がかかる」といった課題です。運用を続けるほど改善したい点が増えてきたと感じたら、リプレイスを検討するタイミングといえるでしょう。なお、ECサイトのリプレイスは短期間で完了するものではありません。大規模な場合は、要件整理からデータ移行、テスト、新しいECサイトの公開まで6〜12か月程度かかることもあります。だからこそ、余裕を持って計画を立てることで、選択肢を広げながら、自社に合ったリプレイスを進めやすくなります。

◎ECサイトのリプレイスを検討する判断基準
自社のECサイトが本当にリプレイスを検討すべき段階にあるのかを見極めるうえで、大切なのは「今は動いているから大丈夫」と考えないことです。現在問題なく運用できていても、そのまま長く使い続けられるとは限りません。ECサイトの見直しが必要になるサインは、日々の運用のなかに少しずつ表れてくることがあります。そのため、早めに状況を確認し、必要に応じてリプレイスを検討できるよう準備しておくことが大切です。
たとえば、基幹システムや在庫管理、会員情報、顧客との関係を管理するCRMなど、周辺システムとECサイトがスムーズに連携できているかを確認してみましょう。手作業でデータを転記していたり、個別対応を重ねた結果、システムの仕組みや運用方法が一部の担当者しかわからなくなっていたりするケースは少なくありません。そのような状態では、担当者の多くの時間が転記作業に費やされるだけでなく、システム全体の状況を把握しにくくなることがあります。ECサイトと周辺システムの連携が複雑になるほど、自社独自の取引にも対応しにくくなる場合があります。BtoBの掛け払い、顧客ごとの価格設定、見積書の発行、定期購入やサブスクリプションなどの商習慣に対応するため、その都度カスタマイズを重ねている企業も少なくありません。しかし、その対応を続けることで改修費用が増えたり、システム全体が複雑になったりすることがあります。
ECサイトのセキュリティ対策が自動的に最新の状態へ更新される仕組みになっているかどうかも確認しておきたいポイントです。セキュリティ対応を自社のタイミングで行う運用では、更新が後回しになってしまうことがあります。また、EOL(End of Life)を迎えた技術を使い続けている場合は、サポートが終了しているため、システムの見直しを検討するタイミングといえるでしょう。市場の変化やAIの進展に伴い、ECサイトに求められる機能は年々増えています。新しい機能やサービスを取り入れにくい状態が続くと、業務改善や売上アップにつながる施策を進めにくくなることがあります。今後も安定してECサイトを運用していくためには、現在のシステムで必要な機能に対応できるかを定期的に確認し、状況に応じてリプレイスを検討しましょう。

◎リプレイスでおさえるべき3つのポイント
リプレイスを進める際は、ECサイトの維持にかかっていたコストを成長への投資へと振り替えられるか、自社ならではの業務や取引のやり方を切り捨てずに資産としていかせるか、移行のリスクをおさえつつ将来の変化にも対応できるかといった視点で考えることが大切です。
リプレイスの第一の目的は、ECサイトの維持に費やしていた予算を、事業の成長につながる投資へ振り替えることです。ECサイト本体の機能や、セキュリティが自動で更新される仕組みであれば、バージョンアップのたびに発生していた大規模な改修費用をおさえられます。また、ECサイトに必要な機能をアドオンやAPI連携で段階的に追加していけば、1度に大きな投資をする必要がなく、必要な機能だけにコストをかけられます。こうして生まれた予算や工数は、LTV向上やOMO施策、新たな販路の開拓といった事業を成長させる取り組みに活用できるようになります。システム導入時のECサイト構築費用だけで比較すると、一見費用をおさえられるように見えるシステムでも、運用を続けるなかで想定以上の費用がかかることは珍しくありません。そのため、リプレイスを検討する際は、導入費用だけではなく、サーバー費用や保守費用、将来の機能追加まで含めた総保有コストで考えることが大切です。
従来のASPやSaaS型、パッケージ型は標準的なビジネス形態に最適化されています。固有の強みを持つ企業ほど業務をシステムにあわせることを強いられ、本来の競争力の源泉である独自プロセスを諦めてしまいがちです。たとえば、BtoBの掛け払いや顧客別価格、見積書の発行、複雑な承認フローといった独自の業務こそ、他社が簡単には真似できない強みであることが少なくありません。これらをリプレイスではなく一過性のカスタマイズで処理すると、改修のたびにコストがかかり、担当者しかわからない属人的な仕組みが積み上がっていきます。これからのリプレイスでは、独自ロジックを企業の資産として実装し、事業の成長とともに蓄積・進化させていく発想が大切です。システムに業務をあわせるのではなく、業務に最適化したシステムを選ぶという視点がリプレイスでは重要になります。
ECサイトのリプレイスでは、新しいシステムへ切り替えるだけでなく、移行期間中の運用や、その後も安定して利用できるかを見据えることが大切です。事前に移行計画を立て、データ移行や動作確認を十分に行うことで、業務への影響をおさえながらスムーズにリプレイスを進められます。また、市場の変化やAIの進展などにより、ECサイトに求められる機能は今後も変化していくと考えられます。新しい機能を追加しやすく、ほかのシステムとも連携しやすい構成を選んでおけば、事業の成長や新たな取り組みにあわせて柔軟に対応しやすくなります。リプレイスは、現在の課題を改善するだけではありません。将来の事業展開も見据え、長く安心して運用できるECサイトを構築するための機会として考えることが大切です。

◎自社のやり方をいかして成長できるEC-CUBE
リプレイスでECサイトのシステムを選ぶ際、有力な選択肢のひとつがEC-CUBEです。EC-CUBEはSaaSでもフルスクラッチでもない、業務適用型コマンド基盤という考え方を掲げています。これは、SaaSのように利用できる機能が限定されるわけでもなく、フルスクラッチのようにゼロから開発するための大きな費用や期間が必要になるわけでもない、その中間に位置する仕組みです。EC-CUBEでは、自社独自の商習慣や承認フローなどをシステムへ組み込みやすく、1度構築した仕組みを事業の成長にあわせて活用・改善できます。AIの活用や市場の変化にも対応しながら、必要な機能を追加しやすい点も特長です。そのため、ECサイトの維持費を事業の成長につながる投資へ回しやすくなるだけでなく、自社ならではの業務をいかしながら運用を続けられます。
これまで紹介してきたリプレイスの考え方を実現しやすいシステムであることが、EC-CUBEの大きな特長です。EC-CUBEには、無料で利用できるオープンソース版に加え、セキュリティや処理性能、安定した運用を強化した上位版も用意されています。また、リユース業界や製造業向け受発注システムなど、業種にあわせたパッケージも提供されており、自社の業務にあわせて選択しやすい点も魅力です。実績面では、稼働店舗数は35,000店舗以上、ECマーケティング社の調査では、月商1,000万円以上のネットショップ利用数No.1という実績があります。また、セキュリティ専門企業と連携した開発体制も整えられています。AI技術をはじめとする新しい技術が進化するなかでも、必要に応じて機能を拡張しながら運用しやすい柔軟性を備えていることも、EC-CUBEがリプレイスの選択肢として注目される理由のひとつです。

◎まとめ
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