EC-CUBEコラム
事業規模に応じたECサイト構築の考え方とEC-CUBEの活用ポイント
ECサイトを立ち上げる際に大切なことは、自社にあった規模を見極めることです。ECサイトで取り扱う商品数や想定する月間注文数、必要な機能により、ECサイト構築の費用も運用体制も大きく変わります。規模を正しく把握せずにECサイト構築をはじめると、途中で予算オーバーや機能不足になり、後から大幅なやり直しの必要が出てくることが懸念されます。この記事では、ECサイトの規模を見極めるポイントと小規模から大規模まで柔軟に対応できるEC-CUBEの活用方法をご紹介します。
◎ECサイト構築で最初に考えるべき事業規模とは
ECサイトの規模は、商品点数や月間注文件数、ターゲットにする顧客層や必要な機能の複雑さなど、複数の要素が組み合わされていることが特徴です。商品点数が数十点のみのセレクトショップのECサイトと数万点規模の総合通販のECサイトでは、必要なデータを整理整頓するためのデータベース設計や検索機能、カテゴリ設計が異なります。競合他社のECサイトを参考にしながら自社の強みを明らかにすることも大切です。ECサイトへの月間注文件数が増えるほど、受注処理や物流連携、カスタマーサポートの体制が厚いECサイトにする必要もでてきます。ECサイトがターゲットとする顧客がBtoCの個人向けか、BtoBのような法人向けかによっても価格表示の方法や決済手段、会員管理の仕組みが大きく変わります。
ECサイトの連携先には、在庫管理システムや会計ソフト、すでに購入済みの顧客とのやり取りの情報を一元管理するCRMや、まだ購入したことのない見込み客に対してのアプローチを自動化するMAツールなどがあります。連携先が多いほどECサイト構築の難易度は高くなるという、外部連携の数と複雑さも大きく関係しています。
実際にECサイトを運用する人員の面では、専任の担当者を配置するのか、もしくは少人数の兼務体制で運用するのかの違いによっても選ぶべき構築方法が変わってきます。ECサイト構築の規模を小さく見積もりすぎた場合は、事業が成長したときに機能が追いつかず、ECサイトの全面リニューアルが必要です。逆に大きく見積もりすぎると最初にECサイト構築にかかるコストが大きくなってしまい、いつまでも使わない機能にコストを払い続けることになります。ECサイトの規模の把握は今の状態だけでなく、数年後にその事業がどうなっているかという視点をもつことが重要です。

◎事業の規模別で考えるECサイトの予算と構築方法
ECサイト構築は規模に応じた予算と体制が重要です。初期は将来の拡張性、成長期は自動化やカスタマイズ性、大規模では外部システム連携や安定性が求められます。各段階でコストと自由度のバランスを見極めることが大切です。
取り扱い商品数が500点程度、月間注文数500件程度までのECサイトの初期構築の費用の目安は、数万円〜100万円程度です。運用は1人か2人程度で掛け持ちでもスタートできます。この規模のECサイトに必要な機能は基本的なカートや決済、商品管理などが中心です。この段階のECサイトでもっとも意識しなければいけないことは、成長したときに拡張できるかどうかということになります。初期コストの安さだけでASP型などのサービスを選んでしまうと、ECサイトの月商が伸びてきた段階で機能不足の壁にぶつかり、後から別のプラットフォームへの全面乗り換えが必要となるケースが少なくありません。ECサイトの移行にはデータの引越しだけでなく、SEO評価のリセットやURL変更への対応など、目に見えにくいコストや手間も発生します。まずは小さくはじめるということから、伸びたときにどうするかまでを想定しておくことが重要です。
取り扱い点数500点程度から5,000点程度、月間注文数500件程度から3,000件程度までと、軌道に乗っている事業の初期構築の費用の目安は100万円程度から500万円程度になります。人員の面では、ECサイト専任で2名〜5名程度のスタッフの配置が望ましいです。このような中規模になると顧客管理や在庫のリアルタイム連携、ポイント精度や定期購入など、ビジネスの成長を支えるために多くの機能を求めるようになります。中規模のECサイトでは、受注件数が増えるにつれて、出荷指示や売れた商品をキープしておく在庫の引き当てを手作業で行うことは難しいです。基幹業務とECサイトの連携による自動化も視野に入りますが、ASP型のサービスでは機能が足りず、フルスクラッチで開発するにはコストが高くなりすぎます。カスタマイズの自由度を求めつつ、ECサイトをゼロから開発するほどの予算はないという中間層に最適な構築方法を選ぶことがECサイトの成功を左右します。
取り扱い商品数5,000点程度以上、月間注文数3,000件程度以上に及ぶ大きな事業向けでECサイトを構築する場合、初期構築の費用の目安は500万円から数千万円規模に達します。ECサイト運用の人員面では、5名以上の専任チームに加えて開発パートナーの存在が不可欠です。基幹システムとのリアルタイム連携やCRM、MAツールとの統合、部門ごとの複雑な権限管理、システム同士が自動で連携を行うAPIによる外部連携など、高度な要件への対応が求められます。セール時のアクセス集中に耐えうるインフラの設計や24時間体制の監視、システム障害への対応といったECサイト運用にかかる負荷も無視できません。最大の課題は自由度とコストのバランスで、自社にとって本当にゼロから作るべきECサイトの部分はどこかを見極め、今ある仕組みをいかしながら必要な箇所だけを独自開発する戦略が賢い選択です。

◎あらゆる事業規模に対応できるEC-CUBE
規模ごとに異なる要件をひとつのプラットフォームでカバーできるのが、EC-CUBEの最大の強みです。EC-CUBEはライセンス料が無料のオープンソースソフトウェアのため、構築にかかる費用は開発費とサーバー代のみになります。最初は必要最低限の機能でスタートし、売り上げが伸びてきたら段階的に機能を追加していくことが可能です。ASP型サービスのような重量課金がないため、売り上げ増加に伴いランニングコストが膨らむ心配もありません。限られたECサイト構築の予算をデザインやマーケティングに回せるのも、小規模事業者にとって大きなメリットです。
EC-CUBEの公式オーナーズストアでは、350種類以上のプラグインが提供されています。定期購入やBtoB向けの価格表示、ポイント機能やCRM連携など、成長していく段階で必要になる機能を選んで追加できるため、ゼロから開発するよりもコストと期間を大幅に短縮することが可能です。ソースコードも公開されているため、プラグインだけでは対応しきれない部分があれば、独自にカスタマイズすることもできます。大規模なECサイトに求められるフルスクラッチ並の自由度を実現できるのもEC-CUBEの特徴です。中規模でも可能だった機関システムやCRM、MAツールとのAPI連携も自社の要件にあわせて自由に開発ができます。BtoBやBtoCの両方に対応した販売フローや会員制度、権限管理もカスタマイズは自由自在です。EC-CUBEはすべてのデータを自社の資産として管理できるため、分析基盤の構築やAI活用といった将来的な展開にもスムーズにつなげられます。
EC-CUBEなら、小規模ではじめて中規模、さらには大規模へと成長しても同じプラットフォーム上で拡張し続けられます。プラットフォームの乗り換えに伴うデータ移行やSEO評価のリセット、URL変更といったリスクの回避もスムーズです。開発会社の変更も自由にできるため、ベンダーロックインの心配もありません。2006年のリリースから約20年の運用実績があり、35,000店舗以上に導入されているため、プラットフォームとして信頼できるため安心です。

◎EC-CUBEで構築する際に抑えておきたいポイント
EC-CUBEには、全国に多くの開発会社であるインテグレートパートナーが存在します。インテグレードパートナーとは、EC-CUBEというソフトでECサイトをゼロから構築してくれたり、ECサイトの改修を行ってくれたりする公式認定のプロの集団のことです。ECサイトが小規模であれば少数精鋭の制作会社、大規模であれば、巨大で複雑なITシステム構築の相談から完成までまるごと引き受けてもらえるような大手SIerなどがあります。自社の規模やECサイトの成長段階にあったパートナーを選ぶことが大切です。EC-CUBEの公式サイトからパートナー企業一覧を確認し、実績や得意分野を比較して選定するとよいでしょう。
EC-CUBEでは、専門企業と連携した定期的な脆弱性検査を実施しており、発見された情報はすべて公開されています。ISO27001認証も取得しているため、国際基準にもとづいた情報管理体制が整備されている点も安心材料です。セキュリティの門番的役割を果たすクラウドWAFや不正検知サービスとの連携も行っているため、何重ものセキュリティ体制を構築できます。6万人以上が参加するEC-CUBEの公式コミュニテイでは、運用上のセキュリティノウハウも共有されており、運用面での安全性への不安も軽減できて安心です。EC-CUBEでECサイトを構築する際には、最初からすべてを作り込まずに拡張を前提とした設計にしておけば、事業の成長にあわせて無駄なく機能を追加していけます。商品データや顧客データの構造は後から変更しづらいため、初期設計段階でしっかりと時間をかけて設計することが大切です。段階的にプラグインや独自開発で機能を追加していくロードマップを構築前の段階から描いておくことがよいでしょう。

◎まとめ
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