EC-CUBEコラム
実店舗とECサイト運用を効率化するスマレジとEC-CUBEの連携
多くの企業がECサイト運用に参入するようになり、実店舗とECサイトの連携に悩んでいる企業も多くなっています。実店舗とECサイトの在庫状況や取引データを連携するなら、過剰在庫や機会損失を防ぎ、社内業務の効率化にもつながります。実店舗とECサイトの連携に役立つのが、スマレジとEC-CUBEです。この記事では、スマレジとEC-CUBEそれぞれの特徴と連携によるメリットをご紹介します。
◎店舗運用を効率化するスマレジの特徴
スマレジは、iPadやiPhoneがあれば無料で利用できるPOSレジシステムです。POSレジとは、リアルタイムで販売データを記録し集計できるシステムのことを指しています。商品の販売時にバーコードなどを読み込むと、商品内容や販売日時、販売価格、販売個数などの情報を自動で収集し、管理や分析することができます。スマレジは、iPadやiPhoneにアプリをインストールしてアカウントを作成し、レジ端末や商品の登録を行うだけで利用可能です。従来のPOSレジと比べて、機器を設置するスペースが必要なく、初期費用もおさえることができます。そのため、大規模事業者だけでなく小規模事業者や路面店などでもスマレジの利用が進んでいます。2024年には、スマレジを導入している店舗数が47,000店舗を突破し、業種や業態、事業規模に関わらず多くの店舗で導入されているシステムとなっています。
スマレジには標準機能として、クレジットカードや電子マネー、QRコードなどのキャッシュレス決済機能が備わっています。また取引データの管理や在庫管理など、店舗運用を効率化する上で必要な機能も多くあります。スマレジを利用した取引データは、リアルタイムでシステム上に記録され、日時や商品、客層、店舗、販売員など、さまざまな観点から分析が可能です。多くの業種で商品の差別化が難しくなっているため、売上アップを図るにはデータを活用した分析が必要不可欠となっています。どのような商品をどのような客層が購買しているか分析するなら、キャンペーンなどの販売戦略の策定や仕入れ管理に役立てられます。
複数店舗を展開する企業の場合、各店舗の売上データを本社で一元管理できるため、各店舗の売上日報が不要となり、企業全体で作業の効率化を実現できます。スマレジは在庫管理機能も備えており、各店舗の在庫数がリアルタイムで確認できるので、過剰在庫の削減や在庫切れによる機会損失の防止にもつながります。販売した従業員のデータもスマレジに残るため、従業員による不正の防止や会計に不具合が生じた際の確認にも役立ちます。
スマレジでは、顧客の購買履歴などのデータを管理することも可能です。ポイント機能と合わせて、会員アプリでのポイント付与やポイントによる決済を行ったり、メーリングリスト機能によるメールの送付などもできます。スマレジはiPadやiPhoneを利用するため、デバイスに馴染みがあるスタッフも多く、直感的なUIで利用がしやすいのもメリットです。スマレジの利用のしやすさは、社内の教育コスト削減にもつながります。外部システムとの連携に強い点も、スマレジの特徴です。スマレジは、ECサイトや勤怠管理、会計ソフト、モバイルオーダーなど、さまざまなシステムとの連携ができます。外部連携できるシステムは、飲食業界から医療業界と幅広いため、業種に関わらず業務の効率化を図れます。
◎オリジナルのECサイトを構築できるEC-CUBEの特徴
EC-CUBEは、株式会社イーシーキューブが開発を行う、国産のECプラットフォームです。オープンソースであるEC-CUBEは、自社サーバーにソースコードをダウンロードするだけで、誰でも無料で利用できます。EC-CUBEには、ECサイトの運用に必要な商品一覧ページや注文内容確認ページ、マイページ、お問い合わせフォームなどが基本機能として実装されています。そのため、開発にかかる初期費用をおさえてECサイトを構築できます。
EC-CUBEの大きな特徴は、カスタマイズの自由度の高さです。EC-CUBEでは、ECサイトの決済機能や配送サービス、商品管理画面、分析機能などのさまざまな機能を、業務フローやユーザーニーズに合わせてカスタマイズできます。また、EC-CUBEはソースコードを自由に改変できるため、機能面だけでなくデザイン面のカスタマイズの自由度が高くなっています。ほかのECプラットフォームでは難しい、こだわりのデザインも実現できるため、ブランドイメージの体現や、競合他社との差別化もしやすいです。
ECサイト構築用のパッケージには海外製も多くありますが、EC-CUBEは国産のため時間指定配送やポイント機能など、日本の商習慣に合わせた機能も充実しています。EC-CUBEは2007年のリリース以降、バージョンアップを繰り返しながらカスタマイズ性やセキュリティ性を向上しています。最新版であるEC-CUBE4は、標準機能数が10%増加し、ECサイト表示速度が2倍になるなど、大きくバージョンアップしています。
◎国内利用率No.1のEC構築プラットフォームEC-CUBE
市場規模の拡大に伴い多くのECサイト構築サービスが存在するなか、EC-CUBEは国内ECサイト利用率No.1を誇るプラットフォームです。EC-CUBEは、BtoC向けのECサイトとしての実績はもちろん、BtoB向けの卸売りや取引先とのクローズサイト、化粧品の定期購入など、幅広い事業形態に対応できます。自社のECサイト構築において、専門知識や技術に不安がある場合もあるかもしれません、そのような場合は、EC-CUBE公認のインテグレートパートナーに構築から保守まで依頼することができます。
EC-CUBEのインテグレートパートナーは、セキュリティに関する重要なアップデート情報を先行して受け取っていたり、講習を受講しているEC-CUBEの専門家です。EC-CUBEのサイト設計から構築、運用保守まで一貫して依頼できるため、社内の作業担当者の負担や長期的な作業コストの削減にもつながります。
EC-CUBEは、ECマーケティング株式会社が実施した月商1,000万円以上のネットショップで利用されているカートシステムの調査において、利用店舗No.1を獲得しました。35,000店舗を超える、さまざまな業種や業態のECサイト構築に利用されています。多くのECサイト構築にEC-CUBEが選ばれる理由のひとつは、国産プラットフォームならではの使いやすさです。また業界や企業の取引ルールに合わせて自由にカスタマイズができるという点も、選ばれる理由となっています。
◎スマレジとEC-CUBEを連携するメリット
販売形態の多様化により、実店舗とECサイトを併用している企業が増加しています。スマレジとEC-CUBEを利用するなら、実店舗とECサイトの連携がスムーズになり、さまざまなメリットを得られます。
スマレジとEC-CUBEを連携するなら、リアルタイムで実店舗とECサイトの在庫共有が可能となります。とくにアパレル系の企業などは、実店舗とECサイトで在庫を共有している場合も多くあります。実店舗とECサイトの在庫が連携できていないと、ECサイトで商品が購入されても実は在庫がなく、販売につながらないかもしれません。また、実店舗にある在庫がECサイトに反映されておらず、在庫が残ってしまうというケースもあります。
スマレジとEC-CUBEを連携するなら、実店舗で売れた商品の数量をEC-CUBEに送信したり、EC-CUBEで売れた商品の数量をスマレジに送信することができます。EC-CUBEとスマレジの連携により在庫情報を一元化すると、在庫のある店舗から商品を取り寄せたり、実店舗に在庫がなくてもECサイトでの購入を促すことなども可能です。
また、スマレジとEC-CUBEを連携すると、ECサイトで購入した商品を実店舗で受け取り、送料を不要にすることなども可能です。このような、購入が妨げられそうなシーンで最適な方法を提案できるため、売上機会損失や不良在庫の削減が実現できます。スマレジとEC-CUBEの連携による在庫管理は、社内の業務効率化にもつながります。実店舗や倉庫、ECサイトのすべての在庫状況が一元化されリアルタイムで反映されると、各店舗や本社における締め作業が削減され、企業全体でのコスト削減が期待できます。
スマレジとEC-CUBEの連携は、商品管理の効率化や商品登録作業の負担削減にもつながります。スマレジでは、商品登録時に色、サイズなどの商品概要や商品画像を登録できます。スマレジに登録した商品情報は、EC-CUBEに自動で連携できるため、それぞれのシステムで商品を登録する必要がありません。
また、ECサイトで販売したい商品と実店舗で販売したい商品が異なる場合、システム上で振り分けることも可能です。必要に応じて商品の値段や情報の書き換えも簡単に行えるため、セールやキャンペーンで商品の値段を一時的に変える際も、作業担当者の負担をおさえられます。実店舗とECサイトで値段が異なるといったミスも防止できるでしょう。
従来のPOSレジとECサイトの利用では、購入金額に応じたポイント付与サービスを行っているものの、システムが異なるためにポイントを共有できないという悩みもありました。スマレジとEC-CUBEを連携すると、実店舗とECサイトで共通のポイントを付与できるようになります。実店舗とECサイトのポイントをひとつに集約できると、実店舗で付与したポイントをECサイトで利用するといった使い方も可能になります。ユーザーは、保有ポイントの把握や利用がしやすくなるため、顧客満足度の向上にもつながります。
スマレジとEC-CUBEでは、ポイントだけでなくユーザーの会員情報や購入履歴も連携が可能です。これらの情報を連携することで、実店舗では顧客の好みに合わせた効果的な接客ができ、ECサイトでも購買履歴からおすすめの商品を表示させ、購買につなげられます。
スマレジとEC-CUBEの連携により、各店舗とECサイトの店舗情報の連携も可能になります。スマレジとEC-CUBEで連携できる店舗情報には、売上や在庫情報などがあります。実店舗を複数抱えていたりチェーン展開を行う企業では、ECサイトを含めた各店舗の売上管理を一括で行えます。売上データは、スマレジのデータベースにリアルタイムで収集されるため、各実店舗の売上日報が不要となり、作業負担やコストの削減にもつながります。
各実店舗やECサイトの売上を管理する本社側では、純売上や販売点数、返品数、客数、客単価などの詳細な情報を確認できるというメリットもあります。売れ行きの良い店舗や悪い店舗を把握しやすく、ECサイト限定や特定の店舗限定のキャンペーン、販売促進の施策に役立てることができます。スマレジとEC-CUBEの連携で在庫状況も把握できるため、各店舗の在庫数を確認して必要な場所に振り分けを行うなど、企業全体で在庫を最適な状態に保つことも可能です。
◎まとめ
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