EC-CUBEコラム
EC-CUBEとAdobe Commerceを徹底比較!EC-CUBEが選ばれる理由
EC-CUBEとAdobe CommerceはオープンソースのECプラットフォームで、EC-CUBEは国内No.1、Adobe Commerceは世界で高いシェアを誇ります。いずれもオープンソースで機能が充実していることから、EC-CUBEとAdobe Commerceは、ECプラットフォームの導入時に比較検討されることが多いです。この記事では、EC-CUBEとAdobe Commerceの比較ポイントとEC-CUBEが選ばれる理由をご紹介します。。
目次
◎EC-CUBEとAdobe Commerceのコスト比較
純国産オープンソースであるEC-CUBEには、ダウンロード版とクラウド版があります。EC-CUBEのダウンロード版は無償で、初期費用も月額費用も不要で利用できますが、自社でサーバーの用意や管理を行う必要があります。EC-CUBEのクラウド版は有償ですが、サーバー保守やセキュリティ対策が含まれているため、より手軽にECサイトを構築できます。EC-CUBEのクラウド版にはLiteプランとStandardプランの2つがあります。
Liteプランは、より低コストでECサイトを構築できるプランです。2023年12月時点の情報ではLiteプランの初期費用は無料、月額費用は6,800円からとなっています。Standardプランはより柔軟にカスタマイズして本格的にECサイトを構築したい方に向けたプランで、初期費用は70,000円、月額費用は49,800円から84,800円です。EC-CUBEのクラウド版は、ECサイトでの販売額に応じて段階的に月額費用が変わります。Liteプランでは、月間販売額が50万円を超えると月額費用に超過分×1.3%の金額が上乗せされます。Standardプランでは月間販売額が300万円を超えると月額費用に超過分×0.5%の金額が上乗せされますが、月間販売額が1,000万円を超えると月額費用は84,800円に固定となるため、販売額が大きくなった場合でもEC-CUBEではコストを一定に抑えられます。
EC-CUBEを使って機能を柔軟にカスタマイズしながらECサイトを構築するには専門的な知識と技術が求められます。そのため、EC-CUBEを利用する場合は、EC-CUBEでの構築に詳しい専門業者に依頼する開発費用も予め見込んでおきましょう。
Adobe Commerceは、世界で高いシェアを誇るMagentoの有償版であるMagento Commerceが2021年にAdobe Commerceという名称に変更されたECプラットフォームです。Adobe Commerceの前身であるMagentoは、アメリカ発のECプラットフォームで、コカ・コーラ社などのグローバル企業にも多く採用されており世界的に有名ですが、日本では導入事例が少なくあまり知られていませんでした。Adobe Systems社がMagento Commerce社を買収し、Adobe CommerceとしてAdobe製品のラインナップのひとつとなったことで、日本での知名度も上昇しています。
Adobe Commerceは、オープンソースのECプラットフォームです。利用には年間ライセンスの購入が必要で、ライセンス費用は売上金額の想定や利用するドメイン数で変動します。Adobe CommerceはほかのECプラットフォームと比べて導入費用が比較的高額であるといわれていますが、公式サイトでは料金体系が非公開のため問い合わせが必要です。なお、Adobe Commerceのライセンスには、オンプレミスモデルとクラウドホスティングモデルの2種類があります。
オンプレミスモデルでは自社でサーバーを用意して管理する必要がありますが、クラウドホスティングモデルはAdobe Systems社が提供するクラウドインフラストラクチャ上で実行され、サーバー保守やセキュリティ対策が含まれているためメンテナンスフリーで利用できます。なお、Adobe Commerceの前身であるMagentoは、元々開発者をターゲットとしていることで知られており、Adobe Commerceの利用には高度な技術力が求められます。
◎EC-CUBEとAdobe Commerceの機能比較
EC-CUBEもAdobe CommerceもECサイトに必要な基本機能は揃っており、オープンソースのため柔軟にカスタマイズすることができますが、それぞれ異なる強みがあります。EC-CUBEはポイント機能や割引クーポン、メールマガジンの配信機能などの販促機能が標準搭載されていることはもちろん、日本市場に最適な機能が豊富なのが大きな特徴です。これはEC-CUBEが日本発のオープンソースであり、日本の法令や商習慣に合った機能を提供しているためです。
たとえば、商品の配送時に日付や時間帯指定を行うことは日本では当たり前のサービスですが、海外の物流事情においてはいつ商品が届くかわからないのが通常です。また、代金引換決済やコンビニ決済も、日本特有の商慣習です。EC-CUBEは、細かい配送設定や日本でよく使われる決済サービスを選択できる機能など、日本市場に適した便利な機能が充実しているため、国内ビジネスの顧客満足度アップに役立ちます。EC-CUBEでは独自のデザインテンプレートを作成して、ブランドイメージに合わせたオリジナリティ溢れるECサイトを構築できます。
EC-CUBEはデザイン以外にも、カート機能や管理画面、決済方法や配送方法、販促機能や分析機能といったあらゆる部分を自由にカスタマイズできるため、こだわりのデザインや特殊なサービスにも柔軟に対応可能です。自社のニーズに合わせて必要な機能に絞ってカスタマイズすることで、使いやすく費用対効果の高いECサイトが構築できます。
Adobe Commerceは多機能で、複雑なカスタマイズを必要とするような機能も提供されていることが大きな特徴のひとつです。たとえば、Adobe Commerceには顧客の行動や商品の特徴、検索傾向やトレンドなどに基づいてAIが関連性の高い商品を自動的に提案する商品レコメンデーション機能があります。商品レコメンデーション機能を利用することで、顧客の商品選びを手助けし顧客満足度を高めることに加え、顧客の予定以上の金額の消費を促すことで売上アップの効果も見込めます。商品レコメンデーション機能は、拡張機能として無料でダウンロードできます。
Adobe Commerceは、越境ECに対応した機能が充実していることも大きな強みです。越境ECとは、ECサイトを通じて国境を越えて取引を行うことです。Adobe Commerceは、60以上の多言語対応と50種類以上の多通貨に対応しており、マルチリンガルなEC構築に特化しています。世界各国の税率や関税に対応し自動計算する税金や関税の計算機能や、世界中の地域ごとに送料を設定できる地域別配送設定機能といった機能も用意されています。Adobe Commerceにはグローバルな事業展開に対応した機能が豊富にあるほか、購入ロット数に応じた割引や顧客に応じて商品価格を変更できるB2B向けの機能があることも特徴です。一方、Adobe Commerceは多機能ゆえに難解で、ECに関する知見やシステムの操作に苦手意識を感じている方とっては使いこなすのが難しい一面もあります。
◎EC-CUBEとAdobe Commeのビジネスモデルの比較
EC-CUBEは、日本の法律や商習慣に合った機能が揃っており国内をターゲットとしたビジネスに向いています。EC-CUBEは無償で利用することも可能で有償のプランでもコストを抑えてはじめることができます。EC-CUBEは、手軽に質の高いECサイトを構築できることから、中小規模事業者のニーズにも合ったECプラットフォームです。
一方でAdobe Commerceは、売上規模が数億円を超える大規模なビジネスに向いています。Adobe Commerceは越境ECとして優れた機能が充実しているため、グローバルに事業を展開する大規模事業者のビジネスにも対応できます。Adobe Commerceは複数のドメインをまとめて管理できることもグローバル展開に向いている理由のひとつです。通常のECサイトの場合は、国ごとに個別のECサイトを作成しサーバーも個別で管理するなど運用が煩雑になりがちです。Adobe Commerceでは複数のドメインをまとめてひとつのアプリケーションで管理運用できるため、サイトごとに環境を用意する必要がなく、商品や在庫情報の連携をとりながら効率的に運用できます。
Adobe Commerceは、大規模なトランザクション処理においても高性能を維持できるため、大規模ビジネスで登録商品など大量にデータがある場合でも高速で処理できます。Adobe Commerceでは、商品や決済情報などのさまざまなデータを別のデータベースに格納したり、Webコンテンツを分散サーバーで高速に処理し負荷分散とセキュリティを向上させるCDN(Content Delivery Network)の仕組みを利用したりすることで処理を高速化しています。大規模ビジネスにおいて100万点以上の商品データが登録されているケースや大量の注文が入ったケースでも、ECサイトとのページ表示速度が保たれ動作が安定します。
◎EC-CUBEとAdobe Commerceの運用比較
Adobe CommerceはEC-CUBEと比較して国内での導入事例がまだ少なく、構築に対応できる開発業者も限られています。Adobe Commerceは海外発のECプラットフォームであるため情報は主に英語で、情報収集に手間がかかることがあります。また、Adobe Commerceは多機能な反面、難解で構築や改修により多くの時間と費用がかかる場合もあるので、スケジュールやコストの面でビジネスに支障がないか注意が必要です。
EC-CUBEは国内のネットショップで最多の利用者数を誇り、公式情報を含め日本語での情報収集が容易に行えます。EC-CUBEはユーザー同士のコミュニティも充実しているため、コミュニティを通じてカスタマイズ機能のソースコードを共有するなど、活用の幅が広がります。また、EC-CUBEには認定パートナー制度があるため、信頼できる開発業者選びに役立ちます。EC-CUBEに関する知見やノウハウ、構築実績が豊富なEC-CUBE認定パートナー業者からのサポートを受けることで、EC-CUBEを使って満足度の高いECサイトの構築と運用が実現できます。
◎国内向けのECサイト構築はカスタマイズ性の高いEC-CUBEがおすすめ
EC-CUBEとAdobe Commerceとを比較すると、EC-CUBEはよりコストを抑えて日本の商習慣に合った独自性の高いECサイトを構築することができます。国内ビジネス向けのECプラットフォームなら、日本市場に特化したEC-CUBEが最適です。EC-CUBEで自社のニーズに合わせて必要な機能を柔軟にカスタマイズすることで、顧客も運用担当者も使いやすいECサイトを構築できます。EC-CUBEは、ECサイトに必要な基本機能に加えて物流機能や決済サービスも充実しているため、顧客満足度や売上アップにも寄与します。
ECプラットフォーム選びにお悩みの方は、国内向けのオリジナルで使いやすいECサイトを構築できるEC-CUBEがおすすめです。当社は神奈川最上位ランクであるゴールドランクのEC-CUBE認定パートナーです。EC-CUBEに関する知見とノウハウ、豊富な構築実績でお客さまに最適なECサイト構築をお任せいただけます。運用後のアフターフォローも充実しているため、安心してECサイトを運用していただけます。
◎まとめ
EC-CUBEは、Adobe Commerceと比較してより日本市場に特化した機能が充実しています。EC-CUBEは日本国内向けのビジネスに最適で、国内の導入事例や利用者が多いことから、運用後の情報収集や開発業者選びも安心です。自社のニーズに合った使いやすく独自性の高いECサイトを構築するなら、神奈川最上位ランクのEC-CUBE認定パートナーである当社までお問い合わせください。