理想のECサイトが作れる！最新版EC-CUBE4系の特徴と機能 EC-CUBE は、国内のネットショップで1番利用されているECサイト構築用のオープンソースです。公開から18年間経つ現在も、バージョンアップを繰り返しながら、機能性やカスタマイズ性、使いやすさ、セキュリティなどの改善と向上を行い、より理想のECサイトを作ることができるプラットフォームへと進展しています。この記事では、2024年現在の最新版であるEC-CUBE4の特徴や機能をご紹介します。

EC-CUBEは、株式会社イーシーキューブが開発を行っている、国産のECプラットフォームです。EC-CUBEダウンロード版は、ソースコードが公開されているオープンソースなので、サーバーに無料でダウンロードして使うことができます。EC-CUBEの特徴は、ECサイトに必要な機能が基本機能として実装されているという点です。インストールすればすぐにECサイトをはじめられるため、開発にかかる初期費用を抑えることができます。

 

EC-CUBEには、ソースコードを改変したり豊富なプラグインを活用したりして、自由にカスタマイズできるという特徴もあります。機能やデザインをカスタマイズするによって、ブランドイメージに合わせたオリジナルデザインのECサイトやさまざまな販売形態のECサイトなどを構築することも可能です。初めてEC-CUBEのβ版が公開されたのは、2006年のことです。翌年の2007年にEC-CUBE1.0が正式にリリースされ、その後もアップデートを繰り返しながら、バージョンアップ版をリリースし続けています。2024年現在は2系、3系、4系と言われるバージョンのEC-CUBEが広く利用されており、最新版は2023年6月にリリースされたEC-CUBE4です。

 

EC-CUBE4は、EC-CUBE3から大規模な変更が行われた、メジャーバージョンアップ版としてリリースされました。エンジニアやデザイナーだけでなく、運営管理者や顧客すべてにとって使いやすいEC-CUBEを目指して開発されたEC-CUBE4は、内部機構から見直しを行って、より簡単、安心、低価格で理想のECサイトを構築できるプラットフォームとなっています。EC-CUBE4のバージョンアップでは、EC-CUBE本体の品質向上としてEC-CUBE3よりも基本機能の数が10%増加しており、基本機能だけでもより運用しやすいECサイトの開設が可能です。またECサイトの離脱率に関わる、表示速度や動作速度などのパフォーマンスも向上しています。EC-CUBE3と比較すると表示速度は2倍になり、90,000点もの膨大なアイテム数でも問題なく動作できるようになっています。さらにセキュリティ診断も実施されているため、セキュリティ面でも安心して使用することが可能です。EC-CUBE4は、このような本体の品質向上だけでなく、開発環境や開発に関わるプラットフォーム全体も充実させたバージョンアップを行っています。ドキュメントサイトや開発コミュニティ、マニュアルサイトなどが充実しているため、エンジニアやデザイナーがEC-CUBE4の開発をより行いやすくなっています。またEC-CUBE4で使用できるプラグインも充実しており、動作できるサーバーも増加しています。

 

EC-CUBE4には、EC-CUBEの主な特徴である基本機能の充実や自由度の高いカスタマイズ性などをよりアップデートさせるいくつかの特徴があります。

 

まずは、EC-CUBE4の機能カスタマイズに関する特徴です。EC-CUBE4では、ベースとなるPHPフレームワーク自体をSilexからSymfonyに変更したため、SymfonyとEC-CUBEの独自の拡張機構によってコアソースコードのカスタマイズが行いやすくなり、より簡単に自由なカスタマイズを行うことが可能です。またEC-CUBE3でよく利用されていたカスタマイズの事例やプラグインなどを洗い出し、プラグインを使用しないと拡張しづらかった点などEC-CUBE3の問題を解消した拡張機構が追加されています。さらにプラグイン開発の記述量やファイル量もEC-CUBE3より30％程度減少したことなどにより、プラグイン開発のしやすさやプラグインの安定化も向上しています。

 

次にEC-CUBE4のデザインカスタマイズに関する特徴です。既存のデザインテンプレートのHTMLが全面的に整備され、FLOCSSを採用したCSS設計の整備も行われたことによって、よりデザインカスタマイズがしやすいソースコードにアップデートされました。HTMLやCSSのコーディングルールや設計指針をまとめたスタイルガイドが提供されているため、コピー&ペーストを使って簡単にカスタマイズすることも可能です。またEC-CUBE4から管理画面にコードエディタが実装されるようになり、より効率的にカスタマイズできる仕様となっています。

 

さらに管理画面に関するアップデートもEC-CUBE4の特徴のひとつです。運用や管理を行うショップオーナーが使いやすくなるように、管理画面の運用導線や一画面で完結する情報量などユーザーインターフェースをゼロから設計して、管理画面の全面的な刷新が行われました。とくにECサイトで頻繁に利用される受注に関する管理画面を強化し、受注管理に関する情報確認や入力作業などを一画面で行えるようにアップデートされています。またEC-CUBE本体とプラグインなどを販売しているオーナーズストアの連携も強化され、管理画面からプラグインの検索やインストールができ、より簡単にプラグインを導入できるようになりました。

 

最後は、EC-CUBE4のモバイル端末への対応に関する特徴です。スマートフォンやタブレットからECサイトを訪問するユーザーが増加しているため、さまざまな端末の利用に対応することは、ECサイトの集客や売上アップに大切なポイントとなっています。このような流れに対応できるよう、EC-CUBE4では、デバイスごとのテンプレートやモバイル専用のレイアウトを設定できる機能などが実装され、モバイルでのユーザー体験向上につながるアップデートが行われました。さらにパソコンからスマートフォンなど、デバイスをまたいだ利用に対応できるカートの永続化機能の実装や、モバイルでのECサイト表示速度の大幅な改善により、購入や予約などのコンバージョン率アップや離脱率の減少にも良い影響を与えると考えられます。

 

EC-CUBEは、インストールしただけのデフォルトの状態でも、ECサイトに必要な機能がすぐに使えるという点が魅力のECプラットフォームです。EC-CUBE4をインストールすると、サイトトップページや商品一覧ページ、商品詳細ページはもちろん、マイページやお問い合わせフォーム、ログイン画面、注文内容確認ページなど、ユーザーがECサイトで見る基本的なページをすぐに使用することができます。EC-CUBE4では、このようなユーザーが使用するフロント機能だけでなく、ショップオーナーが使用する管理機能に関しても、さまざまな機能が追加されています。

 

カートの永続化機能もEC-CUBE4に追加されたフロント機能のひとつですが、ほかにも商品一覧ページから直接カートに追加して購入できる機能やクーポンを使って割引購入できるクーポン機能が追加され、ユーザーがより快適にショッピングを行うことができるようになりました。また当サイトについて、プライバシーポリシー、特定商取引に基づく表記といったページが、管理画面で設定した情報を表示できる基本ページとして追加され、サイトマップも自動で生成されるようになりました。

 

EC-CUBE4の管理機能では、管理画面のログインでユーザーごとに二段階認証を設定できる機能が追加され、トップページに売上状況を確認できるグラフやおすすめのプラグインが表示されるようになりました。商品一覧画面では、商品の公開や非公開などの変更を一括で行える商品管理機能が追加されました。EC-CUBE4でとくに強化された受注管理に関する機能では、出荷情報のCSV出力、受注した商品の出荷日時や問い合わせ番号のCSV登録などの追加機能により、多くの受注情報を一括で管理できるようになりました。また出荷メールを一括送信できる機能、受注一覧画面や詳細画面での問い合わせ番号の入力、出荷作業者や配送業者へのメモを登録できる機能などにより、受注に関するショップオーナーの負担軽減や管理のしやすさにつながっています。

 

店舗設定に関する機能としては、基本的な支払方法や配送業者、ポイント付与率の設定などに追加して、定休日を登録してフロント画面に定休日カレンダーを表示させることができる機能、注文や問い合わせに対するメールをテキストかHTMLの2形式で作成できるマルチパートメール設定なども追加されました。EC-CUBE4は、このような多くの機能が追加されたことにより、さらに多くのネットショップで利用され、約30,000店もの店舗で利用されているECプラットフォームとなっています。

 

EC-CUBE4は、内部機構から見直した最新のメジャーバージョンアップ版です。エンジニアやデザイナーがよりカスタマイズがしやすくなっただけでなく、運用や管理もしやすくなり、モバイル端末のレイアウト設定なども可能になりました。YTC・PLUSでは、EC-CUBE4を利用したECサイト構築や開発を承っております。EC-CUBE4に関することは、お気軽にお問い合わせください。