ネットショップを運営して事業を展開する事業者が多くなり、ECサイト構築の需要は年々増加傾向にあります。クライアントのニーズに合わせたECサイトを構築するためには、どのプラットフォームを利用して構築するかが重要です。EC-CUBEは、国内のネットショップでトップシェアを誇るECプラットフォームです。この記事では、EC-CUBEについてほかのサービスとの違いやEC-CUBEが選ばれる理由をご紹介します。

 

ECサイトの運営をサポートするサービスは、大手ショッピングモールへの出店や自社でECサイト構築など、さまざまな方法があります。自社でECサイトを構築する場合、ゼロから開発を行うフルスクラッチでなければ、ASPカートやオープンソースなどのECプラットフォームを利用して構築を行います。利用するECプラットフォームの種類によって、ECサイトに搭載できる機能やデザインといった自由度が異なるため、構築するECサイトに合わせてプラットフォームを選ぶ必要があります。

 

EC-CUBEは、株式会社イーシーキューブが開発したオープンソースのECサイト構築のソフトウェアです。公開されているEC-CUBE構築パッケージのソースコードを無料でダウンロードして、ECサイトを構築することができます。EC-CUBEには、ショッピングカート機能や支払い、ポイント、会員情報、商品在庫などに関する、ECサイトに必要な基本機能が揃っており、ダウンロードするだけですぐにECサイトを構築することができます。

 

EC-CUBEは自由にカスタマイズができるため、販売形態に合わせた機能を追加したりデザインを変えたりして、クライアントのブランドイメージに合わせたECサイト構築が可能です。また、物流や広告といった外部サービスとEC-CUBEを連携させることができるため、オリジナル性の高いECサイトをつくり出せるオープンソースでもあります。

 

さまざまなECプラットフォームが存在するなかで、EC-CUBEはオープンソースのEC構築サービスとして、日本国内のシェア率No.1を獲得しています。EC-CUBEのダウンロード数は180万件を突破しており、EC-CUBEを利用して稼働しているネットショップの推定店舗数は35,000店舗以上という数字からも、EC-CUBEのシェア率の高さを測ることができます。

 

EC-CUBEのシェア率が調査されたのは、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が行った、第3回オープンソースソフトウェア活用ビジネス実態調査によるものです。この調査で対象となったのは、ソフトウェア会社や情報処理サービス会社などで、オープンソースを活用している市場の現状やニーズを調査するための取り組みとして調査されました。この調査では、ECプラットフォームのなかでEC-CUBEを含めたオープンソースの利用自体が全体として広がっていることも明らかとなりました。これまでEC構築用のオープンソースは、osCommerceやZen Cartといった、海外発のオープンソースがほとんどで国内でもシェアの大半を占めていましたが、日本発のEC-CUBEがリリースされて以降、日本でのシェアを徐々に広げていき、国内シェアNo.1になるまでに至りました。

 

別の調査でも、EC-CUBEのシェア率の高さが明らかになっています。ECマーケティング株式会社が行ったネットショップ動向調査では、月商100万円以上のネットショップの担当者に対してアンケートを行い、そのなかで利用されているECプラットフォームのシェア率や満足度について調査しています。ECオープンソースだけでなく、ASPカートやフルスクラッチなど全てのECプラットフォームが対象になっているなかで、EC-CUBEが20.7%でシェア率1位という結果が出ました。シェア2位のプラットフォームは、同率13.2%でASPカートのBASEとECパッケージのコマース21、シェア4位は、9.4％でクラウドECのebisumartという結果になっています。この調査から、手軽に利用しやすいASPカートなどほかのECプラットフォームよりも、オープンソースのEC-CUBEが多くのネットショップから選ばれていることがわかります。

 

ECサイト構築には、EC-CUBE以外にも利用できる多くのサービスがあり、それぞれ手軽さやコスト、オリジナル性など、メリットやデメリットを含めた違いがあります。まず大手ショッピングモールへの出店支援を行う場合であれば、ECサイト自体を構築する必要がないため手軽に出店ができます。初期費用が安く済むなどのメリットがありますが、月額利用料や手数料などのランニングコストがかかったり、デザインや機能が決まっていたりといったデメリットがあります。ゼロからECサイトの独自開発を行うフルスクラッチの場合は、デザインや機能を完全にオリジナルで構築できますが、基本的なECサイトの機能から開発する必要があり、コストや時間がかかるというデメリットがあります。

 

自社ECサイトを構築する場合、独自開発するのではなくASPカートなどのECプラットフォームを利用する方法があります。日本でシェアを広げているのは、ShopifyやMake Shop、shopserveなどのサービスです。このようなサービスは、ひと通り機能が揃っているプラットフォームをレンタルしてECサイト構築を行うため、手軽にはじめやすいというメリットがあります。しかし、月額利用料や手数料などのランニングコストが発生することや、カスタマイズ性に制限があることなどがデメリットになり、ASPサービスが中止してしまうとECサイトを継続できないというリスクも発生します。EC-CUBEは、無料で利用できるオープンソースのECプラットフォームなので、初期費用を抑えることができます。基本機能が搭載されているため手軽に開発しやすく、独自開発のように機能やデザインは自由にカスタマイズできるメリットがあります。しかし、独自でECサイトを立ち上げるため、構築後の集客などマーケティングは自社で行う必要があります。

 

ECサイト構築には、それぞれメリットとデメリットがあるなかで、EC-CUBEが多くのネットショップに選ばれ、国内トップシェアになっています。EC-CUBEは日本発のオープンソースです。海外発のECオープンソースには、MagentoやWoo Commerceなどさまざまなサービスがあり、海外シェアの多くを占めています。海外発のECオープンソースも日本でのシェアを獲得していますが、ECサイトは金銭の支払いや個人情報など機密性の高い情報のやり取りを行うため、意味が曖昧な状態で構築することが重大なミスにつながりかねません。国産オープンソースのEC-CUBEであれば、機能を理解して構築し安心して使用できるECサイトを提供できます。また日本でよく使用されている決済方法を追加できたり、日本の物流と連携できたりと、海外のオープンソースと比べて日本での利便性が高い点もEC-CUBEが国内シェアを広げている理由のひとつです。

 

EC-CUBEがシェアを広げている理由は、単に国産オープンソースだからというだけではありません。ASPカートなどほかのECプラットフォームのなかには国産のサービスも多く存在します。手軽に利用できるためシェアを広げているサービスもありますが、オリジナル性の高いECサイトを構築するという点では限界があります。EC-CUBEは、ECオープンソースのなかではダウンロードや構築が手軽にしやすいサービスであり、さらにデザインや機能をカスタマイズして、オリジナル性が高いECサイトを構築できます。この点も、EC-CUBEが日本でのシェアを広げている理由のひとつです。EC-CUBEは、プラグインやデザインテンプレートを活用して簡単にカスタマイズすることもできれば、ソースコードを扱う専門的なカスタマイズも可能です。EC-CUBE公式のプラグインも豊富にあり、サポートがしっかりしているので安心して利用できます。

 

EC-CUBEが国内シェアを広げているもうひとつの理由は、開発や構築に関する情報が豊富にあるという点です。EC-CUBE公式サイトで、開発者向けのトラブルシューティングなどの情報が公開されているのはもちろんのこと、EC-CUBEは国内に利用者が多いため、ブログや開発コミュニティなどでEC-CUBEについて解説している情報を多く見つけることができます。EC-CUBEでトラブルが起きた時の対処法や構築に関する疑問、カスタマイズの方法なども見つけることが可能です。EC-CUBEには、EC-CUBEの開発事業者とのパートナー制度があり、EC-CUBEパートナーにのみ提供される情報や最新情報を得ることができます。このようなさまざまな情報を活用し、開発や構築に役立てられることも、EC-CUBEが国内トップシェアを獲得している理由のひとつです。

 

EC-CUBEは、国内トップシェアのオープンソースです。EC-CUBEが高いシェアを獲得している理由には、使いやすさだけでなく、カスタマイズ性の高さや情報の豊富さなどがあげられます。YTC・PLUSは、EC-CUBE認定パートナーとしてEC-CUBEを活用し、オリジナルデザインのEC構築を行っています。EC-CUBEに関するご相談は、お気軽に当社までお問い合わせください。