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EC売上アップ術

◎第84回 WEB受発注システムのBtoB向けオンラインショップで売上アップするポイント

BtoB向けのオンラインショップとはWEB受発注業務を効率化できる仕組みのひとつです。BtoBでは突然の大量注文や定期的な受発注が頻繁に発生しますが、紙管理やマンパワーを利用したExcel管理ではコストがかかり、ミスが発生してしまうことも少なくありません。この記事では、BtoB向けオンラインショップを開設するメリットや注意点についてご紹介します。

 

◎BtoB向けオンラインショップとは

BtoB向けオンラインショップとはBtoB間の取引で利用するECサイトのことを指します。BtoB=business to business、EC=electric commerceの略で、企業間で行うWeb上の取引のことを指します。オンラインショップといえば一般ユーザー向けのECサイトを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、一般ユーザー(customer)向けのECサイトはBtoC(business to customer)と表現し、一般ユーザーと企業が直接取引をできるオンラインショップのことを指します。たとえば、Amazonや楽天などの大手ECサイトもこのBtoCサイトにあたります。一方で、BtoC向けのオンラインショップのように企業間で商品取引を行えるECサイトのことを、BtoB向けオンラインショップといいます。
 
オンラインショップの種類には、取引対象の違いとシステム構築の違いがあげられます。システム構築の違いとしては、BtoB向けオンラインショップでは、多様な決済方法の構築が求められます。小口取引向けのBtoCと同様の決済方法ももちろんですが、与信取引による決済機能の実装が求められることがBtoCオンラインショップとの大きな違いになります。与信取引とはその場での決済ではなく後払いで取引をする決済システムを指します。長期に渡り、定期的な取引のある企業や大量の受発注を行う際に、取引先企業が選択する機会が多い決済システムです。いわゆる掛け売りのような形なので、どの企業や発注量でも利用できるシステムではありませんが、オンラインショップへ登録する際に与信審査が行われ、取引できる数量や価格が決まることが大半です。このような決済システムや審査はBtoCのオンラインショップにはないシステムです。大口注文の受発注を定期的に行うBtoB取引において与信取引システムの導入は、利便性の向上を図り顧客満足度を向上させるために必須ともいえる機能です。
 

BtoB向けオンラインショップとは

◎BtoB向けオンラインショップの種類

BtoBむけオンラインショップには、会員制のように登録した企業しか購入ができないクローズド型サイトという形態があります。その名の通り登録した企業のみが商取引できる、閉じられた形態のWEB受発注システムを取り入れたオンラインショップです。取引先が限定されているため、製品情報などが一般に公開されることはありません。部品やシステム等商品の基幹に関わる機密性の問われる取引を行う際に最適な形態といえます。一方、中小企業や小口取引向けの規模の小さなスモール型サイトがあります。クローズド型とは違い、オープンにどの企業でも製品情報を参照できることが特徴です。
 
1番規模の大きなBtoB向けオンラインショップは、複数企業が参入するマーケットプレイス型オンラインショップです。規模が大きい分、参入企業の募集・選定が成功するか否かを大きく左右する形態です。BtoCで例えると、Amazonや楽天規模のオンラインショップと考えて差し支えないでしょう。すでに開設されているマーケットプレイス型オンラインショップに自社の製品を展開するというのも、ひとつの方法ではあります。ただし、クローズド型オンラインショップと異なりフォーマットや運用が固まっているため、カスタマイズの自由度が少ない点が取引先企業のニーズによっては利便性に欠けてしまう場合もあります。どのような形態のBtoB向けオンラインショップを開設するかは、今後のビジネスモデルに関わる重要な選択です。自社のBtoB取引の規模やニーズを見極め、WEB受発注システムを導入した最適なモデルのオンラインショップ開設で、売上アップを目指しましょう。
 

BtoB向けオンラインショップの種類

◎受発注の課題はBtoB向けオンラインショップで解決

BtoB間での大量の受発注で多く発生する課題としてあげられるのが、人的ミスや問い合わせ対応のコストなど、人が対応するうえで起こる問題です。管理体制のキャパシティを超えた受発注によるチェック漏れや入力ミス、発注納期の見過ごしなどが例としてあげられます。また自社の受発注のキャパシティそのものを可視化できていないという問題を抱えているケースもあります。受注を受けてからさまざまな管理ツールを経て連携するというタイムロスは、オンライン化された現代においてストレスに感じる取引先企業も少なくありません。これらの課題の多くを解決できるのが、WEB受発注システムを導入したBtoB向けオンラインショップの開設です。
 
急ぎの大口注文をしたいのに電話がつながらないというチャンスロスやストレス、個数の桁数ミスや請求書発行の遅延や日付の入力漏れなど、人的ミスやリスクはあげるときりがありません。その多くを解決できるのがWEB受発注システムを導入したBtoB向けオンラインショップです。WEB受発注システムによる管理の一元化はこのような人が業務にあたる際に起こる課題を解決できます。アナログ管理では、1度ミスが起こるとミスを起こさないための業務フローの作成が必要になり、さらにフローのチェック体制を構築する必要が出てくるなど、ひとつの業務をこなすためのコストは会社全体のパフォーマンスを下げ、業務の非効率化につながってしまいます。人的リソースの配分が受発注に偏ることになり、営業など販促機会の拡充に十分なリソースを割くことができないという課題を抱えている企業もあります。そのような課題の解消に最適なのがWEB受発注システムです。
 
アナログ管理による非効率な作業を、WEB受発注システムを導入したオンラインショップの開設で改善することにより、従業員の働き方の多様性を確保することができます。ノマドワークやリモートワークが定着化してきた今、アナログなシステムを採用し続けることにより従業員の働き方が大きく制限されてしまっています。それぞれの生活スタイルに合わせた働き方を選択できない就労環境は、従業員のエンゲージメントに大きく影響し、同業他社への人材流出にもつながってしまいます。そこで、WEB受発注システムを取り入れることにより、人材流出やエンゲージメントスコアの改善も見込まれます。受発注システムの管理をWeb上で完結することで、解決できる課題は広範囲に渡ります。
 

受発注の課題はBtoB向けオンラインショップで解決

◎BtoB向けオンラインショップを導入して売上アップするポイント

たとえば、Excel管理や紙管理を行っている企業がWEB受発注システムを導入したオンラインショップを開設するメリットとして真っ先に思い浮かべるのが、従業員の負担軽減やミスの削減です。コストがかかっても、WEB受発注システムのオンラインショップを開設するメリットは多くあります。
 
〇WEB受発注システムによるスケジュールや在庫の可視化
WEB受発注システムを導入したオンラインショップの開設により、社内間での管理がスムーズになり在庫の微妙な変化や売上データの推移を簡単に可視化できるようになります。また、テレワークなどさまざまな働き方が定着化してきた現代において、誰でもどこでも一見して現状の理解ができるWEB受発注システムへの切り替えにより、コミュニケーションが円滑に取れます。Excel管理のように関数でソートをかけて分析をする手間も省けるため、見落としや重複がないか一見して把握することができます。BtoBの大口取引にとってスケジュールミスは経営の致命傷となりえる可能性さえあります。属人化した管理体制ではなく複眼チェックをスムーズ行えるWEB受発注システムを導入したオンラインショップの開設により、スムーズな在庫管理や微細な売上の変化に気付くことができます。何かが起こってから行動を起こすのではなく、小さな変化に気付くことにより先手を打った管理体制を構築できるのが、WEB受発注システムを導入したオンラインショップの大きなメリットです。
 
〇人的コストがかかる問い合わせ対応やミスの軽減
WEB受発注システムを導入すると受注する側だけではなく発注する側も電話やFAXの手間が省けるため、取引先企業のコストやミスの削減にもつなげることができます。その結果、長期のリピーターを獲得できる可能性や新規顧客獲得機会の増加になります。さまざまな分野でDX化が進む現在、競合他社がWEB受発注システムを導入したオンラインショップを開設は、これからも増え続けることが予測されます。受発注のストレス軽減や取引先のコスト削減のために、すでにWEB受発注システムを導入している競合他社に契約を切り替えられるという事態も起こりかねません。そのような事態を防ぎ競合他社との差別化を推し進めるためには、対応時間のコスト削減のためのWEB受発注システムを導入したオンラインショップ開設が欠かせません。また、電話での注文となると対応できる時間には限りがあります。WEB受発注システムを取り入れたオンラインショップの開設により、取引先企業は365日24時間オンラインショップで注文をすることができるようになります。自社の営業時間の都合に合わせてもらう必要がなくなる分、取引先企業の利便性の向上にもつながり、長期の取引が期待できます。日中、営業時間中の問い合わせにおいても、電話対応やFAX、メールなど多数のツールをチェックする人的コストが削減できます。営業活動など攻めの業務にリソースを割くことがでるのが、WEB受発注システムを導入したオンラインショップの最大のメリットといえるでしょう。
 
〇営業ツールとしての活用
WEB受発注システムを導入しオンラインショップを開設することにより、受発注の見える化が進み、各分野の売上個数や在庫、月別の受発注推移の分析を今までよりも簡単に行うことができます。データがよりクリアに見えることにより、分析がしやすくなり分析の精度も向上します。今まで見落としていた傾向や改善点を把握することができるため、取引先への積極的な営業機会の創出や広告出稿などの適正なタイミングを把握することができ、自社製品の売上アップが見込めます。紙や電話での販促ではなくオンラインショップ内に広告を掲載するシステムを採用することにより、タイムリーなPRを取引先企業に伝えることができるのです。紙での販促ではタイムラグが生じますし、開封率を計ることもできません。電話での営業においては、取引先企業のお時間をいただくことになるため、時間帯ややり取りの回数を考えると非効率且つ迷惑がられる可能性さえあります。WEB受発注システムを取り入れたオンラインショップ上でのPRであれば、取引先企業が見たいタイミングでクリックをし、内容を確認することができ広告掲載後の分析も可能になります。
 

BtoB向けオンラインショップを導入して売上アップするポイント

◎BtoB向けオンラインショップ開設の注意点

WEB受発注システムを導入したBtoB向けのオンラインショップを開設する際にはいくつかの注意点があります。まず注意したいのは、取引先へのフォローです。自社のオンライン化が進みWEB受発注システムを取り入れたオンラインショップを開設しても、取引先企業のオンライン化が進んでいない場合や、ITに不慣れな社員が受発注業務を担当しているときは、慎重に対応しなければなりません。社外向けマニュアルやフローの作成も必要になってきます。自社の社員教育においても、同様の対応が必要になる場合があるでしょう。今まで紙管理や電話での受発注を行っていた場合、基礎的なITリテラシーの把握と教育から必要になる場合があります。コスト面では、導入時にかかる費用や、毎月かかってくる費用は、しっかり把握しておきましょう。取引先企業が限られており、今後受発注業務に拡大の余地がない場合などは、コストに見合った導入であるかどうか、よく検討してからWEB受発注システム導入を進めていくことが大切です。
 

BtoB向けオンラインショップ開設の注意点

◎まとめ

すべての分野でオンライン化が進んでいる現代において、BtoB間でのWEB受発注システムの導入も拡大しています。ミスを防ぎ営業機会を拡充させるなどWEB受発注システムを取り入れたオンラインショップの開設は多数のメリットをもたらします。是非自社の受発注の規模にフィットしたオンラインショップを開設し、売上アップにつなげましょう。
◎第84回 WEB受発注システムのBtoB向けオンラインショップで売上アップするポイント