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EC売上アップ術

◎第69回 ECサイトの売上アップの鍵となるアフィリエイト広告の活用方法

インターネット広告を活用して、自社ECサイトの売上アップを図ろうと取り組んでいる企業は多くあります。インターネット広告には、リスティング広告やSNSを用いた広告などさまざまな媒体がありますが、なかでもアフィリエイト広告は、ECサイトの売上アップが期待できます。この記事では、どのようにアフィリエイト広告を活用すればECサイトの売上アップにつなげられるのか、押さえておきたいポイントをご紹介します。

 

◎アフィリエイト広告の仕組みとは

アフィリエイト広告とは、インターネット広告のなかでも成果報酬型の広告を指します。アフィリエイト広告における「成果報酬型」とは、主に2通りの報酬体系を意味しています。ひとつは、Webサイトを閲覧したユーザーがそのWebサイトを経由して、ECサイト上で商品を購入することで、ユーザーの購入件数や購入金額に応じて報酬が支払われる仕組みのことです。ユーザーが商品を購入することではじめて、広告主から報酬が支払われるため、完全に成果報酬型の報酬体系といえます。
 
もうひとつはクリック型で、ユーザーがWebサイトにアクセスし、サイト上に掲載されたECサイトの広告をクリックすることで報酬が発生する仕組みを指します。広告がクリックされた時点で報酬が発生するため、その後ユーザーがECサイトで商品を購入したかどうかについては、報酬に影響しない仕組みとなっています。「アフィリエイト」とは、英語のAffiliate(連携すること、仲間に入ること)が語源のとおり、広告を出稿する「広告主」、広告を掲載する「アフィリエイター」、広告主とアフィリエイターが運営するメディアをつなぐ「ASP(Affiliate Service Provider/アフィリエイト・サービス・プロバイダー)」という3者の立場がそれぞれ密接に連携しながら成り立っています。
 
アフィリエイト広告の仕組みとは

◎アフィリエイト広告が選ばれる理由

アフィリエイト広告には、ほかのインターネット広告にはない特徴や違いがあります。売上アップなど広告をとおしてビジネス上の成果を出したい場合に、アフィリエイト広告が選ばれています。アフィリエイト広告の大きな特徴として、成果報酬型の広告であり、初期費用や成果に繋がらないコストを抑えられる点があげられます。ほかのインターネット広告を利用する場合、自社ECサイトの広告を掲載した時点で費用が発生します。しかしアフィリエイト広告の場合は、自社ECサイトの広告がクリックされたり、広告を通じて、ECサイト上で商品が購入され売上アップとなるような、広告主が設定する成果が得られた場合にのみ報酬が支払われます。そのため、ほかの手段と比較して、費用対効果が高い点が大きな特徴としてあげられます。
 
アフィリエイト広告は、アフィリエイターが運営するメディア上で自社ECサイトを宣伝してもらえることもポイントです。さまざまなアフィリエイターのメディアで紹介されることで、ECサイトそのものの認知拡大が期待できます。アフィリエイト広告は、広告主がASPを通じてアフィリエイターにメディアでの宣伝を依頼します。ASPが間に入ることで、広告主はアフィリエイターとやり取りの時間を短縮でき、手間を省けるという良さがあります。
 
アフィリエイト広告が選ばれる理由

◎ECサイトの売上アップに効果的なアフィリエイト広告のポイント

ECサイトの売上アップを狙うためには、アフィリエイトを広告を通じて達成したい、定量的な目標を立てることです。アフィリエイト広告によってECサイトの売上アップをしたいのであれば、どれくらいの期間でいくらECサイトの売上をあげたいのか、という定量的な目標を決めます。その上で目標から逆算して、アフィリエイト広告のコンバージョン率や、成果が1件発生した場合の獲得単価といったKPIを検討していくのが良いでしょう。
 
アフィリエイト広告では、ECサイトに集客したいユーザーのターゲット像を明確に設定することも効果的です。どのようなユーザーが対象なのか、年代や性別、属性、ECサイトの購入単価はいくらなのか、細かい点まで明確に設定しましょう。ECサイトに集客したいメインターゲットが明確になることによって、ECサイトのクリエイティブやライティングの方向性が決まります。このように、定量的な目標設定を行うことで、アフィリエイト広告の費用対効果をより高めることができ、ECサイトの売上アップの可能性が高まります。
 
自社ECサイトに合ったASPを選択することもアフィリエイト広告で成功するポイントです。ASPは数多く存在し、それぞれ特徴が異なります。大手のASPであれば、登録しているアフィリエイターの数が多く、多くのアフィリエイターの獲得が期待できます。一方で、多くのアフィリエイターを抱えるASP場合、どのようなジャンルのメディアに自社ECサイトが掲載されるか判断がしづらく、意図しない形でECサイトが掲載される可能性もあります。規模が小さいASPや特化型のASPでは、登録しているアフィリエイターの数が多くなかったり、自社ECサイトに対応しているカテゴリーが存在しないことが懸念されます。しかし、自社ECサイトの特徴にあったメディアをもつアフィリエイターが集まっていたり、自社ECサイトで扱う製品と親和性が高いカテゴリを持っている、あるいはアフィリエイターからの評価が高いASPであるという場合もあります。
 
ASPの形態にも種類があり、ECサイトを運営する広告主とアフィリエイターを直接つなぐアフィリエイト型や、広告主のECサイトとASPを連携させることで、アフィリエイト広告を出稿できるシステム連携型などが存在します。ASPは、広告主とアフィリエイターをつなぐだけではなく、アフィリエイト広告を運用するうえで、便利な機能を有しています。たとえば、アフィリエイト広告のコンバージョン率が確認できるようなツールや、ECサイトに訪れたユーザーを計測できるツール、ASPの機能を拡張できるAPIが用意されている場合があります。こういった機能を活用していきたいのであれば、機能の充実度でASPを選択するとよいでしょう。
 
ASPは、アフィリエイト広告の運用において何か困ったことやわからないことが発生した場合、広告主が問い合わせできるサポート窓口を設けていることが一般的です。ECサイトはさまざまな時間帯にユーザーが訪れる可能性があります。運用面で不安な場合は24時間365日サポートを受け付けていたり、担当者が丁寧なASPを選択するのもひとつの手でしょう。ASPを利用するためには初期手数料や月額費用がかかり、ASPによって金額が異なるため、コスト面を考慮することも重要なポイントになります。このように自社ECサイトと相性が合うASPを選択することは、ECサイトの売上アップに重要なポイントとなります。
 
アフィリエイト広告を運用する際は、アフィリエイターのモチベーション管理を丁寧に行うことも大切です。アフィリエイターは、個人でメディアを運営している場合がほとんどです。アフィリエイト広告をはじめた段階では、アフィリエイターが自社ECサイトの特徴や強みを理解していない場合があります。アフィリエイターに対して、自社ECサイトに関する情報発信を定期的に実施し、ECサイトの理解度を高めてもらったり、どうすればアフィリエイター経由でECサイトで商品が購入されるのか、商品の売り方を啓蒙していくことが重要になってきます。丁寧なコミュニケーションやクイックレスポンスを心がけるなど、アフィリエイターのモチベーション管理を徹底し、アフィリエイターに選んでもらえるECサイトにすることが大切です。
 
アフィリエイターはメディアを通じて成果が出た場合、他社のアフィリエイト広告よりも高い報酬を求めていることが一般的です。他社ECサイトがどのぐらいの報酬設定でアフィリエイト広告を出稿しているのか、どのような製品を扱うECサイトがアフィリエイターに注目されているのかなど市場調査を行ったり、どんな報酬体系であればアフィリエイターを集客しやすいのか、さまざまなパターンを試してみると良いでしょう。
 
ECサイトの売上アップに効果的なアフィリエイト広告のポイント

◎ECサイトでアフィリエイト広告を活用する際の注意点

ECサイトの売上アップを目指すために、アフィリエイト広告を運用する上でいくつかの注意点があります。まずは短期間では、ECサイトの売上アップなどの成果が見えにくい点です。リスティング広告などは、広告を運用してから比較的早い段階で成果が出やすいとされていますが、アフィリエイト広告は、ECサイトへの流入や売上アップなどの成果がでるまで、3ヶ月から6ヶ月くらいかかるといわれています。その間も、粘り強くアフィリエイト広告の運用を継続することが重要になります。
 
アフィリエイト広告の内容は、それぞれのアフィリエイターが独自に考えた上で宣伝されます。アフィリエイターによっては、自社ECサイトのイメージとは合わない宣伝手法であったり、ECサイトの誇大広告になってしまうリスクもあるため注意が必要です。
 
 
◎ECサイトでアフィリエイト広告を活用する際の注意点

◎まとめ

成果報酬型であるアフィリエイト広告は上手に活用することで、企業はECサイトの売上アップが期待できます。アフィリエイト広告を運用する際のポイントとして、あらかじめ定量的な目標を設定したり、どんなユーザーにECサイトを訪れて欲しいのか、具体的にターゲットを設定することや、アフィリエイター管理などが重要になってきます。アフィリエイト広告の特徴を理解し上手に活用することで、ECサイトの売上アップを目指しましょう。
◎第69回 ECサイトの売上アップの鍵となるアフィリエイト広告の活用方法