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EC売上アップ術

◎第48回 ECサイトにおけるKPIの重要性!効果的な目標設定を詳しく解説

ECサイトを運用するにあたり、目標とする売上金額を達成するためには、KPIを設定し分析しながら具体策を講じることが重要になります。この記事では、KPIの重要性と効果的な設定方法について解説します。
◎ECサイトにおいてKPIが重要な理由
ECサイトにおけるKPIとは、Key Performance Indicatorの略で、日本語に訳すと「重要業績評価指標」という意味になります。「業績評価指標」とは、ECサイトで目標とする売上金額などを達成するために関係する、いくつかの数値を測定するための定量的な基準やデータのことを言います。目標とするゴールに向かうには複数の関係する指標がありますが、KPIはそのなかで重要と思われる数値を選んだものになります。事業目標を達成するためには必要となるプロセスを具体化することが重要なのです。また、短期的な場合だと季節的な要因も影響するため、加味して設定しましょう。
 
KPIは、目標とするゴールを設定することではありませんが、ゴールを設定することと同じくらい重要です。KPIを設定しなければ、自社のECサイトで販売する商品がどういった要因で売れたのかを容易に把握することができません。設定した指標をもとに、データを見ていくことによって、目標金額を設定しただけでは気付きにくかったユーザーの行動を見ることができます。ECサイトの売上目標達成のために、大変重要な設定であると言えるでしょう。

ECサイトにおいてKPIが重要な理由
◎ECサイト運用でKPIと密接に関係するKGI
KPIと密接に関係する用語としてKGIがあります。この2つは似ているため間違えやすいのですが、KGIはKey Goal Indicatorの略で、日本語に訳すと「重要目標達成指標」という意味を持ちます。KGIは、売上の目標金額などゴールとなる全体的な数値目標を指します。それに対しKPIは、ゴールとなる数値目標をどのように達成するのかを細かく数値化した指標のことを言います。すなわち、プロセスの先にある最終的な数値目標のことをKGIと呼んでいるのです。
 
ECサイトにおいて、目標とする売上金額を達成するために、KGIを設定しただけではどのような対策を講じればよいのかを把握することは難しいと言えるでしょう。そのため、ECサイトで設定したKGIを達成するために必要となる指標としてKPIを設定します。ECサイトでは、この達成度を見ていくことで、目標となる数値を達成するための効果的な対策を講じることができるのです。
ECサイト運用でKPIと密接に関係するKGI
◎売上アップにつながる効果的なKPIの設定方法
ECサイトにおける効果的なKPIの設定は、仮説・設定・検証といった流れに沿って進めていくと効果的です。ECサイトでは、KGIに至るまでの仮説を立てることが重要になります。そのためには、ECサイトの現状把握や課題の洗い出しを行い、どんな条件が揃うことでKGIを達成することができるのかといった仮説を立てていきます。
 
例えば、「訪問者数が伸びているのに売上金額に変化がない」といった場合は、コンバーション率や顧客単価が低いのではないかという仮説を立てることができます。ECサイトを運営するに当たって売上をアップさせるために、自身のECサイトで、どのような問題が発生しているのかという現状を把握することが仮説を立てるための近道であると言えます。
 
仮説を立てた後は、必要となる指標をいくつかピックアップします。そのなかでも、伸ばしていった方が良いと考える指標をKPIとして設定します。ECサイトにおいて、それがどれくらい達成したのかを定期的に確認することが重要です。その際、売上目標を達成していない場合は、どの指標が達成できなかったのかの確認を行うことで、要因を突き止めやすくなります。定期的な確認を繰り返すことで目標とするKGIへと近づくことができるでしょう。 
 
ECサイトでKPIやKGIに使われる指標の種類はさまざまです。ECサイトでよく使われる指標は「売上高」「訪問者数」「顧客単価」「リピート率」「滞在時間」などが代表的です。ほかにも訪問者数のなかで、購入まで至った割合を表す「CVR(コンバージョン率)」や、ひとりのユーザーが一生を通じて支払う金額の合計を表すLife Time Value(顧客生涯価値)の頭文字を取った「LTV」などもあります。そのなかから、設定したKGIに対して適切なものを選んでいきます。
 
ECサイトで一般的なのが、売上高をKGIとした場合「訪問者数×CVR×顧客単価」の組み合わせです。アパレル業界を例に考えても「訪問者数×CVR×顧客単価」が分析しやすい組み合わせと言えます。特に、アパレル業ではアッパーやパンツなどセットで購入してもらうことで顧客単価をアップさせるといった施策を打つことができるでしょう。KGIを売上高としない場合でも、新規顧客の獲得やリピート率アップなど、そのときの戦略に合わせて設定の組み合わせを変えることが大切です。指標を1度に多く設定してしまうと、チェックや検証に多くの時間を割くことになり、手が回らず十分な分析ができなくなります。そのため、指標を設定する際は3つ程度にしておきましょう。
 
KPIを設定した後は、一定の期間を区切って達成度を検証する必要があります。それぞれの項目を検証した結果、何が達成できて何が達成できなかったのか要因を分析することが重要です。分析結果をもとに、結果に現れなかった施策に対しては原因究明を行い、再び仮説を立てていきます。検証については、PDCAサイクルを意識して行い、達成と最終的な目標とするKGIの達成につなげていきましょう。

売上アップにつながる効果的なKPIの設定方法
◎まとめ
ECサイトにおいて、他のビジネスと同じように売上アップさせることは最終的なゴールになります。その達成のために必要な指標をKPIとして設定し、検証分析を行いながらECサイトの売上アップにつなげていきましょう!
 
◎第48回 ECサイトにおけるKPIの重要性!効果的な目標設定を詳しく解説