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EC売上アップ術

◎第46回 購買意欲を向上させる!ECサイトにおけるベネフィットの伝え方

ECサイトでユーザーに向けて商品を販売する際に、ベネフィットは必須とされる伝達手段のひとつです。この記事では、ベネフィットがECサイトにとって有効的な理由と、購買意欲を高めるための伝え方についてご紹介します。
 
◎購買意欲を高めるために欠かせないベネフィット
ECサイトにおけるベネフィットは「商品を購入することによって得ることができるプラスの効果」を表しています。ベネフィットを直訳すると「利益」といった意味合いです。ECサイトで商品を購入するユーザーは、ただ購入するだけが目的ではなく、その商品からもたらされる「利益」に対し期待感を持って購入します。
 
店舗での買い物のようにユーザーに直接声をかけることができないECサイトでは、いかにユーザーの購買意欲を高めるために期待感を伝えられるかが重要なポイントになります。
◎ベネフィットがECサイトに有効な理由  
ECサイトで商品を販売するのにベネフィットが有効とされる理由は、ユーザーが求める利点を満たすための情報を伝えられるからです。ベネフィットと似たような言葉に「メリット」があります。メリットも利点と同様の意味合いを持ちますが、ECサイトで商品の良さを伝える視点だと、それぞれ意味が異なります。
 
ベネフィットは、商品やサービスなどから得るプラスに働く効果のことを指し、メリットは商品やサービスそのものが持つ特徴や利点を意味します。どちらも商品の利点を伝える意味を持つ言葉ですが、ECサイトに有効なのは一般的にベネフィットとされています。
 
例えば、ECサイトを通じてドラム式洗濯乾燥機を販売すると仮定したとします。メリットは「洗濯する機能と乾燥する機能が両方備わっている」となるのに対し、ベネフィットは「家事が楽になり干す時間でほかのことができる」となります。この2つの表現を比較すると、前者は商品そのものの魅力を、後者はユーザーにとっての利点を伝えています。
 
直接商品を売ることのできないECサイトでは、ユーザーが商品を手にしたことによって得られるベネフィットを伝える必要があるのです。
 
◎購買意欲を高めるためのベネフィットの伝え方
ECサイトを通じてユーザーの購買意欲を高めるためには、商品やサービスからもたらされる利益を、いかに具体的にイメージさせられるかが重要です。そのためには、どのようなユーザーがサイトにアクセスするのか、ユーザーのペルソナ像を設定することが必要になります。性別や年齢、未婚なのか既婚なのか、細かく設定することが大切です。そして、ペルソナがどんな悩みを抱えているのか、考えられることを洗い出していきます。悩みは、より具体的に洗い出した方がベネフィットを提案しやすくなります。


次に、ECサイトで販売したい商品は、設定したペルソナの悩みをどう解消し、そこで得られる利益は何なのかを考えます。例えば、販売したい商品を「ネイルチップ」にします。オシャレは大好きだけど、職業柄普段ネイルができない人をペルソナにしてみましょう。悩みは、休みの日やパーティーなどに呼ばれたとき、指先をオシャレにネイルしたいと思っているけど、すぐに落とすことになるので躊躇してしまう、という設定にします。そのような場合は、すぐに取り外せるネイルチップを購入することで悩みは解消するでしょう。ネイルチップを付けることで周りから「オシャレをしていて素敵!」「爪がキレイだね」と言ってもらえるベネフィットが生まれます。このようにECサイトでは、商品を購入することによって得られる利点を伝えることで商品購入へと導くことができます。
 
商品ページでは、商品を活用しているイメージ写真を入れておくことが大切です。例えば、商品を使用して満足している様子の写真を入れると、ユーザーに直接声をかけることはできませんが、文字だけでなく画像を用いて伝えることで、マイナスを補うことができます。またSNSを活用してベネフィットを伝え、ECサイトへ誘導するといった方法も有効でしょう。
 
商品を購入することで得られる利益を意識して、ECサイトで商品の説明文を作る場合は、読みやすくわかりやすい文章にする必要があります。商品を購入することによって得られる効果について、伝えたいことを意識し書いても、ひと目見て読みにくい文章であれば読み飛ばしてしまうでしょう。ECサイトにおいて情報をスムーズに伝えるには、適宜改行など行いスムーズに読める文章に仕上げる工夫が求められます。
 
◎ベネフィットを伝えるときの注意点
注意点としては、ベネフィットを伝えるよりもメリットを伝えることの方が向いている商品があることを覚えておきましょう。例えば、手作りの商品などをECサイトで販売する場合などがあげられます。
 
ひとつひとつのデザインに多少の違いがあることや、その違いが商品の良さであることをユーザーに伝えますが、このような場合には商品自体のメリットを伝えたほうが、ユーザーの購買意欲を高めるのに有効的と言えるでしょう。
 
◎まとめ
ECサイトではベネフィットを意識することで、ユーザーに対して、商品の魅力や期待感を正しく伝えることができます。ユーザーの購買意欲を刺激するベネフィットを有効的に使い、ECサイトの売り上げを向上させましょう。
 
◎第46回 購買意欲を向上させる!ECサイトにおけるベネフィットの伝え方