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EC売上アップ術

◎第40回 ECサイト運営者がインフルエンサーマーケティングでやるべきこと

ECサイトの認知度や売上の向上のため、SNSで活躍するインフルエンサーとタイアップするマーケティング方法に注目が集まっています。この記事では、ECサイト事業者のためのインフルエンサーマーケティングでやるべきことをご紹介します。
 
◎訴求効果の高いインフルエンサーマーケティング
インフルエンサーとはSNSで多くのフォロワーを持つ人たちを指します。SNSが持つ拡散性とフォロワーへの影響力で、紹介した商品の売り上げ向上を狙うマーケティング手法です。
 
フォロワーの数に応じた呼称があり、500人~1万人規模のフォロワー数を持つ人たちをナノインフルエンサーと呼びます。1万人~10万人でマイクロインフルエンサー、10万人~100万人でマクロインフルエンサー、100万人以上はメガインフルエンサーと呼ばれます。
 
フォロワー数が多ければ訴求効果は高いのですが、フォロワーが少ないほど商品購入に結び付くコンバージョン率は高いと言われています。ECサイトに掲載している商品の認知度を向上したいのか、または商品のコンバージョン率を上げたいのかなど、目的によって起用する人材を検討しましょう。
◎インフルエンサーマーケティングのメリットと注意点
雑誌やテレビなどのマス広告の媒体と比較すると、ターゲットに効果的に訴求できるメリットがあります。例えば、アウトドア用品を扱うECサイトを運営している場合、それを専門にしているインフルエンサーを起用することで、そのジャンルに興味や関心があるターゲットに効果的にアプローチできます。インフルエンサーが投稿したコンテンツからECサイトのリンクに遷移することで外部ページからのアクセス数が多くなり、結果的にECサイトのSEO対策になるメリットもあります。
一方注意点として、インフルエンサーと商品やECサイトの親和性を精査する必要があります。ECサイト事業者がPRしたい世界観や雰囲気と、インフルエンサーが得意としているコンテンツの種類や世界観にミスマッチがあると効、果的なPRとならないのでECサイトの売上にも直結しません。
ほかにも、ステルスマーケティングには注意しましょう。ステルスマーケティングとは企業からの案件であるにも関わらず、それを隠して商品をPRすることです。ステルスマーケティングは炎上の要因となるため、ECサイト事業者の社会的信用も失いかねません。コンテンツを投稿してもらう際には、案件であることやPR投稿であることを明示してもらいましょう。
 
◎インフルエンサーマーケティングでやるべきこと
〇ECサイトや商品とインフルエンサーの親和性を検討する
インフルエンサーには、美容系やDIY系、料理系といったように専門としている、あるいは得意としているジャンルがあります。オファーを出す前に投稿しているコンテンツのジャンルや世界観がECサイトや商品と親和性、あるいはシナジー効果があるのか検証することが大切です。
 
投稿しているコンテンツの種類にも注目しましょう。写真のような静止画をメインに投稿している場合は、商品の世界観や雰囲気を引き出すのが得意といえます。動画コンテンツの投稿がメインであれば、動画編集技術の高さを活かして商品の機能や使い方をアピールする動画を制作してもらいましょう。一方で注意しておきたいのが、ターゲット像を明確にしておくことです。自社のECサイトや商品との親和性が高くても、その先にいるフォロワーのターゲット像を曖昧だとECサイトの売上にはつながりません。ターゲットの性別や社会的属性、年収など細かいところまで絞り込みフォロワーと設定したターゲット像が合致しているか照らし合わせる必要があります。
 
〇ナノインフルエンサーを積極的に採用する
フォロワー数の少ないインフルエンサーは、ひとつひとつのコメントやダイレクトメッセージに丁寧に返す傾向があります。フォロワーとの距離が近く、深い関係性を構築しています。ユーザーにとって身近な存在の人が商品をすすめている感覚になるため、信頼感を得やすく商品購入までのハードルが低くなります。
 
コストを抑えたいECサイト事業者には、ナノインフルエンサーの採用はおすすめです。一般的にPRを依頼するのに掛かる費用は、1フォロワーにつき1~3円が相場といわれています。例えばフォロワー数が1万人程度だと1フォロワー3円と計算しても3万円で済むので、他媒体の広告費用を考えるとコスト削減効果があります。ただし、フォロワー数の少なさから適任を探すことが難しいといったデメリットがあります。
 
SNSのハッシュタグから検索して探し出す方法もありますが、時間が掛かるので効率的とは言えません。そのようなときは、インフルエンサーを検索するツールを積極的に活用しましょう。希望の条件で絞り込み、候補者を探すことができるので効率的です。
 
〇自社でもSNSアカウントを持っておく
インフルエンサーの投稿を見て商品が気になったユーザーのために、ECサイト企業のSNSアカウントを運営しておきましょう。これによりPR投稿だけでは伝えきえない商品の詳細な情報をユーザーに提供できます。
 
昨今では、Google検索よりもSNSを検索ツールとして使うユーザーが多いので、SNSアカウントはぜひ持っておきたいところです。インフルエンサーと同じプラットフォームを使っていれば、シームレスにECサイト企業アカウントに遷移することができます。SNSアカウントでより一層の購買意欲を高めてもらい、ECサイトへ誘導します。
 
この際、投稿コンテンツにECサイトのURLを埋め込む、あるいは表示しておくなど、SNSアカウントからECサイトへの導線をスムーズにできるよう工夫しましょう。
◎まとめ
インフルエンサーマーケティングは、商品のPRにつながる有効な手段の1つです。メリットや注意点を確認したうえで、インフルエンサーマーケティングを活用して、ECサイトの売上アップを目指しましょう!
 
◎第40回 ECサイト運営者がインフルエンサーマーケティングでやるべきこと