EC売上アップ術
◎第30回 通販サイトのリピート率アップには?売上につながる施策を解説
通販サイトで安定した売上を維持するためには、リピート客を獲得できるかが1つのカギになります。この記事では、リピート率の算出方法や、通販サイトにおけるリピート率向上のための具体的な施策を紹介します。
◎通販サイトにおけるリピート率の重要性
通販サイトの運営においてなぜリピート率は重要なのでしょうか。1つはリピータ客が増えれば増えるほど安定的な売上が見込めるからです。リピート客はその通販サイトのファンであるため、ファンの獲得によってほかの通販サイトとの競争を回避できます。新規客を取り込むためのマーケティングコストを抑えることで相対的に利益率が上がり、安定的な利益を実現できる可能性が高くなります。
もう1つの理由としては、売上の見通しが立ちやすいことがあげられます。一般的な業界別の平均リピート率は通販サイト全般で約30~40%、アパレル通販サイトで約35%、消耗品通販サイトで約50%、パソコン通販サイトで約25%となっています。また、ある程度の商品数がそろっていれば約10%のリピート客がつくと言われています。ここで注意しておきたいのが、リピート率とリピータ率は異なるといった点です。
リピート率は、新規顧客のうちその後リピート客になった割合を意味します。それに対しリピータ率は、特定期間の累計顧客のうち、リピート客の割合を示したものです。次にリピート率はどのように算出するのかご説明します。
◎通販サイトにおけるリピート率の算出方法
リピート率の算出方法は以下の通りです。
【リピート率=特定期間内のリピート顧客数÷累計の新規顧客数×100】
例えば、通販サイトを立ち上げから2022年5月度までに累計で2,000人の新規顧客がおり、2022年5月度のリピート客が500人だとすると、500人÷2,000人×100=25%でリピート率は25%となります。
ちなみに、リピータ率の計算方式は以下の通りです。
【リピータ率=特定期間内のリピート顧客数÷特定期間内の総顧客数×100】
このようにリピート率とリピーター率は算出方法が違うので注意しましょう。
リピート率を計算し、管理している通販サイトが業界の平均を下回る場合、いくつかの要因が考えられます。
まずは顧客が商品やサービス内容に満足していないケースです。この場合、バイヤーズリモースが生じている可能性があります。バイヤーズリモースとは、購入後の不安や後悔の感情を意味します。特に高額商品の購入後にこの現象が起こりやすいとされています。ほかにも単純に通販サイトの認知力が足りていないケースもあります。類似した商品を同じような価格で展開する競合店がある場合、顧客は特定の通販サイトから購入する必要はありません。送料無料キャンページを実施していたり、最安値といった理由でほかの通販サイトに流れている可能性があります。
まずは顧客が商品やサービス内容に満足していないケースです。この場合、バイヤーズリモースが生じている可能性があります。バイヤーズリモースとは、購入後の不安や後悔の感情を意味します。特に高額商品の購入後にこの現象が起こりやすいとされています。ほかにも単純に通販サイトの認知力が足りていないケースもあります。類似した商品を同じような価格で展開する競合店がある場合、顧客は特定の通販サイトから購入する必要はありません。送料無料キャンページを実施していたり、最安値といった理由でほかの通販サイトに流れている可能性があります。
◎通販サイトにおいて効果が期待されるリピート施策
これらの要因を排除しリピート率を高めるための対策方法をいくつかご紹介します。
〇メール配信をする
メール配信は通販サイトを認知してもらうのに効果的な手法です。しかし、昨今ではどこの通販サイトもメール配信をしており、開封率を上げるためには一工夫が必要です。そこでおすすめしたいのが、One to Oneメールです。
これは、顧客ごとに件名や本文がパーソナライズされたメール配信で、購入履歴や通販サイト上での行動に合わせて商品をおすすめしたり、メールの件名や本文に顧客名が自動的に差し込めたりできるので、顧客ひとりひとりに寄り添ったメール配信ができます。One to Oneメールのほかにも、購入後にサンクスメールを送りアフターフォローを行うことで、先述したバイヤーズリモースを払拭する効果が期待できます。
これは、顧客ごとに件名や本文がパーソナライズされたメール配信で、購入履歴や通販サイト上での行動に合わせて商品をおすすめしたり、メールの件名や本文に顧客名が自動的に差し込めたりできるので、顧客ひとりひとりに寄り添ったメール配信ができます。One to Oneメールのほかにも、購入後にサンクスメールを送りアフターフォローを行うことで、先述したバイヤーズリモースを払拭する効果が期待できます。
〇SNSでユーザーとの接点を広げる
誰もが日常的に使うSNSを駆使することで、顧客との接点を広げることが可能です。通販サイト内にSNSページのリンクを設置したり、商品と一緒にSNSアカウントの二次元コードが印刷されたカードを添えたりと、ユーザーにSNSアカウントのフォローを促しましょう。フォロー特典などつけるとより誘導しやすくなります。
〇クーポンやポイントを付与する
使用期限を区切り「早く使わなくては」という心理にさせることで、リピート購入へつなげます。また、ポイント強化期間やポイントアップ商品の設定を行うことで購買意欲を刺激できます。ただし、還元率は競合の通販サイトや業界の基準を見極めて設定しましょう。還元率がほかと比べてあまりにも低いと、有効な訴求手段とは言えません。
〇通販サイトの利便性を高める
購入までの導線がシンプルかつ分かりやすいサイト設計は、リピート率の向上において大切です。また最近では、通販サイトでもPayPayやAmazon PayなどのID決済が導入できるようになっています。今までのような購入時の情報入力が不要なので、カゴ落ちを防ぐとともに利便性の高さからリピート購入にもつながります。そのほかにも、情報は常に新しいものに更新することも、通販サイトの利便性を向上させます。
◎まとめ
新規客の取り込みと同時にリピート客を増やすことが、安定した通販サイトの運営に必要不可欠です。今回紹介したリピート施策を参考にし、通販サイトの売上アップを目指しましょう。