EC売上アップ術
◎第27回 通販サイトの売上アップへ!購入率アップの施策を徹底解説
通販サイトの売上アップへ!購入率アップの施策を徹底解説
現代では、多くの企業が自社商品の紹介や販売のために通販サイト(ECサイト)を構築・運用しています。しかし、「なかなか通販サイト上で購入率がアップできない」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。通販サイトに訪れた顧客の購入率をアップさせるためには、購入率アップに重点を置いた施策が重要です。そこで今回は、通販サイトの購入率アップに向けた施策について解説します。
◎購入率とは?
通販サイトなどに訪問した顧客数のなかで、実際に商品やサービスを購入した顧客数の割合を「購入率」と言います。ほかの言い方では、「コンバージョン率」、「CVR(Conversion Rate)」などとも呼ばれます。購入率は「購入した顧客数÷訪問した顧客数」で計算されます。例えば、通販サイトに訪問した顧客が1,000人いて、実際に商品やサービスを購入した顧客が30人だった場合、購入率は3%になります。
◎通販サイトにおける購入率アップの重要性
購入率は、通常のお店だけでなく、通販サイトでも重要な要素です。たとえ通販サイトへの訪問数が多くても、購入率が低ければ通販サイトの売上にはつながらないためです。
例えば、通販サイトへの訪問数を増やすためのSEO対策に多額のお金をかけて、通販サイトへの訪問数が30%アップしたとします。ですが、通販サイトでの購入率が非常に低かったらどうでしょうか。母数となる訪問数だけ伸ばしても、通販サイトの売上への貢献は限定的になってしまいます。
一方で、購入率に注目すると、まだまだ通販サイトの売上アップを見込める可能性があります。そのため、通販サイトの売上をアップさせるためには、購入率は重要な指標と言えます。
◎購入率アップのための効果的な施策
ここでは、効果的な購入率アップのための通販サイト上の施策について以下の4つを解説します。
○商品コンテンツを増やす
通販サイトでの買い物は、利用者にとっては不安に感じることもあります。なぜなら、実物を手元で確認できない状態で商品を購入しなければならないためです。
例えば、300円程度の掃除用具の替えブラシであれば、通販サイトでもあまり気にせずに購入できると思いますが、10万円以上する家電製品の場合はどうでしょうか。おそらく多くの方が、通販サイト上で購入することに不安を感じるのではないでしょうか。
少しでも顧客の不安を和らげるには、通販サイト上で顧客体験を提供することが重要です。顧客体験を提供するための主な手段として、商品画像や動画などの商品コンテンツがあります。
そのため、通販サイト上の商品ページには、なるべく豊富に商品画像や動画を掲載できると良いでしょう。ほかにも、3DやARコンテンツなど、より実物に近い形で商品を確かめられる施策が打てると効果的です。
○通販サイトをリニューアルする
購入率がなかなか伸びない場合、サイトの設計に問題がある可能性があります。顧客から見てわかりにくいサイトのレイアウトや導線になっている場合、通販サイトから顧客が離脱する要因になってしまいます。
例えば、通販サイトのトップページから商品一覧やお問い合わせページが見つけにくかったり、商品を検索したいけれど検索窓がどこにあるかわかりにくい、通販サイトの構造が複雑で、自分がいまどこのページを見ているのかわからないような状態であれば、リニューアルを検討すべきでしょう。
サイト設計でなにより大切なのは、「顧客にとってわかりやすい通販サイトであるか」です。もし自社の通販サイトが複雑なサイト設計になっている場合は、いま1度顧客目線で親切なサイトかどうかを確認するようにしましょう。
○決済手段を追加する
「せっかく良い商品を見つけたけど、買いにくいな…」と感じたことはないでしょうか。購入率アップのためには、購入する際の決済手段も重要です。
例えば、通販サイト上の決済手段がクレジットカード決済のみだった場合、クレジットカードを持っていない方にとっては買い物ができない場となってしまいます。仮にその方が購入意欲の高い優良顧客だった場合、通販サイトの売上としては大きな損失になってしまう恐れがあります。
そのため、クレジットカード決済、銀行振り込み、コンビニ払いなど、代表的な決済手段は取り揃えておくと良いでしょう。また、最近ではキャッシュレス決済の普及も進んでいるので、キャッシュレス決済対応もできるとより購入率アップが期待できます。
○キャンペーン施策を打つ
購入率をアップさせるには、キャンペーン施策も有効です。代表的な施策としては、割引キャンペーンや特典プレゼントキャンペーンなどがあげられます。通常の値段では購入に至らない顧客でも、これらの施策を打つことで購入のアクションが起きる場合があります。割引や特典プレゼントにはある程度の予算が必要となりますが、購入率アップの効果によっては、投資以上の売上アップが見込めるでしょう。
注意点としては、キャンペーン施策では即効性の高い効果が期待できる反面、効果の持続性はほかの施策よりも低くなりがちなことです。そのため、購入率アップを目指すタイミングなどを踏まえ、それぞれの施策をうまく使い分けていくと良いでしょう。
◎まとめ
通販サイトに訪れた顧客の購入率をアップさせるためには、購入率アップに適した施策が重要です。今回ご紹介した通販サイトでの効果的な購入率アップの施策をぜひ上手に活用して、通販サイトの売上アップを目指しましょう。