通販サイトを運営していく上で非常に重要な「カゴ落ち」。通販サイトにおいてカゴ落ちは売上に深く関わる問題です。今回はカゴ落ちの原因と対策方法をご紹介します。

◎カゴ落ちとは

カゴ落ちとは、通販サイトを利用しているユーザーがサイトのかご（カート）に商品は入れているが、購入完了まで進まずに保留状態になっていることを言います。

 

カゴ落ちの１番の問題点は、商品をカートに入れるだけでは購入に至っていないので売上としてはカウントされていないことです。そのため通販サイトの売上を改善するためにはカゴ落ちの対策をしなければなりません。

 

2018年にBaymard Institute社がおこなったECサイトの大規模調査によると、世界の通販サイトのカゴ落ち率は69.57%となっており、大変高い割合でカゴ落ちが発生していることがわかります。また、カゴ落ち率は年々上昇傾向となっており、カゴ落ち対策の必要性はこれからも高くなっていくと考えられます。通販サイトで売上を確保していくためには、カゴ落ち対策は必要であることを認識しておきましょう。

（参考：Baymard Institute社　https://baymard.com/lists/cart-abandonment-rate）

◎カゴ落ちが起きている原因

カゴ落ちが起きてしまう原因はいくつか考えられます。まず、代表的な原因は購入完了となるまでに手間がかかることがあげられます。購入完了までに会員登録や支払い方法など、入力に時間のかかる手続きがいくつかあると、途中まで作業はしていたものの、電話がきたり急な用事で通販サイトから離脱をしてしまい、売上までにつながらないケースがあります。
通販サイトでの購入は、購入者や発送先に情報をはじめ、支払い方法や配送方法など必ず決めないといけない項目がいくつかありますが、必要以上に手続きを設けていないか、手続きを簡略化できるのに機能を搭載していないなど、通販サイトを再確認してみましょう。

 

次に、支払い方法の選択肢が少ないこともカゴ落ちの原因のひとつです。通販サイトの支払い方法にはクレジット払いやコンビニ払いなど、さまざまな支払い方法がありますが、利用したい支払い方法はユーザーによって異なります。ユーザーが利用したい支払方法がないと他の通販サイトで購入をしてしまうため、売上の機会損失につながる恐れがあります。競合の通販サイトの支払い方法を確認し、それらにある決済方法は積極的に導入を検討しましょう。

 

配送までに時間がかかる、配送日が不明なこともカゴ落ちにつながる恐れがあります。注文してからすぐに欲しいとき、発送までに時間がかかったら他の通販サイトへ流出してしまう可能性があります。また、配送日が不明だと購入率が下がるとも言われているため、配送関係の事柄は通販サイトを運営するにあたりとても重要です。

 

最後に考えられるカゴ落ちの原因は、購入意識は低いけどキープでカゴに入れているユーザーがいることです。気になったからとりあえずかごに入れるユーザーもおり、そのような形でカゴ落ちが発生していることもあります。そのユーザーが商品に対して興味を持っていることに変わりはないので、対策を検討する必要があります。

◎カゴ落ちを防ぐ対策法

カゴ落ちの具体的な対策法をいくつかご紹介します。まず、非常に重要な対策法として、購入完了までのフローを簡潔にわかりやすくすることです。購入完了までの手続きが長いとカゴ落ち率が上がってしまう可能性があるため、アカウント無しでの購入を可能にする、次回以降の自動入力機能の搭載などを行うことで煩雑さを解消できると、売上へつながっていきます。

 

カゴ落ち率を下げるためには支払い方法を増やすことも必要です。原因で解説したように支払方法を増やすことは幅広いユーザーからの利用を促し、結果的に通販サイトの売上アップにつながります。支払方法が競合の通販サイトと比較して少ない場合は、支払方法を増やしていきましょう。

 

可能な限り配送日を早くする、または配送日を明確にすることは通販サイトの運営において非常に大切です。しかし、商品によっては配送日を早くすることは難しい場合もあるので、まずは配送日を明確にすることを心がけていきましょう。仕入れやメーカー直送など具体的な日数がわからない場合も4〜7日後のように表示するだけでカゴ落ち率を下げることにつながります。

 

最後にご紹介する対策法は、カゴ落ちをしているユーザーへ向けてメール通知やポップアップ通知をすることです。カゴ落ちをしているユーザーは、単純に購入を忘れているだけの可能性もあります。そのようなユーザーに対して、通知を送信することで購入忘れを防ぐことができるため、通販サイトの売上アップにつながります。また、カゴ落ちをしているユーザーのなかには、商品の購入には至らないものの興味を持っている場合もあります。そのようなユーザーにも通知を送ることで購入の後押しになります。

◎まとめ

今回は、カゴ落ちの原因と対策方法をご紹介しました。カゴ落ち対策は全ての通販サイトに欠かせないものです。カゴ落ち率が高いときは、通販サイトの売上アップのために積極的に改善していきましょう！