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EC売上アップ術

◎第10回 リスティング広告は運用がキモ

昨今、インターネットを介して商品を購入することがごく普通の時代になりました。それに伴い、ECサイトの事業拡大を図る企業も増加傾向をたどっています。
ECサイトは認知度アップや流入数、売上アップが求められます。

それらを達成するために、さまざまなWeb広告を活用してECサイトへの流入を図っています。そのなかでも、ECサイトの売上アップを最も期待できるWeb広告が、リスティング広告です。
今回はリスティング広告について、また売上アップが期待できる理由とその方法などをお伝えします。
◎リスティング広告とは
リスティング広告とは、ユーザーの検索キーワードに応じて表示される広告のことを指します。
リスティング広告はキーワードを登録する必要があり、登録キーワードと検索キーワードが一致することで表示されています。表示される場所は、検索エンジンの検索結果の上部または下部で、URL付近に「広告」と記されています。

ECサイトをリスティング広告へ出稿する最大のメリットは、顕在層へアプローチできる点です。
顕在層へのアプローチは、購買意欲の高いユーザーの流入による、高いコンバージョン率が期待されます。さらに顕在層へのアプローチは、高い費用対効果が見込めるでしょう。

リスティング広告は、クリック毎に課金が発生する「クリック課金方式」が採用されています。顕在層へのアプローチはコンバージョンにつながる可能性が低いクリックを避けられるので、結果的にECサイトの売上アップへ結びつきます。
リスティング広告とは
◎リスティング広告の運用
リスティング広告を活用してECサイトの売上アップのためには、いくつか運用のコツがあるのでご紹介します。
 
〇品質改善で広告ランクを上げる
広告ランクとは、広告の掲載順位を左右する要素です。
ユーザーが検索する度に行われるオークションにて、主に品質と上限クリック単価を掛け合わせ算出され、広告ランクが高いものから順に掲載されます。広告ランクが上がれば、掲載順位が上がり、それは検索結果の最上部に近い位置に掲載されることを意味します。
検索結果の上部に表示されている広告の方が下部に表示されている広告と比較してインプレッション数が多いのは必然的でしょう。広告ランクを上げていきたいところですが、上限クリック単価のみを上げてランクアップを試みる戦略は避けた方が良いでしょう。

広告ランクを上げるのであれば、まずは品質改善に注力しましょう。
品質とは、広告全般におけるUXの推定値であり、品質改善はUXの向上を意味します。
米国のとあるリサーチ会社によると「優れたUXはコンバージョン率を最大400%アップさせる」と発表しています。また、ホスティングサービスのレビューをしている会社などでも同様の統計データが持ち上げられています。
このことから、品質改善によってUXが向上すれば、高いコンバージョン率を確実に生み出し、ECサイトの売上アップにつながります。

また、品質改善によって広告ランクが上がればインプレッション数がアップします。単純計算で、母数が増加することにより流入するユーザー数も増加するため、コンバージョン数の上昇も見込めます。
品質改善で広告ランクを上げる
〇マッチタイプと除外キーワードの利用
マッチタイプとは、検索キーワードと登録キーワードの一致において、どの程度の誤差までを許容範囲に含めるかを指定することで、表示範囲を決める設定です。
「完全一致」「フレーズ一致」「絞り込み一致」「部分一致」の4つを指定できます。

完全一致は、キーワード同士またはその意味が誤差なく一致している検索を表示対象としており、許容範囲が最も狭いマッチタイプです。

フレーズ一致は、登録キーワードと同様の意味が検索内容に含まれている場合、表示対象とします。完全一致よりは、許容範囲が広いマッチタイプです。

絞り込み一致は、フレーズ一致とほとんど同じ検索を表示対象としますが、フレーズ一致よりも語順に関する許容範囲がわずかに広いです。

部分一致は、登録キーワードに関連する検索を表示対象とします。
最も許容範囲が広く、デフォルトで設定されているマッチタイプです。

リスティング広告は、表示の対象となったキーワード別に、コンバージョン数やクリック数などのデータが集計されています。コンバージョンを安定的に生み出しているキーワードがあれば、完全一致を適用します。
完全一致のキーワードが増えることで、理論上ではコンバージョンを生み出す検索への広告表示が増え、売上アップへと繋がります。それは同時に、コンバージョンが発生しない検索への広告表示を避けられ、無駄なクリックを最低限に抑えることができます。
マッチタイプと除外キーワードの利用
○適切なターゲティング
ECサイトの売上アップのためには、適切なターゲティングが重要です。
リスティング広告は、基本的なパーソナルデータに加え、興味・関心の傾向や配偶者の有無、ECサイトにおける購買意欲の強さなど、詳細に及びターゲティングできます。しかし詳細に設定できる反面、ヒューマンエラーによって、想定していたターゲット層から逸れてしまうことがあります。

ECサイトで扱う商品やサービスは、ターゲット層を見据えたうえで提供されています。リスティング広告においても、ターゲット層がずれていては、キーワードが検索される確率が低くなってしまう恐れがあります。

つまり、適切なターゲティングができていれば、上述した売上アップ手法の効果は目に見えて現れます。
よってECサイト運営者は、適切なターゲティングを土台として、売上アップを目指すことを意識しましょう。
適切なターゲティング
◎まとめ
リスティング広告は出稿がゴールではなく、その後の運用のなかで改善を繰り返していくことが重要です。
そのためECサイト運営者は、常にターゲット層を念頭に置いて広告改善を繰り返していきましょう。
◎第10回 リスティング広告は運用がキモ