EC売上アップ術
◎第111回 ECサイトの売上アップにつながる!CTA設計の成功ポイント
ECサイトの売上アップにおいて、CTAは不可欠な施策です。CTAを適切に設計し配置することでユーザーの購買意欲に影響を与え、購入への後押しができます。CTAを最適化できていなければ、ユーザーは何らかのストレスを抱え、購入にする前にECサイトから離脱してしまう恐れがあります。この記事では、ECサイトにおける効果的なCTA設計や売上アップにつながるポイントや戦略をご紹介します。
◎成果に直結するCTA設計とは
CTAの最適化は、ECサイトの売上アップのために欠かせない施策のひとつです。CTAとは、Call To Actionの略で、ECサイトのユーザーに特定の行動を促すための行動喚起のことで、ECサイト内に配置する「今すぐ購入」など、具体的な行動を促すための文章やボタン、リンクなどの仕掛け全般を指します。効果的なCTAは、次に何をすればいいかをユーザーにはっきり示し、スムーズに行動できるように導きます。ECサイトのCTAを改善するだけで、20〜50%の成果率アップを達成した事例も報告されています。ECサイトへアクセスしたユーザーが求めている情報にあわせて、ボタンやリンクを適切な位置に置けば、ECサイトからの離脱を防ぎ、購入への流れを維持できる効果が期待できます。
ユーザーはECサイトでボタンやリンクをクリックする際、「変なページに飛ばされるのでは?」などといった不安を感じることがあります。そのようなユーザーに対して、安心感を与えるCTA設計にするためには、クリック後の具体的な行動を明示することが重要です。たとえば、ボタン付近にマイクロコピーといわれる、購入への不安を先回りして解消する短い文言を配置します。ユーザーは、ECサイトで購入を検討する際に、費用や失敗へのリスクを心配します。たとえば、サブスクリプションを登録しようか迷っているときは、ボタン付近に「いつでも解約可能」といった不安要素を解決するマイクロコピーを配置すれば、ユーザーの不安解消につながり購入行動の後押しになります。過度な煽りや緊急性を強調するような表現は、一定の効果があるとされていますが、あまりに過度な表現は不信感につながる可能性があります。落ち着いた丁寧な言葉遣いを心がけることが、長期的なECサイトの成果につながるでしょう。

◎売上アップにつながるCTA設計のポイント
ECサイトの売上アップにつながるCTA設計において、ユーザー目線を重視した配置や表示にすることは重要なポイントです。ユーザーが得られる内容を明確に伝え継続的に検証を行うことが、売上アップにつながります。
ユーザーがECサイトへアクセスする多くの目的は購入です。購入につながるボタンがどこにあるか一瞬でわからなければ、ユーザーはイライラし、ECサイトから離脱してしまいます。多くのユーザーは、ECサイトのページを隅々まで読むのではなく、情報をざっと見して必要な箇所だけを拾い読みします。この閲覧の流れのなかで、ボタンは視覚的に際立っている必要があります。たとえば、ECサイトのキーカラーとは異なる補色をボタンに使うと目立ちやすくなります。指やマウスで押しやすいボタン形状であることも、CTA設計において重要なポイントです。しかしながら、ボタンは単に目立てばいいというものではないのです。たとえば、ひとつのページに資料請求やメルマガ登録、問い合わせなど、複数のボタンが過剰に配置されているCTA設計だと、選択肢が多すぎてユーザーは混乱してしまいます。ボタンやリンクは、ユーザーがいつ何を考えているかを理解したCTA設計にすることが、クリック率のアップにつながります。
ECサイトのCTA設計において、表示するテキストを明確にすることは極めて重要です。「ここをクリック」といったあいまいなテキストでは、ユーザーは何をすればいいのか瞬時に理解できない場合があります。「無料サンプルを請求する」のように具体的なテキストにすることで、ユーザーは心理的なハードルは下がり、次のステップへ進みやすくなります。ECサイトのテキスト内容をユーザー目線で記述することは、売上アップのためには非常に重要なテクニックです。これは、単に丁寧な言葉遣いにするという意味ではありません。ユーザー目線とは、ECサイトで購入を検討するユーザーが抱える不安や疑問に寄り添い、行動へのモチベーションを高めるテキストを表示することを指します。たとえば「会員登録をお願いします」という表現は、企業側の都合による行動のように感じられてしまいます。そのようなときは「無料で会員登録する」と表現すれば、ユーザーにとってのメリットが明確になり、行動する意欲を高めることにつながります。
ユーザーに安心感を与えるCTAはECサイトの売上アップに直結します。一方でユーザーが求めている行動とは別の行動を取らせようとするCTAは、ECサイトの不信感を招きやすいので注意が必要です。たとえば、ユーザーが確認画面に進むと、小さなチェックボックスなどで意図せず保証サービスがカートに追加されている、タイトルや画像で魅力を感じてクリックしたにも関わらず、期待していた内容とまったく違うページに飛ばされるなどのCTA設計は、ユーザーはだまされたと感じ、企業やECサイトの誠実さに疑問を持ちます。また、選択肢の見せ方に差があると、不信感を抱くユーザーは少なくありません。たとえば、退会や購読解除など、ECサイト側にとって都合の悪い選択肢を目立たない色や小さな文字で配置するケースがあります。逆に、継続やアップグレードなど都合のよい選択肢だけを大きく目立つ色で表示すると、ユーザーは自分の選択が誘導されているように感じてしまいます。ページ全体を覆うポップアップなど、ユーザーの閲覧を妨げるような過度なCTAも不信感につながるため注意が必要です。
ECサイトのCTA設計において期待値を明確にすることは、売上アップのために非常に重要です。期待値を明確にすることは、ユーザーの不安を解消し、次の行動への納得感を高める効果があります。期待値とは、ユーザーがECサイトでクリックした直後、具体的に何を得られるのか、どのような体験が待っているのかという予測されるメリットや結果のことを指します。CTAのボタンそのものは、何をするかを示すことが多いですが、ユーザーが本当に知りたいのは、それによって何が起こるかです。期待値を明確に表示するCTAにすれば、クリック後に何が起こるかをユーザーが予測できるため、不安や迷いが減り、クリックしやすくなります。たとえば、ECサイトの購入手続きの途中で「送料が思ったより高かった」「到着まで時間がかかる」といった予想外の条件がわかると、ユーザーはその時点で離脱してしまうことがあります。CTA設計の段階で「5,000円以上送料無料」や「〇〇日までの注文で〇〇日に到着!」など、重要な条件をあらかじめ伝えておくことで、ECサイトからの離脱を防ぐことができます。
ABテストなどの継続的な検証は、ECサイトにおけるCTA設計で、もっとも重要かつ不可欠な要素のひとつです。ECサイトのトレンドの変化や競合サイトの新たな施策、季節要因などの要因によりユーザーの関心や心理は常に変化しています。ECサイトの文章やデザイン、配置などを最適化したとしても、残念ながらそれらが永続的に効果を発揮するわけではないのです。ECサイトにおける継続的な検証のポイントは、CTA設計をガラッと変えるのではなく、1度にひとつだけ変更することです。デザインや配置をひとつずつテストし、その都度効果測定を行います。複数の要素を同時に変更すると、何が効果的だったのか特定できなくなってしまいます。必ず文言や色など、要素を絞ってテストするようにしましょう。クリック率がわずか1%向上しただけでも、膨大なアクセス数を持つECサイトにおいては、年間数百万〜数千万円の売上アップに直結することがあります。この小さな改善を積み重ねることで、やがては大きな成果につながるでしょう。

◎ユーザーの購入を後押しするCTA配置戦略
ユーザーはECサイトへアクセスした際、まずは情報を閲覧、内容を理解したところで、購入の意思決定をするというプロセスを踏みます。ECサイトにおけるCTA設計の効果を最大限に発揮するには、このプロセスにあった場所にボタンやリンクを配置する必要があります。ECサイトへアクセスしてすぐのユーザーは、購入意欲の高い層とまだ情報収集の段階のユーザーに分かれます。ファーストビューといわれるECサイト画面の最上部には、購入意欲の高い層に向けた購入へ進むボタンと、情報収集段階のユーザーに向けた無料サンプル請求などといった心理的ハードルの低いボタンを配置するのが理想的です。
次に、ユーザーはページの半分ほどまでスクロールし、商品の特長やベネフィットを読み進めます。この段階で、ユーザーの関心や理解は徐々に高まり、購入を意識しはじめます。そのため、購入に進む本命ボタンは、コンテンツの中間、商品説明の直下に配置すると効果的です。また、ECサイトのページ下部、とくにすべての情報が集約されたセクションの直後にも、改めて購入へ進むボタンを配置しておくことが重要です。すべての情報を読み終え、購入を決意したユーザーのための導線になります。
ECサイトの商品一覧などのカテゴリーページにおいては、ユーザーはまだ購入する商品を絞り込んでいる段階です。ここでのCTA設計は、商品詳細ページへのスムーズな誘導がカギとなります。多数の商品が並ぶなかで、「今月のランキング」などユーザーの注意を引くボタンやリンクを配置すると、迷っているユーザーの意思決定を助ける効果が期待できます。「あなたにぴったりの商品を探す」など、膨大な商品から目的の商品を見つけやすくするフィルタリングや、診断コンテンツへの導線を整理するCTA設計も、ECサイトの売上アップにつながります。

◎まとめ
ECサイトの売上アップにつながるCTA設計では、ユーザー視点での配置や表示が重要なポイントです。目立つ色や具体的な文言で行動を明示し、マイクロコピーでユーザーの不安を取り除くことが求められます。ユーザーの期待値を明確に伝え、継続的に改善を重ねることで離脱を防ぐことができます。ユーザーの心理を理解したCTAの配置戦略は、ECサイトの成約率にも直結します。効果的にCTAを活用し、ECサイトの売上アップにつなげていきましょう。