EC売上アップ術
◎第106回 ECサイトの売上アップにつながる!商品ページ改善の成功ポイント
ECサイトへのアクセスはあるのに、購入率が思うように上がらないのは、商品ページの作り込みに改善の余地があるかもしれません。ECサイトの商品ページは、実店舗にたとえるなら、陳列棚や商品カタログの役割を果たします。いくら人通りの多い場所へ商品をならべても、それが魅力的でないと購入にはつながりません。この記事では、商品ページ改善のためにおさえるべきポイント、商品ページのSEO戦略をご紹介します。
◎ECサイトで商品ページ最適化が重要な理由
かつてECサイト市場は、集客さえできれば売れる、とにかく商品数と価格が重要という考え方が多くありました。しかし現在では、商品ページの重要性が広く認識されています。ECサイトの商品ページはお店の顔といえるでしょう。ユーザーが実際に商品を手にできないネット通販においては、購入を最終的に決断するうえで、もっとも重要な要素のひとつとなっています。広告や検索、SNSなどからECサイトへ集客したユーザーは、最終的に買うかどうかを商品ページをみて判断します。その際、商品画像が不鮮明であったり商品情報や説明がわかりにくいといった問題があると、ユーザーは商品の魅力や詳細を理解できなかったり、不安を払拭できず購入を諦めてしまいます。
商品ページのデザインが見づらい、読み込みが遅い、ファーストビューといわれる最初に目にする情報が魅力的でない場合、ユーザーはECサイトから離脱してしまう傾向があります。広告などの集客施策により、いくらECサイトのアクセス数を増やしても、購入率が低ければ売上は伸び悩みます。そのため、商品ページの改善はECサイトにおいて避けて通れない課題ですが、商品ページの重要性を理解しつつも、改修の優先度が低くなりがちなECサイト運用者は少なくありません。商品ページの改修は、効果測定に時間がかかるほか、全商品の画像を作り直したり、文章を推敲したりする必要があるため、運用者の負担は大きくなるからです。
商品ページの改修を成功させるには、工数が少なく、効果が大きな箇所から着手すると効率的です。つまりデータにもとづいた優先順位付けが不可欠になります。商品ページは、ECサイトの売上アップと密接した関係にあるため、適切な改善により最適化することができれば、ECサイトの売上アップを達成する近道となるでしょう。

◎商品ページ改善のためにおさえておくべきポイント
ECサイトにおける商品ページの改善は、感覚に頼るのではなくデータにもとづいた課題の特定が重要です。また、ターゲット層にあわせたデザインやユーザーの声を活用することにより、売上に直結します。改善に必要な機能が不足している場合はプラットフォームの移行を検討する必要があります。
ECサイトの商品ページを改善する際、これまでのデータから課題を特定することは重要なポイントです。課題の特定とは、勘や感覚ではなく、実際のユーザー行動データを基に何が問題なのかを見極めることです。たとえば、アクセス解析によりユーザーのページ滞在時間が短いとわかれば、画像に課題がある可能性が見えて来ます。商品画像が単体カットのみで、背景が白一色であったり、使用シーンやサイズ感がわからないと、ユーザーは実際に使うイメージを持てず、購入をためらいます。その場合は、さまざまな方向から撮影した複数枚の画像を追加する、モデルの着用画像を追加するなどの商品ページの改善が必要となります。
ECサイトのレビューやお問い合わせ内容を分析すれば、購入前にユーザーが不安を感じているポイントを把握することができます。ECサイトのレビューに「思っていたより小さかった」「サイズ選びが難しい」という声が多い場合、着用モデルの身長・体型・着用サイズを明記したり、スタッフによるレビューやサイズ比較ガイドなどのコンテンツを追加すると効果的です。データを無視して、感覚で行う改善は、逆にECサイトの離脱率を高めてしまうなど、リスクを伴うので注意が必要です。ECサイトの売上アップのための商品ページ改善は、見た目を整えることが目的ではありません。まずはユーザーの行動データを基に、どこが課題なのかを明確にし、根拠ある改善施策を進めることが成果への近道となります。
商商品ページでは、ターゲット層にあわせた商品画像やデザインを設計できているかが、売上に直結する重要なポイントとなります。その商品を購入する可能性が高い顧客のニーズや興味、行動特性を踏まえた商品ページ設計が求められます。たとえば、ターゲット層が重視する商品のメリットや特徴を、商品ページの目立つ位置にわかりやすく配置することが効果的です。色使いやフォント、ページ全体の雰囲気は、購買行動に大きく影響する要素です。ターゲットの好みにあわせて設計することで、商品への理解や信頼感が高まり、購入につながりやすくなります。若者向けであればポップで親しみやすいデザイン、富裕層向けであれば洗練された落ち着きのあるデザインが好まれています。
文章表現についても、ターゲット層が共感しやすい言葉遣いを意識し、若者向けならトレンド感や手軽さ、年配者向けなら安心感やわかりやすさを前面に出すと効果的です。ユーザーがスムーズに購入を決定できるようにすることもECサイトの売上アップには外せないポイントです。ユーザーが商品やサービスを購入したいと思っても、購入ボタンがわかりにくいなど、どこから購入すればいいのかが明確でなければユーザーはすぐに諦めてほかのECサイトへ移ってしまいます。「いますぐ購入」「購入はこちら」など購入ボタンの位置や色、文言を最適化し、ユーザーが購入しやすくすることが重要です。
ECサイトの売上アップに直結する商品ページには、信頼と共感が重要です。ECサイトへ投稿されたレビューや口コミなど、ユーザーの声を活用した説明文はECサイトの商品やサービスの魅力や信頼性を高め、購入を後押します。ユーザーは、企業からの宣伝文句よりも、第三者、とくに同じ悩みを持つ購入者からの客観的な意見を信頼する傾向があります。ECサイトの商品ページで実際の使用シーンや体験談、商品やサービスがもたらす具体的なメリットをリアルに伝えることで、ユーザーは私にも当てはまると感じ、購入意欲が高まります。
ユーザーのレビューは説明文では伝えきれない商品の隠れた価値や顧客が実際に感じたメリットを補完してくれる役割があります。公式の説明では想定していなかった、ニッチな使い方や、ほかの商品との比較優位性など、ユーザーがECサイトの新たな価値を発見するきっかけになります。商品説明にレビューを活用する際は、単にレビューを羅列するだけでなく、具体性を意識すると効果が最大化します。「肌がしっとりした」よりも「使い始めて3日で、乾燥によるファンデーションのひび割れがなくなった」など、具体的な変化や数値を含んだレビューを優先的に選ぶよう意識しましょう。
ECサイトの商品ページを最適化するうえで、デザインや情報設計だけでなく、商材や販売方法に適したプラットフォームを選択できているかも重要なポイントになります。採用するプラットフォーム次第で、商品ページの表現力や購入体験、今後の拡張性まで大きく左右されます。商品ページから購入までの流れがわかりにくく途中で離脱が多い場合や、商品の魅力やブランドの背景を十分に伝えられていない構成のまま運用している場合、売上の機会損失になっているケースもあります。こうした課題を感じている場合は、より柔軟な設計が可能なEC基盤への移行を視野に入れることも必要です。
現在のECサイトでは、利用端末を問わず快適に操作できる設計や、スムーズな閲覧・購入体験が求められます。画面構成や導線を見直し、商品情報を直感的に理解できるページ設計にすることで、購入率の向上だけでなく、ブランドイメージの強化にもつながります。プラットフォームの変更や商品ページ全体の改修は、時間やコストを伴う大きな判断です。機能面・運用コスト・セキュリティ・将来的な拡張性といった観点から、現状のプラットフォームが売上拡大の妨げになっていないかを冷静に見極めたうえで、検討を進めることが重要です。

◎売上アップにつながる商品ページのSEO戦略
ECサイトのSEO評価が向上すると、ユーザーが商品やサービスを探して検索した際、画面の上位に表示されやくなります。SEO評価を底上げする商品ページを作成するためには、ユーザーにとって価値のある情報が網羅されていること、さらに、検索エンジンが正しく評価できる構造になっていることが重要です。ユーザーにとって価値のある情報とは、独自性が高く、内容の濃い商品説明文などが該当します。単なる機能説明だけでなく、商品やサービスが持っている魅力、詳細な使い方や利用シーン、いわゆるベネフィットを具体的に伝えることが重要です。
競合にはない自社ECサイトのオリジナル情報を含めながら、商品ページの文章量を充実させることで、コンテンツの質が高いと評価されます。とはいえキーワードの詰め込みすぎは逆効果になるので注意が必要です。タイトルや見出しへの不自然なキーワードの詰め込みは、ユーザーへ違和感を与えます。読みにくい文章や違和感のある表現は、ECサイトへの信頼感の低下やスパム的だという印象を与え、ブランドイメージが低下し離脱の原因となります。ECサイトのSEOを意識するあまり、不自然な表記にならないよう注意が必要です。
ECサイトの商品ページに、関連商品やカテゴリページへのリンクを設置することで、ECサイト全体の回遊率が高まります。これは主要なカテゴリページのSEO評価の底上げにもなります。クローラーと呼ばれるGoogle検索エンジンの巡回役が、リンクをたどってECサイト内をスムーズに移動できるようになり、すべてのページを漏らさず早く見つけてもらえるようになるからです。多くの内部リンクが集まっているページは、このECサイトにとって重要な情報だとGoogleに伝わりやすく、そのページの評価が上がる傾向があります。さらに、ユーザーが関連する情報へ次々と移動しやすくなるため、ECサイト内を長く見てくれるようになり、回遊率や滞在時間がアップします。このことは、親切で質の高いECサイトであるという評価につながりSEOの強化につながります。

◎まとめ
ECサイトにおいて、商品ページの最適化は購入率に直結する重要な要素です。データにもとづいた課題の特定やターゲット層にあわせたデザイン、ユーザー視点での商品説明は、ECサイトへの信頼につながります。さらに、ユーザーにとって価値のある情報を提供することは、SEOの評価も高まります。魅力的な商品ページで売上アップを目指しましょう。